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    AMD製CPUであるRyzenは自作PCユーザーを中心に人気が高まっています。そんな自作PCにおいて、最も重要なパーツであるCPUと同時に選ばなければならないものの一つがマザーボードです。そこで今回はRyzen向けのおすすめのマザーボードに加え、チップセットの違いやご自身のマザーボードの確認方法をご紹介します。
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AMD Ryzen 3000&5000シリーズに対応!おすすめマザーボード・チップセット10選

  • DATE
    2021.07.21
  • WRITTEN BY
    amarunba

AMD製CPUであるRyzenは自作PCユーザーを中心に人気が高まっています。そんな自作PCにおいて、最も重要なパーツであるCPUと同時に選ばなければならないものの一つがマザーボードです。

自作PCを作るうえで「パソコンとして満足に動けば十分」という人もいれば、「オーバークロックをしたい」「マルチGPUを使いたい」というヘビーユーザーもいます。同じCPUで違う要望に応えられるのは、マザーボードの違いによるところが大きいのです。

では具体的にRyzen向けにどのようなマザーボードがあるのでしょうか?マザーボードに搭載されたチップセットの違いと併せて、おすすめのマザーボードを紹介します。またご自身のPCのマザーボードを確認する方法は、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

マザーボードは各パーツを取り付ける土台となり、データの橋渡しをする機能の基盤。特に自作erにとっては性能によって選べるPCパーツに差が生じるため、…

マザーボードとは

マザーボードは各種パーツの取付土台となる基盤であり、各種パーツ同士を繋げる配線としての役割もしています。マザーボードを製造しているメーカーとしては、「ASUS」「GIGABYTE」「ASRock」「MSI」等があります。

ブランド 特徴
ASUS 業界最大手クラスのメーカー。「ROG」「TUF GAMING」などのブランドを扱い、マザーボード以外にもグラフィックボードなどを製造
GIGABYTE ASUSと並ぶ大手。ゲーミングブランドとして「AORUS」を手掛ける。ゲーム用途以外のマザーボードも幅広く製造
ASRock もともとはASUSの子会社。2021年現在は技術・資本ともに独立。ニッチな需要にも対応したマザーボードのラインナップが多め。
MSI ゲーミングマザーボードだけでも「MEG」「MPG」「MAG」と3ブランドを展開。
e-sportsにおいても積極的にスポンサー契約を結んでいるメーカー

 

各メーカーのRyzen向けマザーボードのブランド

代表的な4メーカーが展開する、AMD Ryzen向けのマザーボードのブランドの一覧は以下の通りです。ハイエンドからローエンドまでまとめています。

ASUS GIGABYTE ASRock MSI
ハイエンド ROG AORUS MASTER Phantom geming、Taichi MEG
ミドルレンジ AORUS PRO MPG
TUF GAMING GIGABYTE Gaming Extreme MAG
ローエンド PRIME Ultra Durable Steel Legend、Pro PRO

注意点としては採用されているチップセットなどによって店頭での実売価格が異なり、一部で逆転するケースもあります。

AMD Ryzenシリーズ向けのチップセットの種類

ブランドだけでなくマザーボードに搭載されるチップセットについても、それぞれ見ていきましょう。
チップセットはマザーボードに搭載された各種パーツのコントロールユニットです。CPUやメモリーのオーバークロック動作などを行う事が出来るなどハードウェアの機能を拡充していく上で違いが出てきます。そこで代表的なチップセット5つを表にまとめました。また、チップセットについてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

自作PCの土台となるマザーボードを選ぶ際、重要になるのがチップセットと呼ばれるパーツです。しかし、Z490やH470、X570、B550のような英数字の組み合わせが、…

