PC版『黒い砂漠』推奨スペックとおすすめゲーミングPC/グラボまとめ
韓国のゲーム開発会社Pearl Abyssが制作した、オープンワールドMMORPG「黒い砂漠」は、独特の世界観と驚異的な映像美で、全世界で大きな話題となり、2018年にグラフィックスのリマスタリングが行われ、高品質モード「リマスター」と「ウルトラ」が登場しました。
そのため高品質モードでプレイするためには、現行のハイエンドクラスのグラボが必要です。そこで今回は、同作の推奨スペックとおすすめグラボ、ゲーミングPCを紹介します。
目次
PC版『黒い砂漠』を遊ぶための推奨スペック
引用元:黒い砂漠
「黒い砂漠」をプレイするために必要なPCスペックは、プレイする「画質設定」によって大きく異なります。高画質以下の場合は、それほど高いスペックは要求されません。
しかしリマスターやウルトラでプレイする場合は、ハイエンドクラスのゲーミングPCでないとフレームレートが大幅に低下します。そのため、本章では下記4つのパターンに分けて、黒い砂漠の要求スペックを検証していきます。
- 必要動作環境
- 推奨動作環境
- リマスターモード
- ウルトラモード
PC版『黒い砂漠』の必要動作環境・スペック
OS | Windows 10(32ビットまたは64ビット) |
---|---|
CPU | Intel Core i3シリーズのCPU |
メインメモリ | 4GB以上 |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTS 250 NVIDIA GeForce 9800 GTX AMD Radeon HD 3870 X2 |
ハードディスク/SSD空き容量 | 41GB以上 |
引用元:黒い砂漠
必要動作環境は上記のとおり。現在では通常の家庭用PCでも満たせる水準です。しかし、必要動作環境はあくまで「起動できる」「最低限のプレイができる」スペックで、決して実用範囲内とはいえません。そのため、少なくとも後述する「推奨動作環境」を満たせるようなPCでなければ、黒い砂漠をプレイするのは難しいでしょう。
PC版『黒い砂漠』の推奨動作環境・スペック
OS | Windows 10(32ビットまたは64ビット) |
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CPU | Intel Core i5シリーズのCPU |
メインメモリ | 8GB以上 |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 970 AMD Radeon RX 480 |
ハードディスク/SSD空き容量 | 41GB以上 |
引用元:黒い砂漠
先ほどの必要動作環境と比べると、要求スペックが跳ね上がります。特に注意したいのがグラボ(GPU)のスペック。GTX 970やRX 480は2014年前後に発売されたハイクラスのグラボなので、古いゲーミングPCではこの水準に満たない可能性があります。
言い換えれば、リマスターやウルトラモード以外をフルHD画質でプレイするのであれば、上記のスペックを満たせばOKということ。「とりあえず本作をひととおりプレイできればいい」という場合は、推奨動作環境を目標にするといいでしょう。
PC版『黒い砂漠』のリマスターモード動作環境・スペック
OS | Windows 10(32ビットまたは64ビット) |
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CPU | Intel Core i7-8700K |
メインメモリ | 16GB以上 |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX1070 8GB |
ハードディスク/SSD空き容量 | 41GB以上 |
引用元:黒い砂漠
リマスターモードでプレイする場合、CPU・グラボともに高い水準のPCが必要になります。GTX1070は2016年に発売されたハイクラスグラボなので、5年以上前に購入したゲーミングPCを使用している場合は注意が必要です。現行のゲーミングPCならクリアできる水準なので、黒い砂漠の映像美を堪能したいならPCの新調を検討してみましょう。
PC版『黒い砂漠』のウルトラモード動作環境・スペック
OS | Windows 10(32ビットまたは64ビット) |
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CPU | Intel Core i7-8700K |
メインメモリ | 32GB以上 |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 1080 Ti 11GB |
ハードディスク/SSD空き容量 | 41GB以上 |
引用元:黒い砂漠
ウルトラモードでは、GTX 1080 Ti以上のグラボが必要です。GTX 1080 Tiは現行の「GTX 1660 SUPER」や「RTX 3060」より、ゲーミングパフォーマンスが高いケースがあります。つまり、ウルトラモードをプレイするためにゲーミングPCを新調する場合、RTX 3070以上のグラボが望ましいということです。
