いまさら聞けない…!ゲーマー用語を覚えよう
■ゲーマー用語 ゲーマー篇
最初に、アマチュアからプロまで、ゲーマーが日常的に使う用語を3つ程度ピックアップしました。いつもゲーマーはどのような「独特な言葉」を使っているのでしょうか?
- 垢バン
「垢」とはユーザーアカウントのこと、「バン」とは英語で「Ban」=「禁止する」という意味から生まれたゲームの世界の造語、ネットならではのスラングです。つまり、アカウントの停止処分や、強制退会を意味します。
アカウントが停止されると、そのゲームにログインできない、ログインできても自由に遊べないなど、制限を受けます。たとえば、オンラインゲームで他のアカウントのプレイヤーに対して悪口やいやがらせ、差別的発言をつづけたり、不正ツールや不正プログラムを使用したりなど、ゲームの利用規約への違反を何度も繰り返したりすると、ゲームの運営事務局で規約違反によるアカウント停止が必要と判断します。
垢バンはTwitterやFacebook、LINEなどSNSでも運営側にとって必要なときにおこなわれますが、オンラインゲームの場合は不正行為による垢バンが目立ちます。とくに無課金で課金アイテムを入手するという「裏技」=「不正行為」は垢バンの対象となる行為の中でもよく知られた違反行為です。
たとえば、オンラインゲームで絶大な人気を誇る「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」。課金アイテムである魔法石をタダで手に入れる「裏技」が一部のプレイヤーの間で広まって、不正行為として垢バンがつづいたケースがありました。また、外部ツールなどを利用し不当に自分のキャラクターを強化(例えば飛べないゲームで飛ぶ、見えないはずの相手を透視する、自キャラを無敵化するなど)する「チート」も不正行為に当たります。FPSの人気作品である「APEX」「PUBG」などでは運営が常に監視し、日々チーター(チートを使うプレイヤー)を垢バン処分としています。
なお、ソーシャルゲームの場合は利用規約の違反行為が明確でない場合も多いです。外部ツールや外部プロジェクトをどこまで不正ツールとみなすのか、ゲームのバグ(不具合)を利用して有利なゲーム展開を進める行為がどこまで不正行為に当たるのかが掴みにくい場合もあります。また、いきなり垢バンになったアカウントのプレイヤーに具体的なアカウント停止の理由が説明されないケースも散見されます。
- 全振り
ゲームのキャラクターやアイテムのステータス(能力値)が上げられる場合において、すべての数値をひとつの項目につぎ込むやりかたを指します。
一方で、特定の項目のみに集中してアップさせて、残りを分散させる場合は「極振り」と呼ばれます。
たとえば、あるゲームのキャラクターのステータスが「攻撃」「防御」「体力」「素早さ」「運」の5つに分かれていたとします。ここで数値を10割り振れるとして、「攻撃」に6、その他の項目に1ずつ割り振るような、偏った配分のしかたが「極振り」です。
一方で、10の数値をすべて「攻撃」のみに割り振って、その他の項目はすべて0のまま、割り振らないケースは「全振り」です。
全振りや極振りといった言葉が生まれたのは、アカウントのプレイヤーが自由にキャラクターの性格や特徴を作り出せるから。ゲームのスタート時にキャラクター設定をしたり、ゲーム途中でレベルアップをしてキャラクターを作り直したりなど、ゲームの節目でゲーマーらしさが生まれるところでもあります。
- トレイン
敵が次々と列をなして移動したり、襲いかかったりする状態をいいます。
列車が何両も連結されてレールを進んでいくイメージを思い浮かべるといいでしょう。
たとえば、あるプレイヤーが敵1体に襲われて逃げようとしていると、他の敵に群がるように襲いかかられることがあります。これがトレインといわれる状態です。
一度、トレインが発生すると、もし襲われているプレイヤーが倒されたり、うまく逃げられたりした場合、まわりにいるプレイヤーに攻撃対象を変えて次々と襲いかかります。したがってオンラインゲームでは、もし自分がトレインの状態になってしまったら、まわりのプレイヤーに危険を知らせるのが常識です。
- ぬるい、ヌルゲー、ヌルゲーマー
