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    10年くらい前までは“決め打ちのスペックで”店頭に並ぶことが多かったデスクトップパソコン。購入したら、モニタと電源ケーブル、マウスやキーボードをつなぎ、簡単なOSの設定をするだけですぐに使える、というのが一番の魅力ですが、今一歩自分の欲しいメモリ容量でない、グラフィック機能がもう少し強力であれば……という、“スペックの物足りなさ”がネックとなることがありました。かといって、自分の手でパソコンを1から作るには少し知識も技術も不安だし、何よりも動かなかった時が怖い……。そんなプチ不満とプチ不安の間をうまくカバーするのが『BTO PC』です。“BTO”とは、“Built To Order(ビルトトゥオーダー)”の略で、“注文どおりに組み上げる”という意味です。つまり、ユーザーの注文通りに組み上げるPCが“BTOPC”です。
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初めての自作

【2020年版】はじめてのBTO PC大全集 -選び方/ポイント/パーツの特徴- 【最新版】

  • DATE
    2020.01.27
  • WRITTEN BY
    せれろんやまだ

>> 関連記事 :MOD自作PCの始め方/注意点/組み立て方を解説!必要パーツやBTOの活用法も

 “BTO”とは“Built To Order(ビルトトゥオーダー)”

10年くらい前までは“決め打ちのスペックで”店頭に並ぶことが多かったデスクトップパソコン。購入したら、モニタと電源ケーブル、マウスやキーボードをつなぎ、簡単なOSの設定をするだけですぐに使える、というのが一番の魅力ですが、今一歩自分の欲しいメモリ容量でない、グラフィック機能がもう少し強力であれば……という、“スペックの物足りなさ”がネックとなることがありました。かといって、自分の手でパソコンを1から作るには少し知識も技術も不安だし、何よりも動かなかった時が怖い……。

そんなプチ不満とプチ不安の間をうまくカバーするのが『BTO PC』です。“BTO”とは、“Built To Order(ビルトトゥオーダー)”の略で、“注文どおりに組み上げる”という意味です。つまり、ユーザーの注文通りに組み上げるPCが“BTOPC”です。

 

 

BTOPCとはどういうもの?

販売しているスペック決め打ちのPCや、使っているPCの構成やパワーに対して何らかの不満が出てくる……といった方は、恐らくPCを使って何かしらの作業(仕事やゲームなど)をする時間が長く、かつ“どの部分のパーツを強化すれば快適になるはず”という、PCを構成するパーツのそれぞれの役割をそれなりの知識を習得しているのではないでしょうか?そのような方がPCを買い替えたり、買い増ししたりするときに、検討してほしいのが、冒頭で紹介した、“ユーザーの注文通りにPCを組み上げる”、BTOPCです。その特徴は何といっても、“ユーザーがPCのスペックを変更できる”点にあります。

 

一般的なBTOPCは、あらかじめBTOPCメーカー(BTOPCの販売元)側で“標準構成”が決められていることが一般的です。標準構成とは、BTOPCメーカー側でベースとなるPCのパーツ構成とその価格のことを言います。ユーザーは、この標準構成から、BTOPCメーカー側で決められている範囲で、メモリの容量やストレージの容量を変更したり、CPUのスペックやグラフィックカードなどを変更したりすることができます。そして、その変更に応じて、PC全体の価格も変わるため、予算の枠内でパーツの組み合わせを購入前にシミュレーションすることもできます。

また、PC本体における初期不良時などBTOPCメーカーの保証がついていることも多く、BTOPC構成時のオプションで、有償による延長保証などを選択できます。自作PCがパーツ単体の保証となるのに対し、PC全体の保証となるのが大きく異なる点です。

そして完全に組み立てられた状態で、ユーザーの手元に届きます。完成体と同じく、周辺機器をつなぎ、Windowsの初期設定をするだけで、すぐに使えます。

 

お店のPCや、WEBのPC販売サイトを見ていると、“カスタマイズPC”と書かれているものがありますが、これもBTOPCの一種です。ですが、BTOPCと呼ばれるものと比べ、変更できるパーツの変更が限られている(例えばメモリやストレージの容量のみ、ケースの色合いなど)ことが多いです。

 

パーツの構成においては、“カスタマイズPC以上・自作PC未満”、そして動作の保証性においては“自作PC以上”というポジションがBTOPCなのです。

 

 

 

どこで買える?

