【Tower of Fantasy(幻塔)】PC版推奨スペックとおすすめゲーミングPC/グラボまとめ
「Tower of Fantasy(幻塔)」は2022年8/11にグローバルリリースとなった、PC/スマホ対応、アニメ調グラフィックのオープンワールド型RPGです。
スマホでの手軽さもウリのゲームタイトルではありますが、今回はPCにおける最高設定でどのような挙動をみせるのか、筆者のパソコンを使って検証します。
【Tower of Fantasy(幻塔)】を遊ぶための推奨スペック
元々は中国内で先行サービスが行われいた「Tower of Fantasy」は、同じ漢字圏である日本国内では「幻塔(げんとう)」とも呼ばれています。
その幻塔が2022年10月20日にバージョン2.0へアップデートされ、Steamでの配信も始まりました。このバージョンアップにてDLSSの実装も行われたので、PCにおいては更なる高画質・高品質での映像体験も可能になりました。
実際にトリプルディスプレイで、DLSS実装版の「幻塔」を表示すると上記画像のような仕上がり。グラフィックの美しさが伝わるのではないでしょうか。冒頭でも述べた通りスマホ対応ゲームということで、軽快さを追求した設定も存在しており、エントリークラスのグラボを搭載すれば余裕で動作します。
【Tower of Fantasy(幻塔)】の必要動作環境・スペック
スペックに関する公式アナウンスは、8/9の公式ニュース「『Tower of Fantasy(幻塔)』PC版インストール手順とよくある質問について」、もしくはSteam版のDLページより確認する事が出来ます。
最小スペック
CPU | Intel Core i5 以上 |
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RAM(メモリ) | 8GB RAM |
GPU | NVIDIA GeForce GT 1030 |
ストレージ | 25GB 利用可能 |
OS | Windows 7 SP1 64-bit |
CPUの世代が記載されていない事から、4コア4スレッドであった頃のCore i5でも動作すると考えられます。
GPUはGT1030なので、とりあえず映像出力機能があるグラボがあれば、ゲームの起動は可能ということになります。
【Tower of Fantasy(幻塔)】の推奨動作環境・スペック
推奨スペック
CPU | Intel Core i7 |
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RAM(メモリ) | 16GB RAM |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 1060 6GB |
ストレージ | 30GB 利用可能 |
OS | Windows 10 64-bit |
実際のパソコンにおける快適動作の指標になるのが推奨スペックです。こちらもCPUの世代が記載されていないので、おそらく旧世代の4コア8スレッドCPUを想定しているものと思われます。
GPUはGTX1060が指定されているので、フルHD対応のグラボ指定です。フレームレート的には60fps以上での動作が想定されていると思われます。
【筆者の場合/DLSS無効】Ryzen7 5800X3D×RTX3090で120FPS
筆者のモニターは1920×1080の165Hzモニター、そしてゲーム内でのフレームレートは120fps上限が設けられています。
その上でオリジナル品質=ゲーム内最高設定で120fps安定しており、動作としては非常に快適でした。元よりバージョン1.0の頃より最高設定120fps固定状態で、明らかなオーバースペックとなっており、バージョンアップ後も変わらずといった印象。
CPU使用率20~30%、GPU使用率40~50%程度だったので、おそらく最新のフルHD対応グラボを搭載したミドルクラスのゲーミングPCであれば、最高設定でも100fps前後に落ち着くと思われます。
【筆者の場合/DLSS有効】Ryzen7 5800X3D×RTX3090で120FPS
次にDLSSをONにした状態ですが、フレームレートは既に上限に達していたため変化無し。GPU使用率もパッと見の印象では大きな変化がありません。しかしGPU電力を観察すると50〜100W程下がっていますので、実際にはGPUへの負荷は小さくなっています。
実はDLSSの効果が顕著に表れるのは、もっとフレームレートが落ち込むようなGPUへの負荷が大きくなる場面。幻塔ではバージョン2.0実装直後に、レイトレーシング機能がありました。
残念ながら本記事の執筆にとりかかる直前に、レイトレーシング機能が停止されてしまったため具体的な数値は示せませんが、レイトレーシング環境下でのGPU負荷軽減にDLSSは大きく活躍していました。
