サイコム「Premium-Line」は本当に小さくて静かなPCなの?検証しに行ったらBTO PCメーカーの職人魂を見た【PR】
オフィスや自宅でハイスペックなPCを使う場合、軽視できないのがサイズと騒音の問題です。ハイスペックなPCはどうしてもサイズが大きくなってしまうので置き場所に困りますし、高性能なパーツを冷やすために回転音が大きい強力な空冷ファンが搭載されていたりします。
こうした問題をクリアしたPCがないかとネットを探していると……ありました!
どうやら、BTO PCでおなじみのサイコムが展開する「Premium-Line(プレミアムライン)」シリーズの「Z590FD-Mini」というモデルは、コンパクトで静音性にこだわった製品なのだとか。
高性能で静かな水冷式クーラーを搭載し、ケースは16リットルという極小サイズ。16リットルなら普段使っているようなバッグにも収まる、コンパクトなサイズ感です。
はたしてこんなに小さなマシンにかさばりがちな水冷式クーラーを搭載することはできるのでしょうか……。疑念が晴れない編集部スタッフが、まずはスペックを調べてみました。
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「Premium-Line」シリーズのコンセプトと性能
「Premium-Line」シリーズの公式サイトに記載されているキャッチコピーは「真に優れたものを、永く愛するということ。使い捨ての時代に、別れを告げよう」というもの。
このキャッチコピーから、静音性やサイズだけでなく、性能にもこだわっているのがわかります。
今回、フィーチャーする「Z590FD-Mini」も、日進月歩の勢いで進化し続けるPC業界において長期の使用に耐えられる性能なのでしょうか?
Z590FD-Mini
製品ページ:https://www.sycom.co.jp/custom/model?no=000803 税込価格:278,410円〜 |
※価格及び仕様については予告なく変更する場合があります。
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Intel Core i7-11700K |
GPU | GeForce RTX3060 12GB |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 512GB M.2 PCI-E SSD(Intel SSD 660p Series) |
その他パーツ詳細 | マザーボード:Intel Z590 Mini-ITX |
ケース:コンパクトケース(高310×幅166×奥325mm) | |
電源:650W 80Plus Gold電源(SFX-L) |
コンパクトなボディに、最新のCPU「Intel Core i7-11700K」と、GPU「RTX3060」を搭載した、ハイスペックな一台。
サイズが小さいだけに排熱性が気になるところですが、最先端の技術を活用した次世代水冷CPUクーラーを採用することで、確かな冷却性能を実現。水冷ならではの静かな動作音で、自宅やオフィスでの使用ならほとんど音が気になることはないようです。
これだけのスペックがあれば、ビジネス用途はもちろん、最新ゲームのプレイや高画質な動画の編集など、どんな用途にも対応できるでしょう。
スペックだけ見ると申し分ないですが、果たして本当にここまでこだわったPCが存在するのでしょうか。ほかのパーツを安くすることで価格を下げているなど、何か裏があるのでは……。
真偽のほどを確かめるべく、サイコムに突撃取材!埼玉県にある製品組み立て工場も併設されている本社に伺い、気になるあれこれを問い詰めてきました。
サイコムのスタッフと「Z590FD-Mini」の性能を検証
無茶な取材申請にも関わらず、爽やかな笑顔で迎えてくれたのは、サイコムで製品開発も行なうエンジニアの小野信介さんです。
■小野信介さん
音楽業界や自動車業界、塗装業界で働いていた異色の経歴の持ち主で、サイコムでは十年以上勤務。新しいPCを作る際は、コンセプトをもとに小野さんが中心となりパーツを選定し、動作確認を行なっている。趣味は釣り。今の時期のターゲットはレインボートラウトで、過去に74cmの大物を釣ったことも。
図書館よりも静かなPC? 驚きの静音性をチェック
──「Z590FD-Mini」はコンパクトなのに水冷ユニットを搭載していて、静音性にも優れた製品なんですよね。正直、こんな小さなケースに高性能な水冷ユニットを搭載できるとは思えません。
小野さん:「思えません」と言われましても……。
── 一般的なPCが発する音は静かなものでも50db(デシベル)程度で、大型の空冷ファンを搭載したハイスペックなモデルですと70db以上のものが多いですよね。
小野さん:そうですね。
──50db以下なら比較的、静かといえますが、静音性に優れたモデルということなら図書館レベルの40db程度であってほしいところですが……。
小野さん:急に取材しにきてガツガツ来ますね……。とはいえ、ここで逃げるわけにもいきません。いいでしょう、この場で計測させていだたきます!