BTOPCは、パソコン専門店がBTOPCメーカーとしてオリジナルの販売展開(ショップブランドPCのカスタマイズ化や、BTO専用のブランドPCの販売)をしていたり、BTOPCを専門に販売しているところもあります。ナショナルメーカーのPCも、カスタマイズPCとして、一部のパーツスペックのBTOに対応しているところがあります。

 

BTOPCはメーカーの直営店やパソコン専門店の店頭、またWEBショップで主に購入できます。量販店などでは、ナショナルメーカーPCのBTOに対応しているところもあります。

店頭では、基本そのお店イチオシのモデルや、目的別(例えばゲームPCなど)における標準構成のモデルの現物が展示されていることが多いです。実際にPCを目で見ることができる、また、店員さんといろいろお話をしながら構成を決めていけるのが大きなポイントですね。販売店によっては、WEBのシステムと連動して店頭で構成を決めていくこともできます。

WEBショップは、なんといってもインターネットで構成に使われているパーツの詳細や他のPCとの比較など、色々調べながらじっくり構成を選べる、というのがポイントです。構成も、WEB上のシステムで、パーツを変更するとそのまま価格もリアルタイムで変わるため、お金と相談しながら構成を変えていくことも容易です。

また、BTOPCメーカーによって、選択できるパーツの範囲や保証が異なりますので、自分に合ったスペックのPCが、安心感とともに購入できるのはどこかを探すのも重要ですね。お店が近くにある、というのも十分な選択肢になります。

>> 関連記事 :BTOパソコン(PC)とは?初心者におすすめのBPOパソコンメーカー5選

 

 

BTOPCの得意な分野と苦手な分野

パーツの構成さえ選んで注文すれば、組みあがった(すぐに使える)状態で手元に届くのがBTOPCの一番のメリットです。また、動作に対しての不安が無いのもポイントのひとつです。標準構成や、選択肢における構成において、あらかじめメーカー側で動作の確認を取っていたり、メーカー側の技術者の手で組み立てられ、内部の配線もきれいにまとめられていることが多いため、“PCを使う”という観点で安心感が得られます。

特にPCの構成の部分では、BTOPCメーカーによっては、ユーザーが選択したパーツの組み合わせに応じて何らかの注意が必要な場合は、それを促したりする表示をWEBで行っています。購入前に構成のチェックができるのも安心材料ですね!

逆に、自作PCほどの“自由性”はありません。まず、ケースの色は変更できても、物理的な形状の変更はできないことが大半です。また、構成の中に欲しいパーツメーカーのパーツが入っていない、配線を変えたい、という場合もあります。やはり、デザインや構成に関する最大の自由さは自作PCでしか得られない、というところもありますので、BTOPCと自作PC、両方の得意・不得意分野を考えて選びましょう。

また、注文されて初めてそのPCの組み立てに入るので、購入してすぐに持って帰れる、次の日に自宅に届く、という即納性が少ないことが多いです。納期は構成や変更した構成の内容と数などによって、そのBTOPCメーカーごとに変わってきます。今使っているPCが壊れたから、ちょっとの時間も待てない!という方は、必ず注文前にそのBTOPCの納期がどのようになっているかを確認しましょう。

 

BTOPCは、パーツ単位でそれぞれの希望スペックはあるけど、自分で作った場合その動作や設定に不安がある、といった方におすすめできるPC購入の選択肢です。今はほとんどのPCが何らかのスペックの変更ができる時代ですから、好きなメーカーやそのブランドから選んでみたり、販売店の特徴や保証から選んでみたり、選択できるパーツの範囲の広さから選んでみたり、いろいろ検討してみましょう。

 

では次の項目ではBTOPCの選び方では、ベースとなる“BTOPCの標準構成の選び方”を中心にお送りします。
BTOPCも、ただ価格帯別に標準構成が並べられているのではなく、大半はPC選びに重要な“目的別”に分けられています。使う目的にあったBTOPCの探し方や、ある性能に特化したBTOPCなどを紹介します。

>> 関連記事 :【2019年版】はじめてのPCゲーム大全集 -必要なもの/機材の選び方/注意点- 【最新版】

 