【Tower of Fantasy(幻塔)】を遊ぶためのおすすめグラボ
リリース当初の幻塔であれば、最新のフルHD対応グラボがあればOKと言えました。それで十分に120fps上限が狙えたためです。
しかしDLSS機能が加わったこと、今後レイトレーシング再実装の可能性もあることから、どこまでこの2つの機能を活用するかで選択するグラボが変わってきます。
そこで「4K最高設定&レイトレーシング」「フルHD~WQHD&レイトレーシング」「フルHD」の3パターンで、オススメのグラボ3つを考えてみました。
RTX4090
引用元: Amazon
まず4K最高設定&レイトレーシング。これは4K/144Hzモニターも所有するようなヘビーゲーマーの方が選ぶべきグラボですが、2022年10月30日時点ではRTX4090一択となります。
RTX3090やRTX3080Tiでも4Kゲーミング自体は可能なのですが、レイトレーシングを有効にした4K画質の幻塔では、DLSSを使っても100fpsを下回ってしまいます。より上位互換となるRTX4090が登場した今日においては、選択肢からは外れることになります。
RTX3070
引用元: Amazon
WQHD環境ならアッパーミドルクラスのグラボが選択肢に入ります。レイトレーシング環境でのプレイも考慮するのであれば、DLSSが使えるRTX3070でフレームレートの確保もし易くなります。
レイトレーシング使用時のフレームレートですが、少なくともフルHD環境にてDLSS機能を有効にすれば100fps前後は狙えそうです。
RTX3050
引用元: Amazon
今回一番の悩みどころとなったのがフルHD環境でのグラボ。元々ミドルクラスということで選択肢が多いからです。
ただ幻塔に限って言えば、DLSS機能の恩恵が受けられるRTX3050を選ぶのが良いでしょう。高フレームレートが要求されるe-Sports系タイトルなら分が悪いのですが、120fpsの上限があるオープンワールドRPGなら十分な性能と言えます。
【Tower of Fantasy(幻塔)】を遊ぶのにおすすめのゲーミングPC
スマートフォンでのプレイ可能な幻塔ですが、パソコンでは大画面でのプレイも想定されており、4K以上の高解像度での表示も可能となっています。
よってパソコンでプレイするには高い解像度にも対応できるゲーミングPCが適しています。ゲーミングPCにも高価なハイエンドから比較的安価なエントリークラスまであるので、それぞれのグレードから計3つのモデルを紹介します。
ドスパラ GALLERIA ZA9C-R49
引用元: ドスパラ
Core i9-13900KとRTX4090を採用したフラグシップクラスのゲーミングPC。2022年10月30日時点で組めるゲーミングPCとしては、最も強力な構成となっています。
幻塔がバージョン2.0にてレイトレーシングとDLSSに対応したということもあり、新技術を搭載した強力なGPUパワーが活かせるようになりました。レイトレーシング有効の状態で4K/120fps以上を目指すことを目的とするのであればRTX4090が必要です。
逆にフルHDなど解像度が高くない環境にて高フレームレートを出力できても、それを映し出せるモニターが無いので、完全なオーバースペックとなっています。
パソコン工房 LEVEL-R769-127-RBX-XIV
引用元: パソコン工房
Core i7-12700とRTX3060を組み合わせたミドルクラスのゲーミングPC。
こちらはFF14推奨PCにもなっており、幅広いゲームにて快適プレイが可能となっています。幻塔においても120fps安定状態でプレイ可能となっています。
CPUもコア数の多いCore i7-12700を採用し、ゲーム以外のアプリも同時に処理できるので、ディスコードなどのボイスチャットを活用したマルチプレイも捗ります。
ツクモ G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エントリーモデル
引用元: ツクモ
Core i5-12400とRTX3050を組み合わせたエントリークラスのゲーミングPC。こちらもFF14推奨PCとなっており、より手の届きやすいリーズナブルな価格となっています。
エントリークラスながらRTXシリーズとなっているので、DLSSやレイトレーシングに対応しています。120fpsのフレームレートも維持しやすいですし、設定によってはレイトレーシング有効の状態でのプレイも可能です。
【Tower of Fantasy(幻塔)】向けグラフィックボード選びについてよくある質問
最後に幻塔向けのグラフィックボードを選ぶ際によくある質問についてまとめてみました。
CPUの選び方は?
