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    YouTubeなどでゲーム実況を始めるにあたって留意しておきたいのが、ゲーム実況と著作権との関係です。「ゲーム実況は著作権侵害にあたる」と言及されることもある中、ゲーム実況の人気の高まりを受け、ゲームメーカーごとにゲーム実況への対応も変化しつつあります。

    ゲーム実況と著作権との関係について解説するとともに、著作権を侵害せずにゲーム実況を始めるための方法を紹介します。
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YouTubeのゲーム実況は著作権侵害になる?気を付けたいポイント

  • DATE
    2020.04.14
  • WRITTEN BY
    DIGITAL DIY編集部

ゲーム実況動画と著作権問題

前提として、ゲームは著作権法では「映画の著作物」として扱われます。ゲーム実況は映画の違法アップロードと同様にゲームの内容そのものを送信するため、いわゆるネタばれに繋がり、ゲーム実況を見てしまったことで満足し、視聴者が実際にゲームを購入しないという状況が起こり得てしまうのです。

一方で「ゲーム実況によって、ゲームの認知度が高まり宣伝効果が出ているのだから、おおめに見るべき」との意見もありますが、著作権法の第21条に「著作者は、その著作物を複製する権利を専有する(公衆送信権等)」とあり、ゲームの内容を複製して良いのは原則としてゲームを作った著作者(ゲームメーカー)のみとなります。

また著作権法の第23条1項に「著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあっては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する」とあるように、公衆への送信も原則として著作者のみに認められています。


著作権法第21条
著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。
著作権法第23条1項
著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
引用:公益社団法人著作権情報センター

この公衆送信とは、映画の場合の劇場公開や「映画の著作物」であるゲーム動画のネット公開に該当します。つまり、ゲームの動画をネットで公開して良いのは著作者(ゲームメーカー)のみ、ということになり、ゲームを購入したユーザーにはその権利がないことになります。

しかしながら、ゲーム実況が人気を博し、その宣伝効果が無視できなくなりつつある昨今、ゲームメーカーによっては、ゲーム実況動画の投稿を許可しているケースも少なくありません。

例えば任天堂は「営利目的としない」「正式発売後」などの条件を設定した上でゲーム実況動画の投稿を認めるガイドラインを作成しています。PS4にはシェア機能が搭載されており、ゲーム実況動画の投稿が認められているソフトに関しては、コントローラーのシェアボタンを押すことでYouTubeなどの動画投稿サイトでライブ配信を行うことが可能となっています。

ゲーム実況を認めているケース

前述のように、任天堂は制限を設けたうえでゲーム実況を認めています。また、PS4のシェア機能を使えば、ゲームメーカーがゲーム実況動画の投稿を認めていれば、動画投稿サイトでライブ配信が行えます。

一方、PS4のゲームソフトであっても、ゲームメーカーがゲーム実況動画の投稿を認めていない場合は、シェアボタンを押しても配信ができないように設定されており、実況が認められているゲームソフトであっても、ストーリーの核心に迫るようなシーンのみシェア機能が制限されているケースも見られます。

株式会社セガゲームスの「龍が如く」シリーズのように、発売から日数が経過するごとに段階的にゲーム実況を許可する範囲を広げていくケースもあります。

また、ユーザー同士のネットを介した交流が重視されるPCのオンラインゲームやスマートフォンのゲームアプリの場合は、交流を促すためにゲーム実況動画の公開を許可しているケースが多く、株式会社スクウェア・エニックスのオンラインゲーム「ドラゴンクエストX」の場合は、YouTubeの概要欄に「著作権者の表示を明記」することなどを条件にゲーム実況の投稿が認められています。

スマートフォンのゲームアプリでは、株式会社ミクシィの「モンスターストライク」をはじめゲーム内からYouTubeに動画投稿できるタイトルも増えており、多くのゲームでゲーム実況が許可されています。

ゲーム実況を認めていないケース

ストーリー性の強いPC向けの恋愛ゲームの中には、「ゲーム実況を認めていない」と明確に宣言しているメーカーもあります。

ゲーム実況者の中には、PS4のシェアボタンを使用せずにキャプチャーボードという機材でPS4のゲーム画面をPCに取り込んで配信しているケースも見られますが、その場合には配信制限されているシーンを誤って実況してしまうリスクも考えられます。PS4のゲームを実況する場合できるだけシェアボタンを使うか、キャプチャーボードを使ってゲーム画面を取り込む場合は、公式サイトなどで配信制限の確認を忘れずに行いましょう。