実際どのようにして自分にあったBTO PCを探すか、そしてスペックを選んでいくか

前項ではBTO PCとは何か、その魅力はどこにあるかをお送りしましたが、では実際どのようにして自分にあったBTO PCを探すか、そしてスペックを選んでいくかなどを中心にお話をすすめていきます。

PC選びに重要なのは、メーカー製PCであれ、自作PCであれ“目的”ですが、BTO PCでもそれは同じです。自作PCは目的に応じて1からパーツを選んでいくのに対し、BTO PCでは、PCを使う目的からそのBTO PCメーカーが用意している“標準構成”のPCを選び、そこからそのPCのスペックをカスタマイズ、場合によっては独自にパーツを追加していく、という流れになります。また、予算が青天井であればよいのですが、なかなかそういうわけにはいかないのが世の常です。予算を見ながら、スペックをカスタマイズできるのもBTO PCの大きな特徴なので、BTO PCメーカーが用意している構成や見積もりシステムを最大限に利用して、満足のいく1台をオーダーしましょう。

 

 

 

まずはBTO PCメーカーを選ぼう!

“PCを買いに行こう!”と思ったときに、真っ先に浮かぶのは量販店やPC専門店がほとんどだと思います。が、BTO PCを買う場合は、BTOを行っているメーカーをまずは探さなければなりません*。BTOを行っているメーカーは主に以下の2種類があります。

 

・BTOに対応した自社ブランドPC(ショップブランド)の販売を行っているメーカー

・BTO PCの販売のみを行っているメーカー

 

前者は主に、自社ブランドPCのBTO(PCを構成している一部のパーツのスペック変更)に対応しているメーカーです。デスクトップだけでなく、ノートPCのBTOに対応しているところも多く、標準構成の種類が多いことが特徴です。ですが、パーツの選択肢に限りがあることが多く、CPUやマザーボードなどPCの根幹となる部分のスペックが変更できないことがあります。

後者は完全にBTO PCのみの生産販売を行っているメーカーです。標準構成の種類は前者に比べ少なめですが、CPUやマザーボードに加え、ケースの種類など選んだり追加したりするパーツの種類が豊富で、また水冷など、ある分野に特化したPCなどもあります。
*量販店を購入窓口として、BTOに対応しているメーカーもあります

 

BTO PCメーカーの数も多く、かつたくさんのBTO PCがそれぞれあるため、まずはどこで購入するかで迷ってしまうかもしれません。そこで、購入するメーカーを選ぶ基準をまとめてみました。

 

 

1:パーツとスペックの選択の自由性
ある程度PCやパーツの知識もあって、選べるのならBTO PCに使われているパーツのメーカーやそのパーツスペックも選びたい、という場合は、その部分のカスタマイズが可能なBTO PCメーカーを選ぶと良いでしょう。
メモリやストレージの容量変更、OSのエディションの変更、Officeの搭載有無などは、むしろほとんどのBTO PCメーカーが行っていますので、自分好みの大きさやそのケースを採用したPCがあるかどうか、また次に述べる納期やサポートの部分で選ぶと良いでしょう。

 

2:納期
BTO PC は、注文してからメーカー側で製造に入るため、即日・翌日発送などに対応していないことが多いです。カスタマイズする項目が多ければ多いほど、手元に届くまでの時間もかかりますので、だいたいの納期目安をそのBTO PCメーカーのWEBサイトや実際のBTO PC販売ページで調べることをおすすめします。

 

3:サポートと保証
自作PCとは違い、BTO PCは完成したPCに保証やサポートがついています。また、その前にもメーカー独自でチェック・動作検証している場合があるので、このような製品に関する保証などを行っているか、また万が一の不具合時の対応はどうなっているかを購入前に確認して、自分自身が満足のいくメーカーを選びましょう。
実際の販売店が近くにあって、持ち込みなどが可能だとさらに安心ですね!