CPUとGPUの組み合わせは、ゲーミングPCの性能を左右する重要な要素。双方のバランスがゲームでの快適動作に繋がります。
筆者のパソコンのCPU=Ryzen7 5800X3Dは8コア16スレッドで、幻塔プレイ中でもCPU使用率が30%に満たないことも考慮すれば、推奨スペックの通り4コア8スレッドのCPU=10世代以降のCore i3相当であれば十分といえます。
ただ幻塔はDLSSに対応しており、その恩恵を受けるにはGeForce RTXシリーズが必要。スペック的にはおおむねミドルクラス相当のゲーミングPCとなります。
GPUを軸にしてCPUを決めるのであれば、6コア12スレッド以上のCPU=「Core i5-12400」「Ryzen5 5600X」「Ryzen5 7600X」などが候補になってきます。
【Tower of Fantasy(幻塔)】と同等スペックで快適に遊べる他のおすすめゲームは?
PCゲームはタイトルによって要求されるPCスペックが異なるため、ゲーミングPCであれば全てのゲームを快適にプレイできるというわけではありません。
例えば先に紹介したおすすめゲーミングPCの内、ミドルとエントリーの二つのモデルに関しては、どちらも「FF14推奨ゲーミングPC」となっています。ツクモのエントリーモデル=Core i5-12400×RTX3050の組み合わせで、FF14は快適プレイが可能ということです。
ではより高いフレームレートであることが重要視される「Apex Legends」ではどうか?と言いますと、RTX3050では設定を下げても100fpsを下回る場面があり、やや物足りないという印象。もうワンランク上のRTX3060相当のグラボが欲しいところです。
同じく高フレームレートが要求される「Fortnite」や「VALORANT」は、動作が軽いため300fpsを超える設定が選択可能です。Core i5-12400×RTX3050の組み合わせで問題なくプレイできますので、そのフレームレートを活かせる高リフレッシュレートのモニターへの投資をおすすめします。
多人数でフィールドボスに挑んだら動作がカクツクのはスペック不足によるもの?
多人数が集合したことによって発生するカクツキ等の現象は、スマホやPC、ネット回線、接続しているサーバーの種類を問わず全てのプレイヤーで同時発生しています。よって使用端末のスペック不足が原因とは考えにくいです。
ただし設定から画面上に表示されるプレイヤーの人数を減らす事で、改善する傾向にあると言われています。
ここからは筆者の推測ですが、幻塔ではダメージこそ無いですが他プレイヤーキャラにも当たり判定があります。ボス戦で多人数が集まり攻撃が飛び交うと、敵味方双方に多くの当たり判定が発生し、ゲームサーバー側の処理が追い付かなくなった結果がカクツキとなるのだと思います。
これは幻塔に限らず、過去に同様の現象を起こしたゲームタイトルが多くありますので、一筋縄ではいかない問題のようです。
まとめ
アニメ調グラフィックのゲームタイトルということで、原神と共に注目を集めていたゲームタイトルです。スマホ対応ゲームということで一部制約などもありますが、オープンワールド型MMOとして楽しめるゲームに仕上がっています。
特にパソコンであれは高いフレームレートでのプレイも可能で、必要とするスペックも低め。一世代前のエントリークラスのゲーミングPCでも高いフレームレートでの動作が可能となっています。
一方でDLSSやレイトレーシングなどの新機能への対応も進んでおり、最新GPUでこそ体験できる映像美も魅力となっています。これから幻塔をパソコンでプレイするという方は、これらの機能が活かせるPC構成にすることをおすすめします。