小野さん:出ました!
69.5db!
(電話の着信音くらい)
──ほかのハイスペックPCと同じような数値じゃないですか!
小野さん:いや、この部屋の中で計ったらこうなりますよ!あちこちで機械を使って作業していますからね。周囲の騒音も拾うに決まってますって!ほら、実際に耳を近づけてみてください。音が全然しないでしょ?
──確かにほとんど音が聞こえないですね。
小野さん:でしょ?専門的な実験環境で計測も行なっていて、その時は30db~40db程度だったんです。「Premium-Line」シリーズは、より静音性にこだわった「Silent Master NEO」シリーズで培った技術が反映されているんです。「Silent Master NEO」シリーズは、アイドル時に23db、高負荷時でも31.6dbという計測結果を公式サイトに掲載しているくらい静かなんです。
──ぐぬぬ、なるほど……。静音性が高いことはわかりましたが、冷却性能はどうですか?静音性を確保するためにCPUクーラーを小さくしているようなら、パーツの発熱が心配なのですが……。
小野さん:では水冷式CPUクーラーを見てもらいましょう。
そう言うと、おもむろに手でサイドパネルをパカっと外す小野さん。
──え!そんな簡単にサイドパネルを取り外せるんですか?
小野さん:そうなんです。ネジを使っていなくてノブをはめるだけなので、誰でも簡単に取り外せて、内部のお手入れができますよ。で、これが水冷式のCPUクーラーになります。
中央奥にある円状の水冷ヘッドからのびるチューブが、上部に設置された大型のラジエターに接続されている。
──すごい!大型のラジエターがケースの上部にぴったりと収まっていますね。
小野さん:水冷式のCPUクーラーは、チューブ内の液体がラジエターに搭載されたファンで冷やされ、再びチューブを通って循環することで水冷ヘッドの熱を奪い、ヘッドに接続されたCPUを冷やす仕組みです。ラジエターのサイズが大きければ大きいほどチューブ内の液体を効率よく冷やすことができるので、サイズは重要ですね。
──よくこんなにぴったり収まるラジエターがありましたね。
小野さん:Mini-ITX(マザーボードの製品名)対応のケースはコンパクトなので、「Z590FD-Mini」に搭載している240mmサイズのラジエターですと、搭載できないことも多いんです。でも、「Z590FD-Mini」は、ケースと同じメーカーのパーツを選ぶことで、240mmのラジエターを実装できました。あとは風の流れもしっかり計算していて、ケーブルを無駄なくつなげることで冷却に十分なエアフローも確保しています。
CPUやメモリといったパーツにアクセスする側とは反対側のパネルを外すと、メンテナンス制やエアフロ―を確保するためにすっきりまとめられたケーブルを確認できる。
──それって例えるならどれくらいすごいんですか?
小野さん:「F1マシンのエンジンを積んだ軽自動車」といった感じでしょうか。F1のエンジン並みのハイスペックなCPUやGPUを、軽自動車のような小さなケースにギュッと詰め込んでいます。
バッグで持ち運べる?コンパクトで洗練されたデザイン
──性能を検証したところで、次はサイズに関する検証ですね。コンパクトさをウリにしているなら、このバッグに入れて持ち運ぶこともできますよね?
小野さん:いや、普通デスクトップPCはバッグに入れないですし、ましてや持ち運ばないと思いますが……。
──つまり負けを認めると?
小野さん:勝ちとか負けとか、そういう話じゃないです(笑)。でも、「Z590FD-Mini」のサイズは高さ310mm、幅166mm、奥行き325mmなので、このバッグなら入ると思いますよ。
すっぽりとPCが収まった!