 

その他にもたくさんの選択肢はありますが、最終的には保証なども含め“自分が欲しいPCを手に入れられること”が一番です。また、BTO PCメーカーで独自に送料無料や買い替えキャンペーンなどのオトク施策をやっていたり、ゲーム向けPCだと特定のゲームタイトルの推奨PCを販売していたりすることもあるので、それをきっかけに選ぶのも良いと思います。

もし、“このような構成で、このくらいの価格帯のPCが欲しい”というある程度の目安が自分の中で決まっていたら、それを満たす標準構成のPCを探しつつ、最終的に購入するBTO PCメーカーを決める、というのも手です。次は、この“標準構成の選び方”です。

 

 

 

PCの標準構成を選ぼう

標準構成とは、そのBTO PCにおける基本のパーツスペック構成とその価格になります。ユーザーはこの構成から、そのPCにおいてメーカー側の定める範囲内で自由にパーツとそのスペックをカスタマイズすることができます。それに応じて価格も増減するので、予算を見ながら、スペックのバランスを購入前に吟味することもできます。

ですが標準構成だけだと、そのBTO PCのCPUやメモリ、ストレージのスペックと価格が先にきてしまうため、初めてBTO PCを購入する方はどこから選んでよいか戸惑ってしまうかもしれません。
そこで迷わないように、多くのBTO PCメーカーは、“ゲーム向けPC”、“クリエイター向けPC”、“ビジネス向けPC”など、目的に応じてそのBTO PCの種類やブランドを分けています。これだと目的ありきでPCの標準構成が決められているのでわかりやすいですね!
そしてその価格から、“この目的だとだいたいこのくらいの費用がいるんだ”という予算の目安もつけやすくなります。もちろん、その先のカスタマイズも、その目的に沿ったパーツとスペックで構成されているため、ユーザーは安心して選ぶことができます。まずはやはり“PCで何がしたいのか”が大切ですね!

 

また、BTO PCを専門に行っているメーカーでは、“水冷”や“静音”など、ある分野に特化したPCを販売しています。そのため、“水冷のPCを自作したいけど、物理的な干渉や取り付けに不安がある”方や、“静音をうたうパーツが多くて、どれを選んでいいか分からない”方にとって、導入の一歩にもなります。
また、メーカーの中では、独自でそれらのパーツをカスタマイズを行っていて、かつ保証をつけているところもあるので、さらに安心感が増す、といったこともあります。

BTO PCの標準構成を選んだら、最後かつメインとなる“パーツとスペックのカスタマイズ”です。標準構成のPCを、お金が許すかぎり自分好みのスペックにカスタマイズしましょう!

 

 

 

カスタマイズできるパーツとスペック

カスタマイズできるパーツとスペックは、BTO PCメーカーごとにかなり差がありますが、以下は多くのメーカーで対応しています。

 

 ・メモリの容量

 ・ストレージ(内蔵、外付)の種類と容量、増設

 ・電源の容量変更

 ・OSのエディション変更、Officeソフトの有無

 ・周辺機器(モニタ、マウス、キーボードなど)の有無と変更

 ・サービスや保証の種類と有無

 

また、BTO PC専門メーカーでは、上記に加え、以下のカスタマイズに対応していることが多いです*。

 

 ・CPUのブランドとスペック変更

 ・マザーボード、グラフィックカード

 ・メモリのメーカー選択

 ・ストレージにおけるOSのインストール先指定

 

*BTO PCメーカーにより、カスタマイズできる項目が多く異なります。

 また、CPUの変更は一部カスタマイズPCなどでも対応しています。

 

中にはケース自体の変更や、光るPCパーツの追加も可能と、ほぼ“組立代行”に近いサービスを行っているBTO PCメーカーもありますので、自作PCに近い自由性が欲しいユーザーは、そのようなメーカーを選ぶのもひとつですね。PCにはあまり詳しくないけれど、光るPCが欲しい……といった方は、光るBTO PCを選んで、カスタマイズ項目を見ながら、スペックに書いてある用語などを調べて勉強する、といったことも可能です。

そして次の項からは“BTO PCのカスタマイズの方法”をお送りします。カスタマイズの項目や中に書いてあることを細かく説明しますので、初めてでかつ、フルBTOにチャレンジしたい、という方にはぜひ読んでいただきたいと思います!

>> 関連記事 :「はじめて自作」第4回 パーツはどこで買えばいい?

 

BTO PCのカスタマイズの方法

初めてのBTO PC、最終回は“BTO PCのカスタマイズの方法”です。

PCを使った人なら分かると思いますが、PCのカタログにはそのPCを構成しているパーツのスペックがずらーーーっと書いてありますよね。この項目を自分で決めていくのがBTO PCです。「うわ……難易度高そう……」と思うかもしれませんが、これまでの回で述べた通り、BTO PCには“標準構成”というものがあります。BTO PCメーカー側があらかじめ決めた構成や、標準で採用しているパーツの規格がありますので、それをベースに、自分が欲しいパーツの構成、つまりそれぞれのパーツの容量や性能、オプションで上乗せする機能や保証などを決めていきましょう!

