プロゲーマーを目指すには!好きなことを仕事にしよう
■プロゲーマーとはどんな仕事か
最近では子供たちの憧れの職業に挙がることが多くなったプロゲーマー。皆さんの中にもプロゲーマーを目指している方がいらっしゃるのではないでしょうか。
プロゲーマーは大きなゲーム大会で上位入賞し、賞金を稼ぐことが基本的な仕事となります。また上位入賞を重ねることで知名度を向上させ、スポンサーを獲得して活動しているプロもいます。
ゲームが好きな方にとって、プレイすることでお金を稼げるプロゲーマーは確かに魅力に溢れた職業だといえるでしょう。
学歴関係なく目指すことができる
職業によっては専門的な知識が必要なものもあり、目指すためにはそれに応じた進学をしなくてはなりませんが、プロゲーマーは実力主義。学歴関係なく目指すことができます。
むしろプロゲーマーの活躍の場の多くは海外であることを考えると英会話能力を身につけることの方が重要。海外の大きな大会に参加しても困らないよう、TOEICやTOEFLなど英会話に関する資格を取得することをおすすめします。
圧倒的な実力さえあればどんな学歴でもプロになれます。むしろプロになってから恥ずかしくない行動が取れるよう、それまではさまざまなことを学ぶ方が大切だといえるでしょう。
■プロゲーマーと呼ばれるために必要なこと
他のスポーツやプロ職業のように世界的な連盟組織や資格がほとんど存在しないのがプロゲーマー。自他ともにプロと呼ばれるにはさまざまな実績が必要といっていいでしょう。
そこで、プロゲーマーと呼ばれるようになるために、最低限クリアしておきたい事柄についてご紹介します。
これで必ずしもプロの立場になれるというわけではありませんが、少なくとも他者から認めてもらうには必要なことばかりです。プロゲーマーを目指している方はぜひ参考にしてみてください。
プレイ環境を整える
プロゲーマーを目指そうとした時に、プレイ環境を整えることは必須と言えます。とりあえずゲームが動作する程度のPCスペックでは練習、試合ともに満足できるプレイができません。
最低でも市販のゲーミングPC、できればハイエンドパーツで構成した自作PCでゲーム環境を構築することが理想です。
eスポーツの競技者は皆、ハイエンド機の環境で腕を競い合っています。低スペックでハンデとならないよう、ハイスペックのPCを用意するところから始めましょう。
ゲームのプレイレベルを向上させる
「プロフェッショナル」の名を冠しているだけに、ただゲームが他人より上手なだけではプロは名乗れません。ずば抜けた判断力や反応速度を持ち、高度な操作ができるスキルは素質として最低限必要となります。
また、ゲームであればどんなタイトルでもいいというわけではありません。後述する大会出場やスポンサーの獲得を意識しなくてはならないため、eスポーツの種目になっているゲームタイトルに絞り込みましょう。
大会出場で実績をつける
プロと呼ばれるようになるには誰からも認めてもらえる実績が必要。実績を残すにはeスポーツの大会へ出場することが一番です。
まだ実績が少ないうちはJCGが主催するeスポーツ大会への参加がおすすめ。JCGとはeスポーツの大会を企画・運営している会社で、ビギナー向けや1人で参加可能な大会を数多く開催しています。
JCGのサイトにID登録すれば、同社が主催している好きな大会へ自由に参加できます。
地道な方法ですが、JCGのeスポーツ大会でライバル視される存在になれなければ、ここから先もプロを目指して続けていくことは難しいといえるでしょう。
JCG主催のような自由参加できる大会からスタートし、実績を残しながら徐々により大きな大会へとステップアップしていきましょう。
仲間を集めてチームを結成する
eスポーツとして大会化されるゲームタイトルの多くはチーム戦で競うものです。もちろん格闘ゲームのように自分1人だけでも参加できるものもありますが、そのようなジャンルでプロとして認めてもらえるのは世界中でごくわずかな人たちだけと思っていいでしょう。
もしプロ活動するためのハードルを少しでも低くしたいなら、チームで競うゲームがおすすめ。そのためにはチームで活動することも視野に入れておきましょう。
eスポーツの団体戦におけるチームは「クラン」と呼ばれます。クランに所属するには既存のクランへ合流する、もしくは自分でクランを設立するという2つの方法が考えられます。
身近にクランを作って活動している人がいれば参加したいとお願いしてみましょう。もしいなければ、ゲームサイトの専門コミュニティなどで募集しているクランを探す方法もあります。
いずれにしてもクランの既存メンバーから参加を認めてもらえるだけの実力は必要です。もし、実力的に自信がないのであれば自分でクランを設立してしまいましょう。
