Pythonは初心者向けNo.1プログラミング言語!書きやすくて用途が広い注目の言語
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Pythonってどんな言語?初心者でも覚えられるの?
- 覚えやすいPythonは初心者が学ぶべきプログラミング言語No.1
Pythonが初心者向けプログラミング言語として人気があるのはなぜでしょうか?その理由の1つとして、空白を使ったインデントでプログラム構造を表現する点が挙げられます。大半のプログラミング言語は括弧記号を使って、「ブロック」と呼ばれるプログラムの構造を表現します。特に使われるのが { } という記号なのですが、これがプログラムを初心者が理解しづらい原因の1つです。プログラムの中にあまりにも括弧記号が多すぎて、直感的に理解しづらいのです。
一方でPythonはスペースやタブなどの空白記号を使ったインデントで、大まかなプログラム構造を表現します。視覚的にわかりやすいため、プログラミング初心者でもコードを理解しやすいのです。
- プログラミングのしやすさが支持されて幅広い用途に使われるようになった
初心者にとってもベテランのプログラマーにとっても、読みやすく書きやすいPythonが人気となるのは時間の問題でした。事実、現在では幅広い用途にPythonは使われるようになっています。以前は同じスクリプト言語のPerlやRubyの影に隠れがちな、地味な言語でしたが、ここ5年ほどで立場が逆転したと言っても過言ではありません。
- 情報工学を学ぶ大学生が最初に覚える言語になりつつある
大学や大学院で情報工学を学ぶ学生は以前、「C」というプログラミング言語を第一習得言語に選んでいました。CはWindowsなどのOSすらも作れてしまう本格的な言語ですが、習得が難しいのがネック。そのため現在はPythonが情報工学の学生向けによく使われるように。また科学計算向けライブラリが豊富なため、自然科学系の研究者がもっとも使う言語にもなっています。専門的なプログラマーだけでなく、仕事でプログラムを使わざるをえない「非プログラマー」からも、絶大な支持を受けているのがPythonなのです。
Pythonでできること その1 基本編
- OSのファイル操作など日々のPC作業の自動化から始めてみよう
毎日数時間もPCに向かっている人は、同じ作業を繰り返していることでしょう。例えばどこかのサイトから保存した画像を特定のフォルダに移動したり、ファイルの拡張子を変更したりといった作業です。この手の機械的な作業はPythonで自動化してしまいましょう。
例えば「test1」フォルダにある「日記.txt」というファイルを「test2」フォルダに移すのは、たった2行のプログラムで実行可能です。
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import shutil
shutil.move(’C:/documents/test1/日記.txt’, ‘C:/documents/test2’)
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もちろん1つのファイルをどこかのフォルダに移すだけなら、マウスでやった方がはるかに早いです。しかし、同じような作業を10回、100回と繰り返すとしたらどうでしょうか?そういった時にPythonが役に立つのです。Pythonのif文やfor文、正規表現などを覚えておけば、どんどんと高度な自動化ができるようになるでしょう。
・拡張子が.gifのものだけ移動する
・ファイル名に英数字が含まれているものは削除する
・ファイル名をすべて大文字にする
・24時間おきに特定のフォルダ内のファイルを削除する
これらの作業はPythonで簡単に処理できます。頻繁に同じPC作業を繰り返している人はPythonを覚えることで、大きな時間節約につながるかもしれません。
- WEBアプリの作成も可能!Pythonで人気のWEBサイトを作ろう
WEBアプリ(WEBアプリケーション)もPythonで作れます。WEBアプリは普通、サーバー、データベース、HTML/CSSなど幅広い知識が必要になりますが、Pythonで作られた「Django」というフレームワークを使えば、手軽に制作することが可能です。
- TwitterなどWEB上のデータを収集する
WEB上にあるデータを自動的に取得して、加工・分析したいと考えたことはありませんか?例えばTwitterの大量のつぶやきを取得して、ネットユーザーがどのような発言をしているのか調べたいのならPythonを使ってみましょう。WEB上のサイトやデータを取得することを「スクレイピング」、スクレイピングするプログラムのことを「クローラー」と呼びます。PythonにはScrapyなどクローラー向けのライブラリ(ソフト)が多数用意されています。また、本屋に行けばPythonでクローラーを作るための専門書まで並んでいるほどです。
なおスクレイピングはあまり過剰に行うと相手側のサーバーに負担がかかり、トラブルになることがあります。自作PCで作ったクローラー専用マシンを何台も動かすような場合は、十分に注意して行うようにしてください。
Pythonでできること その2 応用編
- 人工知能を育成!?Pythonは人工知能開発でもっとも使われている言語の1つ
数年前からブームとなっている人工知能(AI)分野でも、Pythonは広く使われています。人間の顔を識別したり、画像に写っている物体がリンゴなのか動物なのかを判定したりする人工知能アプリケーションは、Pythonであっという間に作ることができるようになりました。KerasやChainerなどPython製のライブラリの使い方さえ覚えれば、あなたも人工知能開発者になれてしまうかもしれません。
- データ解析のスペシャリストもPythonを愛用
現代社会に欠かせないデータ解析・統計のスペシャリスト「データサイエンティスト」もPythonを使っています。PythonにはNumpyという、科学技術分野を支える基盤となるライブラリがあるのですが、彼らは手足のようにPythonを使いこなして、現代社会にあふれる大量のデータの中から貴重な情報を抽出しています。
またエクセル上のデータを自動的に処理するのもPythonでは朝飯前です。大量のデータとにらめっこしている職種の人であれば、Pythonを覚えることで仕事が楽になるかもしれません。
- 逆にPythonがあまり得意ではないこと
Pythonはどんなことでも得意なわけではありません。逆にPythonが苦手なことも把握しておきましょう。WindowsOS上で動くデスクトップアプリケーションや、スマホアプリを作るのはあまり得意ではありません。最低限のものは作れるというレベルであり、安定性・拡張性などの面では他の言語・開発環境に見劣りしてしまいます。またWEBブラウザ上で動くアプリケーションではJavaScriptという言語が用いられ、Pythonでは作ることができません。
さらにPythonはプログラミング言語の中で動作が極端に速いわけではなく、C系、Javaなどの言語の方が高速に動作します。そのため大量の計算や処理が必要な場面では避けられる傾向にもあります。
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覚えやすく用途が幅広いPythonはプログラミング初心者に最適
Pythonの得意なことやできることを紹介してきました。ちょっとしたPC作業の自動化からAIの作成、データ解析まで、Pythonは幅広い分野で使われているプログラミング言語です。もちろんデスクトップアプリやスマホアプリの作成など苦手な分野もあります。ただ、何でもできるスーパープログラミング言語というものは存在せず、どの言語にも得意な面と苦手な面があるものです。Pythonを習得することで他の言語を覚えやすくなるというメリットもありますし、ぜひあなたもPythonを覚えてみませんか?まずは日々のPC作業の自動化にPythonを使ってみましょう!あなたの貴重な時間を、だいぶ節約できるはずですよ。