 

 

 

基本のカスタマイズ

BTO PCに限らず、カスタマイズ可能なPCでは

  ・メモリの容量

  ・ストレージの容量

  ・OSのエディション

をユーザー側で選べることが大半です。まずはこの3つの選択ポイントを見ていきましょう。

 

メモリ

PCのスペックアップの王道といったらメモリですね。多く搭載すればするほど、たくさんのアプリケーションやファイルを開くことができます。

昨今は4~8GBのメモリを標準で搭載しているPCがほとんどですが、Officeソフトとクリエイティブアプリケーションの併用や、高解像度でのゲームを考えている場合は、16GBくらいの容量があると無難です。もし標準構成のメモリ容量が心もとない場合は、ここで増やしておきましょう。使うアプリケーションが決まっていれば、必要とするメモリ容量を予め確認しておくと安心ですね。

 また、フルカスタマイズ可能なBTO PCメーカーなどは、メモリのメーカーを選択することもできます。メーカー製のメモリは、メモリ本体にヒートスプレッダ(冷却パーツ)などが搭載されていて、こだわりたい人はこだわることができます。

 

 

 

ストレージ

次に容量や構成が変えられるパーツ構成の主だったものがストレージです。昨今価格もこなれてきて、容量も多くなったSSDを標準搭載しているPCが増えてきています。クラウドへのデータ保存サービスも一般化してきたため、SSD搭載で500GB程度の容量があれば、クラウドに使わなくなったデータを移行しつつ、快適にPCを使うことができます。ここからスペックアップをするなら、SSDの容量追加のほかに

 ・データ保存用のHDD(高容量)を追加で搭載する

 ・M.2接続のSSDに変更する ※高速なNVMe規格などを選べる場合があります

 ・RAID1(ミラーリング)を構築して、データの保全性を高める

などがあります。とくにM.2 SSDへの換装やRAID構築などは、フルカスタマイズBTO PCなどで対応しており、メーカーによっては、台数追加の際、どのストレージにOSをインストールするか、パーティションの設定なども選択できることがあります。

 

 

 

OSのエディション

一般的なPCに搭載されるOS、Windows 10はHomeとProの2種類があり、前者は家庭向け、後者はビジネス向けとして位置づけられています。普通に使うのであればHomeでまず問題ありませんが、ProにはWindows Updateの詳細設定や、ソフトウェアRAID(OS上で設定できるRAID)の設定などが追加で行えるので、仕事でPCを使う方はProを検討してもよいと思います。

あわせて、Officeソフトやセキュリティソフトの搭載、BTO PCメーカーの有償保証への加入なども、カスタマイズ時に行えることが大半なので、必要に応じて選択しましょう。ここまでは、カスタマイズPCで選択できることが多いパーツです。

次からは、カスタマイズPCで選択できないこともあるけれど、フルカスタマイズPCであればほぼ選択することができる、CPUや電源などを見ていきましょう。

 

 

 

CPU

CPUのスペックアップ(もしくはダウン)を行うことができます。CPUには物理的形状や内部仕様が同じである“ファミリー”というものがあり、その中でクロックやコア数、キャッシュなどの値が異なってきます。このファミリー内で、BTO PCメーカー側で、カスタマイズ可能なCPUを選択できるようにしているところがあります。

高スペックなCPUであれば、PCとしての処理速度も上がりますが、価格もやはりその分上がってしまいます。標準搭載のCPUで、処理性能にはまず問題ないことが多いので、予算に余力があれば、パワーアップを検討したいところです。

 

 

 

電源

こちらも、標準構成での容量(出力ワット数)でほぼ問題ないことが多いですが、将来的に拡張したい、効率よく電気を供給したい、耐久性の高いものを使いたい場合はカスタマイズを検討しましょう。とくに電源は消耗品のため、経年で壊れてしまう可能性もあるため、仕事でこのPCを使う方は、ここで少し良いもの(80 PLUS認証のグレードが高いものなど)を選んでおくのもおすすめです。

 

 

 