小野さん:ほら、入りましたよ。
──むう……。悔しいですが、認めるしかないようですね。
「Z590FD-Mini」の入ったバッグを軽々持ち上げる小野さん。これなら出張時にデスクトップPCを持ち運ぶのも夢じゃない!?
小野さん:先ほどからサイズのお話ばかりされていますが、こちらのケースはデザインにもこだわっていて、スウェーデンのFractal Design製になります。天板にはホワイトオークウッドを採用するなど、インテリアとしても楽しんでもらえると嬉しいです。
天板と本体の間には、エアフローを確保するための通気口もあり、冷却性能も高い。
サイドバネルだけでなく天板も簡単に取り外しが可能。通気口から埃の侵入を防いでくれるメッシュフィルターも、取り外して丸洗いできるのでメンテナンス性も抜群。
──実はかっこいいデザインだなって思ってたんですよ。うちの編集部や仕事部屋にもピッタリだなって。
小野さん:ありがとうございます。実は内部の構成も工夫していて、例えばGPUの補助電源には変換器を使っています。そのままコードをつなげると配線の関係でサイドパネルに余計な負荷がかかってしまいますが、変換器を使うときれいに収まるんですよ。
デザイン性の高いコンパクトなケースにパーツを収めるために変換機を用いているほか、見えない部分に様々な工夫が凝らされている。
サイコムが誇る圧倒的充実度の保証サービスにも注目
──いろいろ疑ったり無茶ぶりしたりして、すみません。「Z590FD-Mini」の性能やデザイン性の高さはわかりました。ありがとうございました。
小野さん:ちょっと待ってください。サイコムのPCは性能やデザインだけをウリにしているわけじゃありません。
──と言いますと?
小野さん:初心者にも安心して購入していただけるよう、サポートにも力を入れています。具体的には、以下の3つのポイントに力を入れています。
①充実の標準2年保証
万が一のトラブルにもしっかりと対応。一般的な1年保証ではなく、標準で2年間の無償保証。ユーザーの希望により、有償で3年保証まで延長可能。
②無償オーバーホール
希望するユーザーには、無償のオーバーホールを実施(※2回目以降のオーバーホールは、有償)。
③アップグレードサービス
内部パーツを最新版などに交換する際は、購入サポートや取り付けサービスなどが利用可能。
製品を出荷する前には小野さんをはじめとするエンジニアが厳重な動作検証を実施。
──初心者はなかなか手を出しづらいBTO PCですが、これだけのサービスがあれば初心者でも安心して購入できますね。
小野さん:はい!お電話でのサポートはもちろん、メールや公式サイトのお問合せフォームを使ったサポートもございますので、わからないことがあればお気軽にご連絡ください。
「Premium-Line」はどのようにして生まれたのか?CEOに直接聞いてみた
こんなに良いPCがあるはずない!と疑ってかかってしまったものの、想像以上に様々なこだわりが隠されていて編集部も驚くばかり。「Premium-Line」シリーズはどのようにして生まれたのでしょうか。サイコムの代表取締役CEOを務める河野孝史さんにもお話をうかがいました。
■河野孝史さん
株式会社サイコム代表取締役CEO。編集部の無茶な検証を快く引き受けてくれた懐の深い人物。趣味はゴルフだが、現在は自粛中。新型コロナウイルスが落ち着いたあと、仕事仲間とゴルフや飲み会に行くのを楽しみにしているそう。
社名のロゴに込めた思いとは?
──実際に検証させていだたき、「Z590FD-Mini」のすごさを実感しました。
河野さん:あそこまでやる必要はなかったと思いますよ(笑)。弊社は2021年5月にロゴを変更したのですが、「Premium-Line」シリーズは、サイコムの新たな想いを体現したシリーズなので、良さを分かって頂けて嬉しいです。
https://www.sycom.co.jp/special/20210513/index.html
──どのような想いから、会社のロゴを変更したのでしょうか?