さらに、上記のスペックはあくまで「フルHD」でプレイする場合のもの。WQHDや4Kでプレイする場合は、要求スペックが跳ね上がります。詳細は後述しますが、画質を追求する場合はRTX 3080以上のグラボがなければ厳しいシーンも多いです。CPUについても、グラボの性能を引き出せるハイエンドモデルが必要になります。
PC版『黒い砂漠』をプレイしているユーザーのグラボ・構成とFPS値
引用元:黒い砂漠
黒い砂漠は公式ベンチマークソフトが用意されていないため、具体的なパフォーマンスについては実際のプレイ動画を参考にするのがおすすめです。本章では、黒い砂漠のベンチマーク動画を、下記5つの構成パターンに分けて紹介します。
- 【フルHDリマスター:平均70FPS】NVIDIA GeForce GTX 1660 Super × AMD Ryzen 5 5600X
- 【フルHDリマスター:平均80FPS】NVIDIA GeForce RTX 3060 × AMD Ryzen 5 3600
- 【WQHDウルトラ:平均55FPS】NVIDIA GeForce RTX 3070 × AMD Ryzen 9 3900X
- 【WQHDウルトラ:平均65FPS】NVIDIA GeForce RTX 3080 × Intel Core i9-9900K
- 【4Kリマスター:平均80FPS】NVIDIA GeForce RTX 3090 × AMD Ryzen 9 5950X
【フルHDリマスター:平均70FPS】NVIDIA GeForce GTX 1660 Super × AMD Ryzen 5 5600X
GeForce GTX 1660 SuperとRyzen 5 5600Xの構成では、フルHD解像度・リマスターモードで平均フレームレートは70となりました。
2分48秒から検証が始まります。途中で激しい戦闘シーンもありますが、60FPSを下回るシーンやカクつきは見られませんでした。GTX 1660 Superなら、フルHD解像度であればリマスターモードでも快適にプレイできそうです。
なお、この動画では6:41からWQHDのリマスターでのベンチマークを行っていますが、平均フレームレートは40前後と苦戦気味でした。
【フルHDリマスター:平均80FPS】NVIDIA GeForce RTX 3060 × AMD Ryzen 5 3600
GeForce RTX 3060とRyzen 5 3600の構成では、フルHD解像度・リマスターモードで平均フレームレートは80となりました。
5分48秒から検証スタート。激しい戦闘シーンでは70FPS付近に低下することもありますが、全体的に60FPS以上が安定して出ているためカクつきが気になるシーンはありません。
0分0秒からはウルトラモードでの検証を行っています。こちらはほとんどのシーンで60FPSを下回っており、カクつきが気になります。戦闘シーンが激しくなると30台になることも。RTX 3060はフルHDリマスター向きのグラボだといえるでしょう。
【WQHDウルトラ:平均55FPS】NVIDIA GeForce RTX 3070 × AMD Ryzen 9 3900X
GeForce RTX 3070とRyzen 9 3900Xの構成では、フルHD解像度・ウルトラモードで平均フレームレートは55となりました。
RTX 3070のスペックは、先ほどのRTX 3060より大幅に高くなります。そのため、WQHDウルトラ設定でも平常時であれば、平均フレームレートは60付近。しかし激しい戦闘シーンでは、50FPSを下回るシーンがあり少しカクつきます。
動画内では検証されていませんが、RTX 3070はフルHDならウルトラモードでも快適です。解像度を上げてWQHDでプレイしたい場合は、リマスターモードにするといいでしょう。
【WQHDウルトラ:平均65FPS】NVIDIA GeForce RTX 3080 × Intel Core i9-9900K
平均GeForce RTX 3080とCore i9-9900Kの構成では、WQHD解像度・ウルトラモードで平均フレームレートは65となりました。
2分3秒から検証が始まり、ほとんどのシーンで60FPSを上回っています。しかし、3分40秒以降のように激しい戦闘シーンでは60FPSを下回ることも。画質設定を少しだけ控えめにすると、ウルトラモードでも快適にプレイできます。WQHDウルトラでプレイする場合は、RTX 3080が目安となりそうです。
【4Kリマスター:平均80FPS】NVIDIA GeForce RTX 3090 × AMD Ryzen 9 5950X
GeForce RTX 3090とRyzen 9 5950Xの構成では、4K解像度・リマスターモードで平均フレームレートは80となりました。
動画前半の移動シーンでは、90FPSを上回っているので快適そのもの。しかし、3分0秒以降や9分20秒以降の戦闘シーンでは、70FPS前後に低下するシーンもありました。
この動画ではウルトラモードでの検証を行っていませんが、リマスターモードでのパフォーマンスを考えると少し厳しいかもしれません。RTX 3090は現状では最高峰のグラボですが、それでも足りないシーンがあるほど黒い砂漠のグラフィックは高度なのでしょう。