フルカスタマイズ

次に、フルカスタマイズBTO PCで選択可能なパーツを見ていきましょう。

フルカスタマイズ可能なBTO PCメーカーでは、

  ・マザーボード

  ・グラフィックカード

  ・CPUクーラーやファン(ケース搭載)

などのカスタマイズに対応しています。中には、ケースの選択もできる、ほぼ自作PCに近い自由性に富んだBTO PCメーカーもあります。それでは、これらをカスタマイズする際のポイントを次に見ていきましょう。

 

 

マザーボード

標準構成のCPUに応じて、使用できるマザーボード(チップセットや形状)にあらかじめ縛りはありますが、BTO PCメーカーの中には、そのマザーボード自体のメーカーが選べることがあります。もしメーカーへのこだわりや、マザーボードに欲しい機能がある方にとっては嬉しいですね!ちょっとひと手間かかりますが、選択可能なマザーボードを、マザーボードメーカーのWEBサイトなどで調べて選ぶ、といったことも可能です。

マザーボードは、そのメーカーによって、使っている部品(コンデンサなど)にこだわりがあったり、マザーボード自体に独自の機能を搭載しています。そのメーカーの特徴をつかみつつ、構成できる範囲から選べるのは、PC全体の構築の視点で安心感もありますね!PCにこだわりたい人はカスタマイズを検討してみてください。

 

 

グラフィックカード

グラフィックカードは、マザーボードに比べぐっと選択の自由性が増します。それだけに、ゲームをやりたい方や、クリエイティブにPCを使う方は迷ってしまうところでもあります。逆に、グラフィック機能はそこまで要らないけど、この構成でのPCが欲しい、という方は、スペックダウンをすることもできます。

こちらも、CPUと同じく、標準構成で採用されているスペックで問題ないことが大半ですが、グラフィックカード自体のインターフェイス(モニタとの接続端子)をチェックしておきたい方、クリエイティブでQuadroを使いたい方などは、選択肢をチェックしておきましょう。メーカーやモデルによっては、変更できる場合があります。もちろん、予算の範囲内でパワーアップもできるので、とにかくハイパフォーマンスなPCが欲しい方は、そのPCで選べる最高のものを選んでもよいでしょう。マザーボードと同じく、メーカーを選べる場合もありますので、色々吟味してみましょう。こだわる方は一番迷いどころかもしれませんね!

 

 

CPUクーラーやファン(ケース搭載)

静音や冷却性能にこだわりたい方は、CPUクーラーの種類を選ぶこともできます。中には、CPUに塗布するグリスの種類を別途項目として選べる場合もありますので、音や熱に不安のある方は、ここにお金を少しかけてもよいかもしれません。

また、空冷だけでなく、簡易水冷を選べる場合もあります。これまで、取り付けの難しさや物理的な干渉から、簡易水冷を迷っていた方も、BTO PCで選べて、しかも組みあがって手元に届くことを考えると、簡易水冷を入手する一番の手段かもしれません。

併せて、ケースに搭載するファンを選べることがあります。通常、ケースに搭載されているファンのみ(加えて、BTO PCメーカー側が標準構成として追加搭載しているファン)の構成ですが、冷却性や、静音性にこだわりたい、今はやりの“光るPC”にしたい方などは、ここを構成してみましょう(光るPCにする際は、マザーボードやグラフィックカードも連動して光るかなどもチェックしてくださいね!)。

 

さらに、ケースがカスタマイズ可能だと、PC全体のデザイン性や大きさも選べるのが最高のポイントですね!前面パネルにUSBポートがあるかなどの細かいポイントも見ることができます。最近は、片面がクリアタイプのケースも多くなっているので、見せたい・魅せたいPCが欲しい方は、ケースも選びつつ、ライトアップなパーツを選んでいくのもまた楽しいですね!

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まとめ

BTO PCは、自分の目的にあったPCが手に入って、しかもBTO PCメーカー側の動作保証付きですぐに使えます。ポイントをまとめると、

・そのPCを使う目的と、その目的をストレスなくこなす標準構成のPCをまず選ぶ

・予算の範囲内で、自分の中の優先順位順でカスタマイズする

・フルカスタマイズの場合は、パーツメーカーのWEBサイト情報を参照する

この3点ですね!

今使っているPCを買い替えたい方、ちょっとオリジナリティのあるPCにチャレンジしたいけど自作はまだ不安の方、ぜひともBTO PCを選択肢のひとつに取り入れてくださいね!


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