人気漫画家・清宮こう丞さんがレクチャー!「CLIP STUDIO PAINT」を使った美しいイラストの描き方【PR】
漫画家・清宮こう丞 Presents CLIP STUDIO PAINT の使い方
多くの実力派クリエイターが愛用するグラフィックスソフト「CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)」。ゴシック&ダークな世界観で人気の漫画家、清宮こう丞先生もハードユーザーの一人で、漫画アプリGANMA!にて現在連載中の『不死の葬儀師』も同ソフトによって制作されています。
多くの人々を魅了する超繊細かつ美麗な作品は、いかにして描かれているのでしょう?今回のために描き下ろしいただいたイラストの制作工程を追いながら、愛用している便利な機能も含めて、実際に使いこなすコツを教えてもらいました。
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清宮こう丞さんのプロフィール
清宮こう丞さん
漫画家。2017年に漫画アプリ「GANMA!」にて読み切り『陽光の葬儀師』でデビュー。同年12月からは、ダークファンタジー作品『不死の葬儀師』を同アプリにて連載をスタート。単行本1〜2巻が好評発売中!
不死の葬儀師[1] (MFC)
不死の葬儀師[2] (MFC)
▼Twitter:@Kosuke_mgknm
▼PIXIV:https://www.pixiv.net/users/5570258
目次 漫画家・清宮こう丞 Presents CLIP STUDIO PAINT の使い方 |
「CLIP STUDIO PAINT」なら自分の好みにマッチしたペンや素材が気軽に使える!
▲資料本がぎっしり積まれた、清宮さんが実際に漫画を描く作業現場。デスクトップPCとWacom Cintiq 22のタブレットを併用している
「現在、私が使用しているのはCLIP STUDIO PAINT EXです。漫画を描くのに便利なソフトがあるよ! と友人が勧めてくれました」と清宮さん。実際に触れてみると原稿をまとめて管理できたり、自分好みのペン設定や素材を気軽にダウンロードできたりと、非常に気に入ったそう。
「操作に慣れていない初心者でも、直感的に使用できたのがとてもありがたかったです」
ペイントソフトこそお気に入りのCLIP STUDIO PAINTにこだわっているが、清宮さんはPC関係の知識には自信なし。デスクトップパソコンはネットで調べて「クリエイター向け」と出てきたモデルを、特に意識せず使っているのだとか。
「それでもタブレットは最良の使い勝手を求めて結構乗り換えています。今は3代目のWacom Cintiq 22。先代はWacom Cintiq 16でしたが手首を痛めやすいサイズだったので、もっとのびのびと描ける大きめサイズの今のタブレットにしました」
▲制作にデジタル化を取り入れる前は、紙とペンで漫画を描いていた
とはいえ、もともとはアナログ派だった清宮さん。処女作はフルアナログで完成させていたそうです。「コマ枠を定規で引いて、トーンも一つ一つ切り貼り……。デジタルに移行した今ではもうできませんね」とのこと。
そして本格的にデジタル化に切り替えたのは、2017年に漫画アプリ「GANMA!」で読み切り作品『陽光の葬儀師』の執筆を経験した後から。
「初めてアプリ媒体向けに執筆したのですが、線画だけアナログ、ほかをデジタル作業という混合スタイルで進めていたんです。ところが、想像以上に手間がかかり、修正も相当面倒で。おかげで、いっそのこと全部デジタル化しようと踏み切ることができました」
「CLIP STUDIO PAINT」の愛用歴は4年。今では漫画制作に欠かせない存在に
▲愛用のスタイラスペンは、Wacom pro pen2のグリップを「Drawing Soul木製ペングリップ穴有り」にカスタムして使っている
そして、「GANMA!」での読み切り作品執筆後、今から4年ほど前に出会ったのがCLIP STUDIO PAINT。このソフトを使い始めてまず感心したのが、ファイル新規作成時にイラスト、原稿、アニメーションといった目的ごとに保存ができる点だったそうです。
「それまでも無料のペイントツールを使っていたことはありましたが、CLIP STUDIO PAINTは断然便利でした。漫画原稿の場合、コマ枠や基本枠をレイヤーテンプレートで事前に作っておけば、いちいち新しく枠を引かずに済みます。原稿に入るまでが段違いにスムーズになりましたね」
さらに、椅子や机などの3D素材を配置すると、一瞬でパース定規を作ってくれる機能にも驚いたそう。
「パース取りはあまり得意ではないのですが、この機能に助けられて背景を描くのがかなりラクに。イメージの合う3D素材さえ配置すればアシスタントさんへの説明も省けますし、私の漫画には欠かせない存在です」
情報共有がしやすいのも人気ソフトならではで、嬉しいポイントだという清宮さん。
「多くの人が使っていますから、SNSでおすすめのペンツールや機能などの情報がよく流れて来るんです。使い方が分からないときでも、ほかのユーザーから簡単に教えてもらえるんですよ」
▲ペンツールのソフトで特に気に入っているペンが「ヨッティペン2」
「完全にデジタル化したものの、アナログ原稿のような“線のかすれ”が表現できるペンツールは常に探していますね。なかでも“ヨッティペン2”はアナログ感覚でスルスル描けるので、漫画制作用としてはもの凄くお気に入り」
また最近では、以前から欲しいと思っていた機能が実装されたことに感激だったそうです。
「イラストができ上がる過程を見るのが好きなので、CLIP STUDIO PAINTのアップデートによって、タイムラプス(コマ送りのような動画)の制作機能が追加されたときは、飛び上がっちゃうほど喜んじゃいました」
実際に「CLIP STUDIO PAINT」を使ったイラスト制作工程を拝見!