チップセット B450 X470 A520 B550 X570
チップセット Soket AM4 Soket AM4 Soket AM4 Soket AM4 Soket AM4
対応世代※1 1000、2000,3000、5000シリーズ
2000、3000、4000APUシリーズ
1000、2000,3000、5000シリーズ
2000、3000、4000APUシリーズ
3000,5000シリーズ
4000APUシリーズ
3000,5000シリーズ
4000APUシリーズ
2000、3000、5000シリーズ
3000,4000APUシリーズ
チップセット内蔵PCIe世代 3.0 3.0 3.0 3.0 4.0
チップセット レーン数 6 8 6 8 16
CPU内蔵PCIe世代 3.0 3.0 3.0 4.0 4.0
オーバークロック 可能 可能 不可 可能 可能
クラス ミドルレンジ ハイエンド ローエンド ミドルレンジ ハイエンド

※1: 適切なBIOSバージョンとなっていることが前提

対応している世代や「オーバークロックをしたいか否か」によって、チップセットを選び「ハイエンドモデルを購入するか」「ローエンドモデルを購入するか」「どのブランドのマザーボードを買うか」を決めると良いでしょう。

ちなみにRyzenは初代からAM4ソケットを継続して採用しているため、マザーボードの対応ソケットは同じ。今後DDR5メモリの採用等に伴って次世代ソケットへの移行があるのではないかという予測もされています。

Ryzenシリーズ向けのマザーボードの選び方

マザーボードは各パーツの取り付け土台となる重要なパーツであり、機能の拡張性にも大きく影響を与えます。特にRyzenユーザーの方に向けて、失敗しないマザーボードの選び方を3つご紹介します。

使用用途

使用用途によって選ぶべきマザーボードは、事前にある程度絞り込めます。
自作PCユーザーが、仮に「CPUのオーバークロックをやりたい」と考えていたとしましょう。オーバークロックが可能なマザーボードはチップセットで決まりますので、上記のケースではA520チップセットは選択肢から除外されます。

また「Ryzenの1000シリーズを使いたい」となった場合、BIOSで対応しているB450やX470などを選択する事になります。500シリーズのチップセットは旧世代のRyzenには対応していない為です。

この様にまずはパソコンを使用する環境や条件を明確に決め、それに合致するマザーボードを探すのが良いでしょう。

コストパフォーマンス

同じような機能が備わっているマザーボードが複数あるのであれば、より安価な製品である方が経済的です。

例えばサウンドについて考えてみましょう。オンボードサウンド機能も近年では高音質化が進んでいます。サウンドカードを追加する予定がないのなら、オンボードサウンド機能が高いマザーボードを選んだ方が良いでしょう。
逆に気に入っているサウンドカードを使いたいという人にとっては、いくら高性能なオンボードサウンド機能があっても無駄です。
マザーボードは搭載するパーツによって、パソコンの機能を拡充させる事ができます。マザーボード単体だけではなく、用途や搭載したい機能も考慮して決めるのがおすすめです。

デザイン

デザインもマザーボード選びの重要なポイント。イルミネーション用のLEDの有無など、ユーザーの好みに合わせた機能もあり、組み合わせるPCケースによってインテリアとしての方向性も変える要素となってきます。

また「見た目」だけでなく機能面でもデザインは重要です。例えばM.2や、拡張スロットの配置です。
グラボが取り付けられるであろうPCIe 16×のスロットの下段にM.2が配置されると、M.2 SSDの排熱が妨げられます。使用するグラボの排気タイプやヒートシンクの取り付けを考慮すべきでしょう。
逆に上段でCPUソケットの傍にある場合は、トップフロー型CPUクーラーを採用する事で風が当たり、排熱しやすくなると考えられます。

背面のIOパネルはUSBなどが配置されることもあり、一目で機能が分かる部分です。USB Type-Cの有無をチェックしたり、BIOS書き換え関連のスイッチやUSB端子があるかも確認しましょう。バックパネルと一体型デザインとなっていることもあります。