WQHDウルトラモードで余裕を持ってプレイしたい場合や、4Kリマスターモードでプレイしたいなら、RTX 3090を検討することをおすすめします。
【筆者の場合】Intel Core i7-6700K × NVIDIA GeForce GTX 1080でフルHDリマスターモード60FPSが目安
今度は筆者のマシンで黒い砂漠のベンチマークを行ってみました。今回検証に使用したマシンは、CPUがIntel Core i7-6700KでグラボがNVIDIA GeForce GTX 1080です。その結果をリマスターモードとウルトラモードに分けて紹介します。
リマスター動作環境の場合
フルHDリマスターモードの場合は平均60FPSとなりました。平常時はもちろん、戦闘中でもフレームレートが大幅に落ち込むシーンは見られません。GTX 1080のスペックは、 GTX 1660 Superより少し低いレベルです。先ほど紹介したGTX 1660 Superのベンチマーク動画平均70FPSだったことを考えると、納得できる結果だといえるでしょう。
ウルトラモード動作環境の場合
一方でウルトラモードの場合は、平均30FPS前半という結果になりました。通常の移動時でもカクつきが気になり、戦闘中は正確に操作するのが難しかったです。そのため、筆者はフルHDのリマスターモードで黒い砂漠をプレイすることにしました。
PC版『黒い砂漠』を遊ぶためのおすすめグラボ
黒い砂漠を快適にプレイするためには、先ほどのベンチマーク動画で安定して60FPS以上出るグラボが必要です。本章では、黒い砂漠におすすめな下記3点のグラボを紹介します。
- NVIDIA GeForce RTX 3090
- NVIDIA GeForce RTX 3080
- NVIDIA GeForce RTX 3060
NVIDIA GeForce RTX 3090
引用元:NVIDIA
2022年6月時点で最高峰のグラボです。10,000基を超えるCUDAコア、24GBのGDDR6Xメモリを搭載しており、まさに圧倒的なスペックを誇ります。それだけに価格も高いですが、パフォーマンスの高さは確かです。黒い砂漠をWQHDウルトラモード・4Kリマスターモードなどでプレイし、美しい世界を堪能したい人におすすめです。
NVIDIA GeForce RTX 3080
引用元:NVIDIA
RTX 3000シリーズのハイエンドモデルです。黒い砂漠をフルHDウルトラ・WQHDリマスターで余裕を持ってプレイできるスペックがあります。ワンランク上に「RTX 3080 Ti」というモデルもありますが、こちらはさらにハイスペックでRTX 3090に肉薄します。映像美を追求しながらもコストを少し抑えたい場合は、RTX 3080やRTX 3080 Tiがおすすめです。
NVIDIA GeForce RTX 3060
引用元:NVIDIA
現行のミドルエンドモデルです。黒い砂漠をフルHDリマスターモードでプレイできるスペックがあり、コストパフォーマンスが非常に高いモデルです。フルHDで画質設定をできるだけ高めたい、もしくは高フレームレートを追求したい人におすすめ。RTX 3060は基本スペックが十分に高いため、他のゲームも快適にプレイできます。
PC版『黒い砂漠』を遊ぶのにおすすめのゲーミングPC
黒い砂漠は非常に負荷が高いタイトルなので、高画質設定で快適に楽しむためにはハイスペックなゲーミングPCが必要です。本章では、下記3機種のおすすめBTOゲーミングPCを紹介します。
- ドスパラ GALLERIA ZA9C-R38
- パソコン工房 LEVEL-R769-LC127K-VBX
- ツクモ G-GEAR GA5J-F220/ZB
ドスパラ GALLERIA ZA7R-R39
引用元:ドスパラ
OS | Windows 11 Home 64ビット |
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CPU | AMD Ryzen 7 5800X (3.8GHz-4.7GHz/8コア/16スレッド) |
メモリ | 16GB DDR4 SDRAM(PC4-25600/8GBx2/2チャネル) |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 3090 24GB GDDR6X (HDMI x1,DisplayPort x3) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源ユニット | 850W 静音電源 (80PLUS GOLD) |
参考価格(税込) | 469,980円 |
販売サイト | https://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_prime/13/87/9708/4451/ |
引用元:ドスパラ
「GALLERIA ZA7R-R39」はハイエンドのゲーミングPCです。最高峰グラボのGeForce RTX 3090と、圧倒的なマルチスレッド性能を誇るRyzen 7 5800Xを搭載。黒い砂漠はもちろん、最新のAAAタイトルもWQHD・4Kで快適にプレイできます。本モデルはメインメモリやストレージの増設もできるなど、カスタマイズ性の高さも魅力です。