ここからは、今企画のために清宮さんに描き下ろしてもらった、連載中の作品『不死の葬儀師』の主人公・レオンをモチーフにした、オリジナルイラストの制作工程をご紹介していきます。
ちなみにこの描き下ろし作品でも、清宮さんイチオシのタイムラプス機能を使って、イラストが完成するまでの一連の流れを動画化してもらいました。まずはこちらをご確認いただき、プロならではのテクニックを体感してみてください。
次からご紹介する、清宮さん自身が解説してくれた詳細な制作ポイントとあわせてチェックすれば、イラスト制作の奥深さや楽しさへの理解が一層深まること請け合いです!!
清宮流・イラスト制作時の「ラフ〜ペン入れ」
▲完成後をイメージしながらアタリを制作
「まず、ザックリとラフ用のアタリを描いて、どんな絵にするか明確にイメージします。その後、さらに細かく描き込んである程度整ったラフに。ラフはかなり好きに描いていますが、最終的にどんな絵にしたいのかだけはキチンと決めています。ラフが楽しく描けると良い仕上がりになることが多いですね」
▲アタリを整えたラフに、3D素材の骸骨もプラス
骸骨はイチから作画するとかなり時間がかかってしまうため、3D素材を活用してアタリをつけているそう。
「CLIP STUDIO PAINTならダウンロードができる3D素材が豊富に揃っているので、使い方さえ覚えればあらゆる面で作業がスムーズに。時間に追われているときやどうしても構図が決まらないときでも、大きな助けになってくれています」
▲できあがったラフ画を簡単に着色した状態。この段階では、全体のバランスを考慮し、骸骨部分がレースで隠されいる
「今回は中央・縦ラインに要素を集中させていますが、大きなパーツである骸骨の頭がダイレクトに見えると、見る人の意識がそちらに片寄ってしまいます」
この問題点を解消するために、レースで骸骨部分を軽く隠して、人物に視線が集まるよう見せ方に工夫を凝らしたことも、このイラストにおけるポイントだそうです。
▲着色したラフの上から、正しい線を描き込む「ペン入れ作業」をスタートした段階
「簡単な着色をしたラフの上からペン入れ作業をスタートします。今回のイラストのペン入れで使ったのは主にSUクリームペンシルというペンツールですが、ザラザラした質感のペンが好きなので、鉛筆などのペンツールを使う場合もあります。なお、ペンの設定は全て補正なし。“入り抜き”などの筆圧に変化を加える補正が苦手なんです(笑)」
▲ペン入れが終わり、ここからは本格的な「塗り」の作業に入る
「個人的にイラスト制作作業ではペン入れにこだわりはないです。ただ、部位ごとにレイヤーを分け、後々の線の色変えがラクになるようにはしています」
ここまでの作業時間としては、ラフで約3時間半、ペン入れにおよそ2時間ほどかかったそうです。
清宮流・イラスト制作時の「着色〜仕上げ」
▲各部に正しい色を入れ、陰影も加えていく
「髪の毛や肌、瞳など、場所ごとに色分けをしたあと、各部位ごとに前後のレイヤーの色を掛け合わせて合成するための機能である“乗算”で影入れ。影が入ったらコントラストをハッキリさせやすいオーバーレイで色味の調整をします。その後、光源の位置と色を意識してハイライトも入れます」
ブラシはアミネットフラットペンというツールで大部分の影入れをし、ボカすときには、油彩ブラシ素材のオイルパステルなど、質感がやわらかいものを選ぶのが清宮流です。
「全体的に油彩っぽく質感の残るようなブラシが好みかもしれません。今回は顔まわりを目立たせたかったので、服や装飾はあっさり下塗りしています」
▲着色した全レイヤーを重ね、より自然になるようボカす
全体を着色した後、背景以外のレイヤーのコピーを統合した上で、今回はさらに奥行きが出るようボカしを加えていったそう。
その上で、オーバーレイや乗算モードで陰影を調節。カラーバランスで色味も整えた後に、グラデーションマップをかけた人物レイヤーを乗せ、濃度70%くらいで統一しているそうです。
仕上げとして、最後にスクリーンで光源と塵などの味付けを加えて………いよいよ完成です!