AMD Ryzenシリーズ向けのおすすめマザーボード10選

Ryzen向けマザーボードは各社様々なモデルを出しています。チップセットやマザーボードの規格サイズの組み合わせによって、バリエーションも豊富。

そんな中から各チップセットから2種、合計10種のマザーボードを紹介したいと思います。

  • B450:ASUS PRIME B450M-A、GIGABYTE B450 AORUS PRO WIFI [Rev.1.0]
  • X470:ASRock X470 Taichi Ultimate、GIGABYTE X470 AORUS GAMING 7 WIFI [Rev.1.1]
  • A520:ASRock A520M-ITX/ac、MSI MAG A520M VECTOR WIFI
  • B550:MSI MEG B550 UNIFY、ASUS TUF GAMING B550M (WI-FI) ZAKU II EDITION
  • X570:ASUS ROG CROSSHAIR VIII FORMULA、ASRock X570M Pro4

ASUS PRIME B450M-A

引用元:ASUS

チップセット B450
ソケット Soket AM4
フォームファクタ microATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 64GB
M.2 1本
SATA 6本
ワイヤレス機能 なし
価格 7,980円

こちらのマザーボードは実際に筆者も使っているのですが、グレードとしてはエントリークラスで、特に不自由なく使えています。BIOSアップデートをすれば5000シリーズも搭載可能。

パソコンを組むにあたっては他のマザーボードを選択することもできましたが、決め手となったのがM.2スロットの配置。トップフローのCPUクーラーを搭載する事で、熱くなりやすいNVMe SSDに対して風を当てることができるためです。

GIGABYTE B450 AORUS PRO WIFI [Rev.1.0]

引用元:GIGABYTE

チップセット B450
ソケット Soket AM4
フォームファクタ microATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 64GB
M.2 1本
SATA 6本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 12,970円

GIGABYTEのブランドとして定評がある「AORUS」の製品です。
GIGABYTE B450 AORUS PRO WIFI [Rev.1.0]は、チップセットが旧世代という事もあり2021年6月時点で価格が安め。エントリークラスよりやや上の価格帯で、性能に優れたマザーボードが手に入ります。

バックパネルは一体型となっており、DVI端子が付いているのも特徴。M.2は2つともにヒートシンク付きとなっており、発熱しやすいNVMe SSDに対応しています。

ASRock X470 Taichi Ultimate

引用元:ASRock

チップセット X470
ソケット Soket AM4
フォームファクタ ATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 64GB
M.2 2本
SATA 6本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 38,710円

X470は後継となるX570が登場したこともあり、2021年6月時点で市場での流通量が減少。ASRock X470 Taichi Ultimateは、2021年6月時点の現行品として数少ないX470マザーボードになります。

CPUソケットの傍にヒートシンク付きM.2を備え、トップフロー型CPUクーラーとの相性が良好。また16×のPCIeスロットの間隔が広くとられており、マルチGPU時の吸排気にも長けています。

GIGABYTE X470 AORUS GAMING 7 WIFI [Rev.1.1]

引用元:GIGABYTE

チップセット X470
ソケット Soket AM4
フォームファクタ ATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 64GB
M.2 2本
SATA 6本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 34,418円

2021年6月時点で出回っているX470マザーボードの一つ。

VRM周りが10+2フェーズとなっており、更にフィン型ヒートシンクを採用。安定した電源供給を行える設計となっています。また見た目としては各所に設けられたLEDで、メモリスロットや拡張スロットが光るという特徴があります。

ASRock A520M-ITX/ac

引用元:ASRock

チップセット A520
ソケット Soket AM4
フォームファクタ Mini ITX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 2本
最大メモリ容量 64GB
M.2 1本
SATA 4本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 10,136円

A520を採用したエントリークラスのMini ITXマザーボード。Mini ITXはコンパクトサイズのパソコンを組む時に使われるマザーボードなので、機能面でも省略化されています。