河野さん:以前の弊社は、BTO PCメーカーとして納期の早さをウリにしていました。少しでも多くのPCを、できるだけ多くのお客様に届けたい一心でしたが、大きな会社ではないので、納期を守ろうとするあまり無理が生じてきました。繁忙期は特に大変でしたよ。社員みんなが職人気質なので、僕が「もう今日はいいよ」と帰るよう促しても「納期に遅れちゃいますよ!」と噛みつかれるほどでした(笑)。
──みなさん真面目なんですね!でも、疲れが取れないまま作業をするとミスが生まれる原因にもなりえますよね。
河野さん:そうなんです。このままではダメだと考えて、PCをたくさん売るメーカーではなく、一台一台こだわりを持って手掛ける職人集団になろうと決意しました。今回新しいロゴをつくったのも、その意識の表明ですね。「Craftsmanship(クラフトマンシップ)」というテーマを掲げて、1年くらいかけて社内で意識を共有したあと、ミッションとして発表したんです。「弊社は売り上げを追い求めません」ってセリフとともに。
──おぉ、かっこいい!
河野さん:正直、かっこつけすぎたなっていう気持ちもありますが(笑)。ともあれ、対外的に発表した以上、もう逃げられないなと。今後も「Premium-Line」シリーズをはじめ、職人がこだわった品質の高いPCをお客様にお届けしていきたいと思っています。
売上にはならなくても「いいものを永く」使ってほしい
──「Premium-Line」シリーズのコンセプトは、公式サイトに記載されているように、「いいものを永く」だと思いますが、このコンセプトにした理由を教えてください。
河野さん:BTO PCメーカーとして本音をいうと、お客様には新しいPCを買ってもらったほうが会社の売上にはつながります。しかし、お客様の立場で考えると、永く使えたほうがうれしいですよね?
それに耐久性を高めて永く使ってもらうことは、資源を大切にしようとするサステイナブルな時流にも合っていると考えました。そんな私たちの想いを伝えるためにも、「Premium-Line」シリーズの製品には高品質の証として、特製のバインダーに品質保証書を添付させていただいています。
高品質の証として添付される河野さんの署名が入った品質保証書からも、「Premium-Line」シリーズにかける想いが伝わってくる。
──「Premium-Line」シリーズを企画・開発する上で、苦労されたことはありますか?
河野さん:静音性は「Silent Master NEO」シリーズ、水冷性能はデュアル水冷PCの「G-Master Hydro」シリーズで培ったノウハウがあったので、技術面ではそれほど大きな苦労はありませんでした。
とはいえパーツの選定や動作確認などにじっくり時間をかけていて、企画の立ち上げから販売に至るまで1年ほどかかっています。先程お話しした通り、弊社の想いを体現したシリーズなので、できるだけ多くの方に使ってもらいたいですね。
PC購入時限定でセット購入できるサイコムオリジナルのキーボードとマウス
──サービスも充実していますし、カスタマイズでキーボードやマウス、マウスパッドなどが選べるので、あらためてPCを初めて買う初心者にもおすすめできる製品だと感じました。
河野さん:ありがとうございます。赤軸(キーが軽いタイプ)を採用したキーボードと、ウェイトの調整ができるマウスは、単品で売って欲しいと注文があるほどの人気商品ですが、単品販売の予定はありません。興味のある方は、ぜひPCと一緒にお買い求めください。ちなみに、3点セットで購入すると、個別で買うよりも2,000円安くなるサービスも行なっていますよ。
──どこまでもユーザーに優しいんですね……!サイコムの熱い想いが伝わりました。今日はありがとうございました!
まとめ
品質とデザイン、パフォーマンスにこだわった「Premium-Line」シリーズのなかでも、優れた静音性と冷却性能、そしてコンパクトなサイズが魅力的な「Z590FD-Mini」。
フルタワー型のハイスペックPCに匹敵する性能は、PC初心者から上級者、さらには様々なジャンルのクリエイターに至るまで、多くのユーザーが満足できる内容に仕上がっています。
職人たちがこだわり抜いて手掛けた一台を、末永く愛用したいと考えている方は、「Premium-Line」シリーズの「Z590FD-Mini」を検討してみてはいかがでしょうか?
※今回の取材は感染症対策を十分行なった上で実施しています。
※本記事で紹介した製品の価格は記事掲載時のものです。価格や在庫は常に変動しています。ご注文・ご購入の前には各ブランドのウェブサイトで最新情報をご確認下さい。
PHOTO_BY 藤井 洋平