また、ゲーム実況を認めているメーカーの中にも、投稿したゲーム実況動画に広告をつけて収益を得る「収益化」を認めていないケースがあります。

ゲームを遊んでいる様子を動画サイトに投稿し、その動画で広告収入を得るゲーム系YouTuber。その…

ゲーム実況許可リスト一覧

ゲーム実況と著作権の関係について解説したところで、メーカーがゲーム実況を許可しているゲームソフトをいくつか紹介します。

  • 任天堂
  • PS4
  • スマホアプリ

任天堂

前述のように、任天堂のゲームソフトは定められた制限の範囲でゲーム実況を行うことができます。特にレトロゲームは、公式にゲーム実況の許可が宣言されているゲームがほとんどないので、レトロゲームの実況を行いたい場合は、任天堂のゲームソフトで行うのが安心です。

ただし、任天堂のゲームハードに対応したソフトでも、任天堂以外のゲームメーカーから発売されたものは、必ずしもゲーム実況の許可がなされているとは限りません。公式サイトなどでゲーム実況が許可されているか必ず確認してください。

任天堂のゲームソフトは原則としてすべてゲーム実況の許可が宣言されていますが、ここでは代表的なタイトルをいくつか紹介します。

ゲームハード ソフトメーカー ソフト名
Nintendo Switch 任天堂 スプラトゥーン2
Nintendo Switch 任天堂 ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
Nintendo Switch セガゲームス ぷよぷよテトリスS
Nintendo Switch Team17 Overcooked® 2 – オーバークック2
Wii U 任天堂 Nintendo Land
Wii 任天堂 Wii Sports
NINTENDO64 任天堂 ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ
スーパーファミコン 任天堂 スーパーマリオカート
ファミリーコンピューター 任天堂 スーパーマリオブラザーズ

PS4

PS4のゲームはシェアボタンを押すことでゲーム実況が可能です。逆にシェアボタンを押しても実況できないゲームはゲームメーカーが実況を許可していないゲームとなるので、キャプチャーボードでPCに画面を取り込んでゲーム実況をしないようにしましょう。

シェアボタンでのゲーム実況が許可されているソフトであっても、ストーリーの核心に迫るシーンなどで一部、ゲーム実況が制限されていたり、発売後、段階的にゲーム実況が許可されていくケースもありますので、詳しくは各ゲームの公式サイトをチェックしましょう。

PS4のゲームについては、基本的にシェアボタンを押して、ゲーム実況が許可されているか確認すれば問題ありませんが、以下でゲーム実況が許可されているゲームをいくつか紹介します。前述のように実況が許可されているゲームであっても、一部のシーンで実況が許可されていないケースもありますので、シェアボタンを使ってチェックしてください。

ゲームハード ソフトメーカー ソフト名
PS4 セガゲームス 龍が如く7 光と闇の行方
PS4 スクウェア・エニックス ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
PS4 Minecraft Minecraft
PS4 ロックスター・ゲームス Grand Theft Auto V
PS4 アクティビジョン Call of Duty:Black Ops IIII
PS4 カプコン ストリートファイターV
PS4 SNK ザ・キング・オブ・ファイターズ XIV
PS4 コナミ METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES
PS4 コーエーテクモゲームス 三國志14

スマホアプリ

スマートフォンのゲームアプリは、数多くのタイトルでゲーム実況が認められています。ミクシィの「モンスターストライク」をはじめ、ゲーム内からゲーム実況が可能なタイトルも多いので、ご自身がプレイされているゲームアプリの公式サイトをチェックしてみてください。

ここではゲーム実況が許可されている代表的なタイトルをいくつか紹介します。

ソフトメーカー ソフト名
ミクシィ モンスターストライク
ガンホーゲームズ パズル&ドラゴンズ
ゲームオン 黒い砂漠MOBILE
Cygames Shadowverse
スクウェア・エニックス ドラゴンクエストライバルズ
Yostar アズールレーン
Happy Elements メルクストーリア – 癒術士と鐘の音色 –
セガゲームス イドラ ファンタシースターサーガ
DMM GAMES 艦隊これくしょん

ゲーム実況動画を投稿するときのポイント

ゲーム実況動画の投稿を始めるにあたって、あらためて気をつけるべきポイントや心構えを解説します。

使用するゲームが許可されているか確認する

必ずチェックしなければならないのが、これから実況しようと思っているゲームがゲーム実況を許可しているタイトルなのかどうかです。

ゲーム実況が許可されているかわからな場合は、そのゲームの公式サイトをチェックしましょう。「Q&A」のコーナーや「注意事項」などにゲーム実況のガイドラインが記載されている場合がありますので、そちらをよく確認してみてください。