パソコン工房 LEVEL-R769-LC127K-VBX
引用元:パソコン工房
OS | Windows 11 Home [DSP版] |
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CPU | Core i7-12700K 12コア/20スレッド (3.60GHz 8コア, 2.70GHz 4コア) |
メモリ | 16GB (8GB×2) DDR4-3200 DIMM (PC4-25600) |
グラフィックボード | GeForce RTX 3080 12GB GDDR6X |
ストレージ | 1TB NVMe対応 M.2 SSD |
電源ユニット | 800W 80PLUS GOLD認証 ATX電源 |
参考価格(税込) | 365,880円 |
販売サイト | https://www.pc-koubou.jp/products/detail.php?product_id=881977&ref=geforce_rtx308012gb_level |
引用元:パソコン工房
「LEVEL-R769-LC127K-VBX」は、黒い砂漠に最適なハイクラスゲーミングPCです。グラボは12GBの大容量VRAMを備えたGeForce RTX 3080、CPUはマルチスレッド性能に定評があるCore i7-12700Kを採用。WQHDウルトラモードでのプレイに十分なスペックがあります。マザーボードやメモリなど各パーツが高品質で、拡張性が高いことも魅力です。
ツクモ G-GEAR GA5J-F220/ZB
引用元:ツクモ
OS | Windows 11 Home 64bit版(ディスク付属) |
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CPU | Intel Core i5-12400 (P6コア / 12スレッド / P2.5GHz、Boost時最大4.4GHz) |
メモリ | 16GB (8GB x2枚) DDR4-3200 メジャーチップ採用 |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 3060 / 12GB / LHR (HDMI 、DisplayPort x3) |
ストレージ | [高速M.2 Gen3] 1TB WD BLUE SN570 (読込最大 3500MB/s, 書込最大 3000MB/s, NVMe) |
電源ユニット | 【80PLUS GOLD認証】 CWT製 GPS750S-T (定格750W) |
参考価格(税込) | 199,800円 |
販売サイト | https://www.tsukumo.co.jp/bto/pc/game/2022/GA5J-F220ZB.html |
引用元:ツクモ
「G-GEAR GA5J-F220/ZB」は、フルHDでのゲーミングに最適なミドルエンドモデル。CPUにCore i5-12400、グラボにGeForce RTX 3060を採用しており、フルHDリマスターモードを60FPS以上で快適にプレイできる性能があります。WQHD以上の解像度でプレイする予定がない人や、コストを抑えてゲーミングPCを新調したい人におすすめです。
PC版『黒い砂漠』向けグラフィックボード選びについてよくある質問
黒い砂漠のGPU・グラボ選びでよくある質問をまとめました。BTOゲーミングPCを選ぶときの参考にしてみてください。
- CPUの選び方は?
- 黒い砂漠と同等スペックで快適に遊べるおすすめゲームは?
CPUの選び方は?
CPUは「推奨動作環境」を満たしていれば基本的には問題ありません。しかし、リマスターモードやウルトラモードでプレイする場合は、CPUがボトルネックになる可能性もあります。グラボの性能を最大限に引き出すためにも、Core i7-12700KやRyzen 7 5800XなどできるだけハイスペックなCPUを選ぶことが大切です。
PC版『黒い砂漠』と同等スペックで快適に遊べる他のおすすめゲームは?
黒い砂漠を快適にプレイできるスペックのPCがあれば、現行タイトルのほとんども同じように快適に楽しめます。たとえば、ゾンビ系アクション「ダイイングライト2 ステイ ヒューマン」や大作レーシング「Forza Motorsport 7」など、重量級タイトルにも対応できるでしょう。超重量級タイトルの「Microsoft Flight Simulator」も視野に入るレベルです。
まとめ
黒い砂漠の要求スペックは、プレイする画質設定によって大きく変わります。通常のモードなら、現行のエントリークラスのゲーミングPCで十分にプレイ可能です。一方で、リマスターモードやウルトラモードの場合は最低でもミドルエンド、WQHD以上の解像度ならハイエンドのゲーミングPCが必要になります。
フルHDでプレイする場合はRTX 3060、WQHDならRTX 3080、4K解像度であればRTX 3090を搭載したゲーミングPCがおすすめです。今回紹介したドスパラ・パソコン工房・ツクモのゲーミングPCは、いずれもスペックと品質に定評があるモデルなので、ぜひゲーミングPCを新調する際の参考にしてみてください。