2019年 ライター的グラフィックスカード比較のススメ(NVIDIA/GeForce編)1万円でお釣りがくる?エントリーモデルおすすめ3選
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1万円台でPCをパワーアップできるNVIDIAのエントリーグラフィックスカード
- CPU内蔵グラフィックからのステップアップならエントリーグラフィックスカード
最近はCPU内蔵のグラフィックス性能が高まり、エントリーグラフィックスカードは以前よりは売れなくなっている傾向があります。とはいえ1万円前後で3Dゲームが楽しめるようになるエントリーモデルは、まだまだ需要が高いです。
また自作PC初心者が最初の1台を組むときに、エントリーモデルは最適。ハイエンドモデルのように補助電源は必要ありませんし、発熱も少ないためPCケース内の温度が高くなりすぎません。
値段も安いので、自作中にうっかり壊してしまってもダメージを抑えられます。グラフィックスカードの場合、マザーボードへの着脱中にPCI-Express接続端子を壊してしまいがち。10万円近くするハイエンド機種の接続端子を折ってしまっては、泣くに泣けません。
- 30FPSなら最新ゲームでも何とか動かせる
エントリーモデルとはいえ、NVIDIAのモデルであれば最新ゲームでも30FPSで動かすことは十分可能です。さすがにフルHDを超える解像度では厳しいですが、フルHD(1920×1080)のレベルであれば30FPSをぎりぎり維持できるでしょう。
- フルHD超えのモニターや60FPSは厳しい
4KモニターなどフルHDを超える解像度となると、NVIDIAのエントリーモデルでは性能が足りません。ハイエンドまではいかなくても、ミドルレンジの中で高スペックなものを選びましょう。ゲームでもヌルヌル動くレベルの指標とされる「60FPS」は、エントリーモデルでは厳しいです。
低価格なぶん、用途が限られてしまう点は十分頭に入れておきましょう。
- RTX20シリーズのエントリーモデルを待つという手もある
NVIDIAのエントリーモデルは「GTX10シリーズ」という、2017年に発売されたモデルのみがラインナップとして並んでいます。発売からだいぶ時間が経っているため価格がこなれてきて買いやすい一方、最新のRTX20シリーズと比べると機能的に見劣りするのも事実です。
NVIDIAのハイエンドからミドルレンジの価格帯は、徐々に最新のRTX20シリーズに置き換わりつつあります。その流れから、2019年夏以降はエントリーモデルも新しい機種が発売される可能性が考えられるので、それを待つという手もあるでしょう。ただし現在の1万円前後でリーズナブルに購入できる状況は一変して、発売直後は2万円前後の価格になることが予想されます。
GeForce GTX 1050Ti/1050:軽めの3Dゲームを楽しみたいならこの2つ
- GeForce GTX 1050Ti:前世代の売れ筋エントリーモデル
・GeForce GTX 1050Tiのスペック
クロック(定格):1290MHz
クロック(ブースト):1392MHz
メモリ容量:4GB(GDDR5)
消費電力:75W
補助電源:なし
「GeForce GTX 1050Ti」は2017年から発売されているエントリーモデルです。発売直後はミドルレンジ的な位置づけでしたが、発売から時間が経った今はエントリーモデルと呼んで差し支えないでしょう。
GTX 1050Tiの魅力は低価格ながら、3Dゲームもそれなりに楽しめる性能のバランスです。また消費電力の低さも際立っており、AMDの同レベルのグラフィックスカードと比べれば数十Wほど差がついています。もし1日5時間ほどプレイするなら、電気代だけで年間数千円は差がつくでしょう。
なおNVIDIAのグラフィックスカードのモデルで「Ti」がつくものは、若干性能が高いという意味です。以下のモデルであれば、左のモデルの方が性能が高くなっています。
1080Ti > 1080 > 1070 > 1060 > 1050Ti > 1050
1050Tiは、1060には及ばないが1050よりも性能が高いという位置づけです。
- GeForce GTX 1050:1050Tiの弟分的存在
・GeForce GTX 1050のスペック
クロック(定格):1354MHz
クロック(ブースト):1455MHz
メモリ容量:2GB(GDDR5)
消費電力:75W
補助電源:なし
「GeForce GTX 1050」はGTX 1050Tiの弟分的な存在です。発売直後は1050Tiと比較するとそれなりの価格差がありましたが、現在はほとんど変わりません。あえて1050を選ぶ状況ではなくなったと言えるでしょう。
GeForce GT 1030:自作PCデビューにも最適
・GeForce GT 1030のスペック
クロック(定格):1227MHz
クロック(ブースト):1468MHz
メモリ容量:2GB(GDDR5)
消費電力:30W
補助電源:なし
- ゲームをしないならこれで十分
「GeForce GT 1030」はNVIDIAのグラフィックスカードの中でも、もっともエントリー向けに位置づけられるものです。最低限のグラフィック機能しか搭載していないため、導入はゲームをしないユーザーに限られるでしょう。
初めて自作PCを組む人が練習用として使うのにもおすすめです。上位機種と違って補助電源が必要ないため、安価な電源パーツでも使用できます。消費電力30Wで発熱が非常に少なく、PCケース内の温度も抑えられるので、夏場でもメンテナンスが楽でしょう。
- 3Dゲームは解像度をかなり落としても厳しい
一方で性能的にはミドルレンジモデルと比べると相当な差があります。3Dゲームをするために購入するのは全くおすすめできません。CPU内臓のグラフィック機能とそこまで大差がなく、わざわざGT 1030を購入してもがっかりしてしまう可能性が高いです。
GT 1030はグラフィック機能が内蔵されていないCPUを使っている人や、自作PC初心者など限られた人にしかおすすめできません。できる限りGTX 1050以上のエントリーモデルを使うようにしてください。
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エントリーからもう少しお金を出してミドルスペックのNVIDIAグラフィックスカードを買うと幸せになれる
以上、NVIDIAのエントリーグラフィックスカードについて解説してきました。最後に良い点と悪い点をまとめておきましょう。
◯ 1万円前後の低価格
◯ 消費電力が低い
☓ 3Dゲームをするには性能不足を感じやすい
もしゲーム用途にするのなら、少しだけ予算を上乗せしてNVIDIAのミドルレンジモデルを購入すると幸せになれるかもしれません。GTX 1060レベルであれば最新ゲームでもフルHDで十分楽しめるでしょう!