小さなマザーボードなのですがWi-Fii用のアンテナが最初から組まれており、USBも数が少ないながらもType-Cが使われているなど、制約がある中でも必要とされる機能を搭載しています。

MSI MAG A520M VECTOR WIFI

引用元:msi

チップセット A520
ソケット Soket AM4
フォームファクタ Mini ITX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 2本
最大メモリ容量 64GB
M.2 1本
SATA 4本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 9,436円

A520チップセットを採用したゲーミングマザーボード。

A520はエントリークラスのチップセットですが、ハイエンドCPUにも対応するためにVRM周りに大きなヒートシンクを搭載。またCPU近くのM.2スロットにもヒートシンクを搭載するなど、冷却に強みを持つマザーボードです。

MSI MEG B550 UNIFY

引用元:msi

チップセット B550
ソケット Soket AM4
フォームファクタ ATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 128GB
M.2 4本
SATA 6本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 36,664円

B550チップセットを採用した、ハイエンドゲーミングマザーボード。

VRM周りの冷却機構はもちろんの事、4本のM.2スロット全てにヒートシンクを搭載しています。PCIeスロットも近年の重量級グラボの重みに耐えられるように補強されています。一方でゲーミングマザーボードながら、LEDなどのイルミネーションは省かれており、デザインとしてはシンプルです。

ASUS TUF GAMING B550M (WI-FI) ZAKU II EDITION

引用元:ASUS

チップセット B550
ソケット Soket AM4
フォームファクタ Micro ATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 128GB
M.2 2本
SATA 4本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 22,980円

B550を採用したミドルクラスマザーボード。

このマザーボードは機動戦士ガンダムとのコラボレーションモデルで、シャア専用ザクⅡの意匠を各所に取り入れられています。このマザーボード以外にも、PCケースやCPUクーラーにも同様のコラボレーションモデルがあり、シャア専用ザクⅡをイメージしたゲーミングPCが完成します。

ASUS ROG CROSSHAIR VIII FORMULA

引用元:ASUS

チップセット X570
ソケット Soket AM4
フォームファクタ ATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 128GB
M.2 2本
SATA 8本
ワイヤレス機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth
価格 53,878円

X570チップセットを採用したハイエンドゲーミングマザーボード。

バックパネルはType-Cを含めたUSBがびっしりと並んでいて豊富。一方でグラボを搭載する事を前提としているためか映像出力端子はありません。また小型ディスプレイを搭載しており、各パーツの診断を行う機能があります。

ASRock X570M Pro4

引用元:ASRock

チップセット X570
ソケット Soket AM4
フォームファクタ Micro ATX
メモリタイプ DDR4
メモリスロット 4本
最大メモリ容量 128GB
M.2 2本
SATA 8本
ワイヤレス機能 なし
価格 20,455円

X570チップセットを採用したエントリークラスマザーボード。

特筆すべきなのがフォームファクタ。Micro ATXでX570チップセットを搭載しているマザーボードは貴重で、筆者が探した限りでは他に見つかりませんでした。ニッチな需要にも応える製品づくりを行うASRockならではのマザーボードと言えるかもしれません。

まとめ

既製品で販売されるパソコンにおいては語られることの少ないマザーボードですが、自作PCではパソコンの機能を左右する重要なパーツとなります。

マザーボードは近年「ゲーミング向け」に該当する製品が増えていますが、一方で「オーディオ向け」「オーバークロック向け」といった少しニッチな用途向けのマザーボードも存在します。また最近はゲーミングPCを中心に、PCケースのパネルが透明な「魅せるパソコン」というのも増えました。一番大きくて目立つパーツであるマザーボードには、機能性以外の魅力も求められ始めています。

これから自作PCに挑戦てみたいという方はCPUやGPUだけでなく、マザーボードにも目を向ける事でパソコンとしての完成度や満足度があがります。マザーボード選びもまた自作PCの醍醐味として楽しんでみてください。


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