自分で設立する場合はメンバーを集める必要があります。身近にゲーム仲間がいれば誘ってみましょう。もし、いない場合は既存クランに参加するとき同様に専門コミュニティで募集してみてはいかがでしょうか。
クランを組んでしまえば、あとは大会へ積極的にエントリーするだけです。実績を上げて強豪クランへの仲間入りを目指しましょう。
スポンサーを見つける
プロとして活躍するには活動資金が必要です。eスポーツはまだ賞金獲得だけでは十分な活動資金を得られない世界なので、活動をバックアップしてくれるスポンサーを見つけることは必須だといえます。
スポンサーを獲得するには、スポンサー側から声がかかるのを待つか、自分から営業活動を行うかの2通りのケースが考えられます。
スポンサーにとってプロゲーマーは広告塔。いずれのケースでもスポンサーが資金提供するのに見合うだけの知名度は必要となります。
その条件を満たすためには、大きな大会で毎回上位入賞できるだけの実力はほしいところ。また、個人に対してスポンサーがつくこともレアケースなので、クランで実績を作ることもほぼ必須だといえます。
名実ともにプロとして活動していくなら、スポンサー獲得は常に意識するようにしましょう。
JeSU発行のプロライセンスを取得
eスポーツにはプロライセンスを発行するJeSU(日本eスポーツ連合)という民間組織があります。プロライセンスと聞いて、「プロゲーマーに資格はなかったんじゃないの?」と思う方もきっといらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、数々の大きな大会で上位入賞者の常連となり、知名度が上がってスポンサーもつくようになれば十分にプロゲーマーを名乗れます。
しかし、詳しくは後述しますが、日本では法律的な理由でJeSUのライセンスがないと高額賞金を受け取ることができない問題が発生してしまうのです。
プロゲーマーを名乗るのにJeSUのライセンス取得は必須というわけではありませんが、この賞金問題をクリアするためには取得しておくことをおすすめします。
■プロゲーマーを目指す人が知っておくべきこと
好きなことを仕事にできれば、これほどいいことはありませんよね。しかし、eスポーツの分野はまだまだ未成熟で、プロとして活動していくには課題が山積みであることも知っておかなければなりません。
ここではプロゲーマーを目指す人が知っておくべきことを解説していきます。
プロライセンスがないと賞金を全額受け取れない
日本ではeスポーツの賞金に対して法整備が十分に進んでおらず、賞金の受け取りには景品表示法、風営法など複数の法律の解釈が密接に絡んできます。それにより、JeSUのプロライセンスを取得していないと賞金を10万円までしか受け取れないことを覚えておきましょう。
これは賞金を出している国内メーカーが法律に抵触しないように配慮しているため。ライセンスのない参加者には「10万円もしくは商品代金の20倍までの金額」という景品表示法の定めに則って10万円までしか支払われないというわけです。
JeSUのプロライセンスを取得している場合は、仕事に対する報酬として扱われるようになるため、景品表示法を意識することなく賞金が全額支払われるようになります。
賞金額が少ない小規模の大会へ参加しているうちはあまり意識しなくても問題ありませんが、レベルアップして大きな大会へチャレンジするようになったらJeSUのプロライセンス取得を検討してみてください。
日本ではまだ充分に認知されていない
残念ながら日本ではまだビデオゲームは遊びや趣味としか認識されていないのが実情です。海外のように国がプロ競技と認め、ライセンスを発行しているような状況にはありません。
プロとして活動するには社会的な環境が整っていないことをよく理解し、周囲からも理解をなかなか得られないことを覚悟しなければなりません。
プロゲーマーというだけでは生活できない
多くのスポーツアスリートやクリエイターにも同じことはいえますが、プロになったからといって生活していける保証はありません。
プロ選手やプロ作家を名乗っていても、その分野では食べていくことができず、バイトや副業が収入のメインになっている人たちは大勢います。
ゲームファンにとってプロゲーマーは確かに魅力的な職業ですが、それだけに絞り込む必要はありません。別に職業を持ちながらプロ活動をしていく考え方も持ってみてはいかがでしょうか。
■プロの実情をよく知ってプロゲーマーを目指そう
ゲームファンなら世界の大舞台で活躍する有名プレイヤーたちの姿を見て、自分も同じようになりたいと憧れるかもしれませんね。
しかし、トッププレイヤーを目指すにはかなりの努力と才能が必要となります。また、トッププレイヤーになれてもそれだけでは生活していくのは難しいことも確かです。
ぜひ今回の記事を参考にして、今、自分がやらなければいけないこと、課題となることをしっかり把握してプロを目指しましょう。