「生ぬるい」から生まれたネットスラングです。「ぬるい」とはゲームの難易度が低いため、簡単にゲームを進められてクリアできること。そういったゲームを「ぬるい」+「ゲーム」=「ヌルゲー」と呼ぶようになりました。
「ゲーマー仲間にすすめられた大作ゲームにトライしたが、ヌルゲーですぐに攻略できた」
といった使い方をします。
また、ゲーマーを指す言葉に「ヌルゲーマー」があります。これは「ゲーマー自身がヌルいやつだ」というわけではありません。ぬるいゲーム、つまり難易度が低いゲームを好んで遊ぶゲーマーのことです。
■ゲーマー用語 ゲーム業界篇
次に、ゲーム業界で使われる「ゲーマー用語」をまとめてみました。
- インターフェース
「インターフェース(Interface)」は英語で「仲介する」「媒介する」という意味。ITやWEBの世界では「別々の複数のものをつなぎあわせる場合、その接続している部分」をインターフェースと呼んできました。接続部分は共用部分といいかえることもできます。
ふだんパソコンを使っている人ならUSBを利用しているでしょう。このUSBもパソコンとプリンタやハードディスクなど周辺機器を接続するものなので、インターフェースに当てはまります。
ただし、ゲーム業界では単にインターフェースといった場合「ユーザーインターフェース(UI)」を意味する場合が少なくありません。もともとユーザーインターフェースとは、マウスやキーボードといったパソコンと接続して、ユーザーの意図を信号入力するためのハードウェアを指します。そこから発展して、マウスやキーボード、コントローラーなどを使ってゲームキャラクターを操作する、命令や指示を出したり行動から生まれた結果を受け取ったりすることをユーザーインターフェースと呼ぶようになりました。また、メニューやメニュー画面をユーザーインターフェースと呼ぶこともよくあります。
ゲームの世界では、画面の構成力や操作の流れにより、ゲームのユーザーがキャラクターやアイテムなどを操作しやすいことを「ユーザーインターフェースが素晴らしい、できが良い」などというようになりました。
- ロールバック
MMOをはじめオンラインゲームで何らかの障害が発生したとき、ある時点までバックアップを使って復元することを指します。「巻き取り」と呼ばれることもあります。
オンラインゲームでは、ゲームの記録は運営側のサーバーに保存されているケースが大半です。したがって、万一ゲーム中に大きなトラブルや障害が発生した場合は、運営側が保存しているゲームの記録に基づいて巻き戻す=ロールバックを行います。ただし、ロールバックを行うと戻った時点からロールバック時までのプレイがすべて無駄になるため、最終手段的に考える運営がほとんどです。
■ゲーマー用語クイズ!あなたは何問わかる?
ここでは、クイズ形式でゲーマー用語を覚えましょう。
- 無限ループとは?
もともとプログラム用語で、プログラミングのミスによって同じ処理を無限に繰り返し、そこから抜け出せない現象を指していました。ゲームの場合、いつまで経っても同じ動作の中に閉じ込められて、永遠にゲームが進まない、クリアできないことを指します。
このように書くとなんだか怖そうに見えますが、例えば「ドラゴンクエスト」シリーズで人の頼みに「いいえ」と答えると、「はい」と答えるまで同じリアクションを続けるのも無限ループといえます。RPGで起きやすいですが、レトロなアクションゲームなんかでもよく見る現象です。
- 床ペロってなに?
プレイヤーのキャラクターが敵の攻撃などで消耗しすぎて戦闘不能状態になると、キャラクターは地面にうつ伏せで倒れてしまうことが多いです。この様子から「床をペロペロなめているようだ」となり、「床ペロ」という言葉が誕生しました。
床ペロを繰り返すのは、初心者のゲーマーやまだそのゲームに慣れていないプレイヤー。ただ「床ペロ多いね」などというとソフトに聞こえますが、相手によっては侮蔑的に取られる場合があるので要注意です。「今日床ペロ多いな・・・・・・」など自分に対してか、冗談の通じる気心知れた相手にのみ使うようにしましょう。
■ゲーマー用語を覚えてもっとゲームの世界を楽しく泳ごう
ゲーマーたちの間で使われるスラングは、ゲーマー仲間と仲良くなったり、コミュニケーションをスムーズにしてくれたりするのに役立ちます。ゲーム業界の用語も、少しずつゲームを楽しみながら覚えていって、どんどんゲームの世界にハマっていってくださいね。