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    携帯できるゲーミングPCとして開発された「Steam Deck」は、コンパクトに加え、従来のゲーミングノートPCより扱い易さが増しています。また価格がリーズナブルな点も魅力です。しかし気になるのはそのスペックで、ゲーミングPCである以上ただゲームができるだけでなく、ゲーム機には無い映像品質が求められます。この記事では、Steam Deckのスペック/性能を解説します。
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Steam DeckのスペックはゲーミングPCと比較してどれくらい?グラボ/CPUの性能比較

  • DATE
    2023.01.17
  • WRITTEN BY
    amarunba

携帯できるゲーミングPCとして開発された「Steam Deck」は、携帯ゲーム機サイズにまでコンパクト化され、従来のゲーミングノートPCより扱い易さが増しています。また価格もゲーミングPCとしてはリーズナブルな点も魅力です。
しかし気になるのはそのスペックで、ゲーミングPCである以上ただゲームができるだけでなく、ゲーム機には無い映像品質が求められます。そこで今回は、Steam Deckのスペック/性能を解説します。

Steam Deckのスペック/性能 | 携帯機ながらエントリーモデル相当の性能

引用元:Steam Deck公式サイト

「Steam Deck」は2022年12月現在販売中です。1000円前払いの予約制ではありますが、在庫が確保されると72時間以内に購入可能となり、2022年12月17日よりユーザーの元に順次配送されます。
なお前提として、Steam Deckはゲーム機ではなく、ゲーミングPCとして機能するように作られています。そのため使用するパーツもパソコンと同等の物が使われています。

CPU Zen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz(最大448 GFlops FP32)
GPU 8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz(最大1.6 TFlops FP32)
メモリ 16GB LPDDR5オンボードRAM
ストレージ 64GB eMMC(PCIe Gen 2(×1))
ストレージ 64GB eMMC(PCIe Gen 2(×1))
256 GB NVMe SSD(PCIe Gen 3(×4))
256 GB NVMe SSD(PCIe Gen 3(×4))
512 GB高速NVMe SSD(PCIe Gen 3(×4))
上記に加えて高速microSDカードスロット搭載
OS SteamOS 3.0(Archベース)
Windows OSの導入も可能

CPUとしてはAMDのRyzen 4コア8スレッドCPU、そこに小規模のRadeon GPUが搭載されています。これは携帯ゲーム機のNintendo Switchよりもはるかに高性能なものです。

グラボ | PlayStation 4に相当するグラフィックス

GPU=グラボに関しては「RDNA2」アーキテクチャをベースにしたということで、「PlayStation 5」や「Xbox Series X」と同じ世代の物を採用しています。ただしチップの規模が異なりますので、性能としては「PS4を部分的に上回るが、PS5には遠く及ばない」といった仕上がり。

GPUとして一番近い性能と見られるのは、ノートPC向けCPUのRyzen 5 6600Uに内蔵された「Radeon 660M」でしょう。Steam DeckはRDNA2で8CUの規模、対してRadeon 660Mは6CUです。デスクトップ向けGPUで比較するなら、処理能力では「GTX1050」程度、アーキテクチャ的には「Radeon RX6400」が近いです。

ゲーミングPCの処理能力としては必要最低限といった感じですが、採用されているアーキテクチャがRDNA2ということもあり、FSRやRSRなどのアップスケーリング技術の活用によってフレームレートを稼ぐことができそうです。

CPU | Ryzen 3 3300Xに相当

Zen2アーキテクチャの4コア8スレッドAPU=グラフィック内蔵CPUとのことなので、「Ryzen 3 3300X」辺りが近い性能を持ったCPUということになります。Ryzen 3 3300XはZen2世代のCPUの中でも、とりわけシングルスレッド性能が優秀。ゲームでも高いパフォーマンスを発揮しています。

今回はSteam Deckに合わせた特注のAPUとのことなので、おそらくバッテリー駆動を想定した省電力化に適したものが選別されたと思われます。

【参考】主要コンシューマー機とSteam Deckのスペック比較

参考までに他のゲーム機も含めたスペック表にすると、以下の通りです。

Steam Deck PS4 PS5 Switch
CPU AMD Zen2 4コア8スレッド AMD “Jaguar”, 8コア AMD Ryzen(Zen2)8コア16スレッド ARM Cortex-A57 4コア+ARM Cortex-A53 4コア
GPU AMD Radeon RDNA2 AMD Radeon 1.84 TFLOPS AMD Radeon RDNA2 NVIDIA 第2世代Maxwellアーキテクチャ
メモリ LPDDR5 16 GB GDDR5 8GB GDDR6 16GB LPDDR4 4GB
ストレージ 64 GB eMMC
256 GB SSD
512 GB SSD
3種いずれか
500GB HDD 825GB SSD 32GB eMMC+MicroSDカード
電源 40Whrバッテリー AC100-240V 250W AC100-240 350W リチウムイオンバッテリー 4310mAh

一見するとSteam Deckの性能はPS5に近いようにも見えるのですが、先にも述べた通りCPUやGPUの規模が違うため、処理能力としてはPS4に近いといった印象が強いです。

Steam Deck相当のパソコンを自作PCで組むとどれくらいの予算が必要?