それでも、ゲーム実況の許可についてわからない場合は、公式サイトのお問合せフォームや、公式サイトに記載されているお問合せの電話番号に問い合わせてみてください。その際には、ゲーム実況したいタイトルと「収益化」をするかどうかについても伝えてください。

収益化をせずにゲーム実況を行うことは認められても、収益化は認められていないケースが多いのが現状です。収益化について伝えずに「許可を得た」と思ってゲーム実況をはじめても、収益化と同時に動画が削除されてしまうこともありますので注意してください。

ゲーム公式サイトのガイドラインを確認
ゲーム公式サイトのお問合せフォームから確認
ゲーム公式サイトの専用ダイヤルで確認
(PS4の場合)シェアボタンを押して確認
収益化の認否を確認

ゲームを利用させてもらっている意識を持つ

ゲーム実況を行う際の心構えとして忘れてはいけないのが、ゲームメーカーが心血を注いで作った既存の製品を「実況させてもらっている」という謙虚な姿勢です。

動画投稿によって不特定多数の目に触れたり、収益が発生したりするため、発言や行動によっては、自分自身の炎上につながったり、ゲームメーカーに迷惑がかかる場合があります。安易なゲーム批判や、他の実況者の悪口など無責任な発言は控え、責任を持ってゲーム実況を行いましょう。

動画を収益化しなくても著作権侵害に当たる

YouTubeにゲーム実況動画を投稿し、収益を得る「収益化」を行う場合、YouTubeパートナープログラムに登録する必要があります。YouTubeパートナープログラムに登録してはじめて、広告の掲載や「Super Chat」と呼ばれるユーザーからの直接的な支援を受けることができるのです。

YouTubeパートナープログラムへの登録が認められる条件はいくつかあり、まずは原則として18歳以上であることが前提となります。また、機能ごとに登録の承認に必要となる再生回数やチャンネル登録者数が設定されていますので、まずはたくさんの動画を登録して、YouTubeパートナープログラムへの登録を目指しましょう。

ゲーム実況をこれから始める初心者がまず検討する動画配信プラットフォームはYouTubeでしょう。…

ただし、収益化していないからといって、ゲーム実況が許可されていないゲームの実況を行うのは禁物です。著作権法の第23条1項にあるように、ゲームの動画をネットで公開して良いのは著作者(ゲームメーカー)のみ、ということになり、収益化の有無に関わらず実況を許可する権限は著作者であるゲームメーカーにしかありません。

収益化していないからといってゲーム実況が許可されていないゲームを実況し、動画が削除されてしまっては、視聴者への印象も悪くなります。どんな場合でも、ゲーム実況が許可されているかどうか必ず確認してください。

著作権侵害と判断された場合の対応

ゲーム実況が許可されていないゲームの実況動画をYouTubeに投稿した場合、基本的にはゲームメーカーからの著作権侵害の申し立てを受けて、YouTube側がその動画を削除します。許可されていないゲームの実況動画を何度も投稿し動画の削除が続くと、悪質なユーザーと判断されYouTubeのアカウントが凍結・削除されてしまうこともあります。

また、動画の削除やアカウントの凍結・削除などについて軽く考えているゲーム実況者も少なからずいるようですが、過去にはゲームの違法コピーやゲームキャラクターの違法な使用により、ゲームメーカーが裁判を起こした例もあり、莫大な賠償金が認められた判例もあります。

今後、ゲーム実況でそのようなケースがないとは言い切れません。ゲーム実況を許可されていないゲームでは、安易にゲーム実況動画を投稿しないようにしましょう。

まとめ

ゲーム実況をこれから始めようと考えている初心者のために、ゲーム実況と著作権について解説しました。

ゲーム実況動画が盛り上がりを見せる一方で、実況が許可されていないゲームや、メーカー側が実況動画の配信を制限しているシーンを実況しているケースなども目立つようになってきています。場合によってはゲームメーカーから訴えられてしまうこともあり得ますので、そのゲームが実況を許可されたゲームなのか、しっかりと確認してからゲーム実況を行ってください。

ゲーム実況を初めてみたものの、なかなか再生数が伸びずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか? そんなゲーム実況初心者に向け…


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