▲完成したイラストがこちら!!
「 今回のイラストは”鮮やかだけど重苦しい”イメージを出したかったので、瞳や装飾、血などはビビッドに、光源も黄みを強めに入れて神々しい印象にしました。
また、人物が目立つよう、背景と衣装は黒で着色。上に設定した光源に合わせ、上部へ少し光を入れたため、自然とキャラクターの顔に目がいくように工夫しました。最終的にでき上がりまで約12時間。背景にこだわるともう2日かかったかもしれません(笑)」
漫画家・清宮こう丞が誕生するまでのストーリーをご紹介!
▲クラウドファンディングで好評を博した『不死の葬儀師』画集のカバー
物心ついたときにはすでにお絵かきしていたという清宮さん。小学生のときにお兄さんがノートに描いていた漫画やイラストを見て、私もこんな風に描きたい! と一層熱量が上がったそうです。
「絵を褒めてくれる人がたくさんいたので、小さい頃から今までずっと描き続けてこれました。星野桂先生の作品『D.Gray-man』との出会いも大きかったですね。特定のジャンルにこだわらず、ふんわりと漫画好きだった小学生の私に、ダークファンタジーの魅力を教えてくれたんです。今の自分の作風も影響されていると思います」
高校卒業後の清宮さんは、漫画ではなくイラスト制作の仕事をしようと考えていたそう。そんなタイミングで、時間的な余裕もあったことから、ふとコミティアというイベントに漫画を応募しようと計画してみることに。
「漫画はそのとき初めて描いたのですが、もう楽しくて楽しくて。これは漫画家を目指そう!となってTwitterのプロフィールにも漫画家志望と書いてみたんです。すると、現在の担当さんから声をかけていただき、『GANMA!』 で描かせてもらえることになったんです!!」
▲『不死の葬儀師』の単行本カバー画像
不死の葬儀師[1] (MFC)
不死の葬儀師[2] (MFC)
そして先にも触れたように、2017年のデビュー作『陽光の葬儀師』が読み切りにも関わらず大好評となり、同年末には『不死の葬儀師』として連載をスタート。これまで単行本を2冊刊行するなど、漫画家として着実なステップアップを実現しています。
▲『不死の葬儀師』画集制作プロジェクト資金を募ったクラウドファンディングサイト(募集は2021年2月に締め切り)
そして2020年12月にはクラウドファウンディングによる『不死の葬儀師』画集制作プロジェクトをスタート!目標の倍額以上の支援金を獲得し、大成功を果たします。
「漫画ではなく画集というかたちだったので、達成できるか内心不安でした。多くの方に支援していただけて本当に嬉しいです。支援金の募集終了後にも、参加したかった!と言ってくれる方がいらっしゃったのも印象的です。作品に対して自信をつけることができました。
この画集は、過去に描いたイラストも集めたアルバムみたいなもので、技術的に拙い作品も多いです。ですが、私の成長を感じられる一冊にしたいという思うから、カバーには今描ける一番の絵を描き下ろしました。ぜひ過去の作品と見比べながら、楽しんでいただきたいです」
「うまく描く」より「楽しく描く」が大切!
最後に、イラストを上達させたい、漫画家になりたいという人へのメッセージをお聞きしました。
「最初は描きたいように描けないかもしれません。でも、上手に描くよりも楽しむことが一番だと思います。苦しいと長く続きませんから……。
あとは仕上げた作品を発表することも大事。自分もそうですが、最近はSNSをきっかけに世に出る作品も多いです。何もないところからきっかけは生まれません。描き上げた作品はどんどん発表していくべきかなと思います!」
幼い頃からイラストを楽しく描いてきた清宮さんは、プロになった今も描くのが大好き。しかし、連載開始直後は担当編集者から絵にダメ出しをされることが多かったそう。悔しいながらも心折れなかったのは、負けず嫌いだったから。
一話ごとに次こそ「良い!」と言わせるつもりで、CLIP STUDIO PAINTに向かったそうです。そして、今では人気作家の一人に。もし、絵を描くことが好きで、アウトプットする手段に迷っているなら、CLIP STUDIO PAINTを使ってみるのが良いかもしれません。
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