Steam Deckはストレージの違いで3モデル用意されていますが、いずれもリーズナブルな価格設定です。(参考:https://store.steampowered.com/steamdeck

  • 64GBモデル:59800円
  • 256GBモデル:79800円
  • 512GBモデル(最上位モデル):99800円

今回はSteam Deckの最上位モデルを意識して、デスクトップのゲーミングPC構成を考えてみました。Steam Deckの最上位モデルを、自作PCで組んだ場合、以下のパーツと予算が目安として必要となります。

パーツの種類 品番・モデル 価格
CPU AMD Ryzen3 4100 約10,000円
GPU ASRock Radeon RX 6400Challenger ITX 4GB 約18,000円
マザーボード ASUS PRIME A320M-K 約8,500円
メモリ crucial CT2K8G4DFRA32A [DDR4 PC4-25600 8GB 2枚組] 約5,800円
ストレージ キオクシア EXCERIA G2 SSD-CK500N3G2/J 約5,500円
電源 玄人志向 KRPW-L5-500W/80+ 約5,500円
ケース Thermaltake Versa H17 約3,500円
OS Windows 11 Home DSP版 約14,000円
合計 約70,800円

CPUはタイミングよくZen2アーキテクチャの、4コア8スレッドCPUであったためRyzen3 4100を採用。グラボはCU数が最も近いRX6400となり、他メモリやストレージはSteam Deckの容量などに合わせつつ、最安値付近の物を使っています。

結果として価格は近くなったものの、無理矢理価格を合わせた感が強いです。コストパフォーマンスに優れたパーツも使えなかったので、デスクトップのゲーミングPCとしては物足りなさを感じます。
加えて「持ち運べるかどうか」も大きな違いです。利便性とデザイン性は自作PCでは再現できず、やはり「携帯できる点」に魅力を感じるかどうかが大きなポイントでしょう。

Steam Deckのメリット | エントリークラス相当のゲーミングPCを携帯可能

Steam Deck相当の自作PCを組むには、モニターが別途必要で、なおかつ可搬性にも乏しいです。安さを追求するあまり性能も犠牲になり、デメリットが大きく目立ちます。

対してSteam DeckもゲーミングPCとしての処理能力は必要最低限のエントリークラスとなっていますが、その分ケースをコンパクトにし、ノートパソコン以上に持ち運びしやすいパッケージとしている点が大きなメリットとなります。

また他のゲーム機と違い、Windows OSの導入も可能。ChromeやFirefoxなどのウェブブラウザも使えます。基本的にはパソコンという位置付けなので、パソコンでできることは一通りこなすことができます。

Steam Deckのデメリット | Steam Deck対応ゲームはまだこれから増える段階

Steam Deckのデメリットは、「SteamがサポートするゲーミングPCでありながら、Steamにて配信されているゲームとの互換性は確保されていない」ということです。そもそもSteam Deckのゲームパッドからの入力を受け付けてくれない場合は、事実上の非対応となります。

現段階ではSteamにて配信されている膨大なゲームタイトルから、互換性の確認作業が進められ、少しずつ対応タイトルがリストアップされている段階です。

【注意点】外部出力用のドックは別売り

引用元:https://steamdeck.komodo.jp/product/steam-deck/

Steam Deckを据え置き型のゲーミングPCとして使いたい場合、より大きなモニターへ外部出力するため、DisplayPortやHDMIなどの出力ポートが必要となります。
その外部出力のポートを追加するには、専用のドッキングステーションが必要となります。こちらは別売り(14,800円)となっています。

まとめ

CPUやGPUの冷却機構を組み込む必要性から、ゲーミングPCは大きさによって限界スペックが決まります。本体重量700gを切る大きさのSteam DeckのゲーミングPCとしてのスペックは、それほど高いものではありません。

ただその点を加味しても、ノートパソコン以上に手軽に持ち運べるというのは大きなメリット。モニターに関しても小さい画面であるため、低解像度でも画質の荒さが目立ち難い=ゲーム内設定で低画質にすることのデメリットが小さいので、携帯機として考えるなら十分な処理能力でしょう。

総じて「携帯できるゲーミングPC」としての魅力は、価格を鑑みても十二分です。
一方で拡張用のドッキングステーションに関してですが、オマケ機能程度に考えたほうが良いでしょう。大きなモニターに出力するにはそもそもパソコンとして力不足ですし、据え置きするのであればミニPCという選択肢もあります。


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