【今は時期がいい】自作PCを組むおすすめの時期はいつ?各パーツの価格動向を把握して買い時を見極めよう!
CPUとGPU(グラボ)の発売時期に合わせるのが自作PCの賢い組み方
PCパーツは値動きが激しいものと、ほとんど変化がないものに分かれます。
CPUとGPU(グラフィックボード)は値動きが激しい一方で、SSD・HDD・メモリ・マザーボードはあまり価格の上下動がありません。そのため組むべき時期を見極めるには、CPUとGPUの価格動向をうかがうことがもっとも重要になってくるのです。
CPUは1年おきに世代が上がり2年おきに規格が変わることが多い
CPUは自作PCを組む上でもっとも重要なパーツの1つです。CPUの規格によっては、これまで使っていたマザーボードが使えなくなることもあるため、まずはどのCPUを使うかを決める必要があります。
自作PCで使われるCPUのメーカーはIntel(インテル)とAMDの2社になります。
Intelは2021年3月、第11世代CPUである「Rocket Lake」を市場に投入。第12世代CPUである「Alder Lake」も2021年下半期から上位モデルが先行して発売。プロセスルールの微細化と2種類のコアを採用し、大きく性能を向上させました。2022年からはIntel第12世代の下位モデルのCPUが登場となっており、ノートPCにも搭載されていく見込みです。
なおAMDも2022年初頭に「ZEN 3D」「ZEN3+」を、2022年末頃にソケットを一新した「ZEN4」の発売が予定されています。
GPUは半導体不足による供給不足が深刻
2021年は半導体不足による品薄で、グラボの供給不足が深刻化しました。
2021年1月に「GeForce RTX3060」、8月に「Radeon RX6600 XT」がフルHDゲーミング対応グラボとして登場しました。一方でエントリークラスのグラボは登場せず、中古市場も含めて全体的に価格が高騰傾向にあります。
一方で、グラボの主な用途である「ゲーム」はよりリッチな映像表現が主流に。ベンチマークの代表例としてよく用いられる「FF14ベンチマーク」も4KやマルチGPU対応に。快適とされるスコア水準も見直しされています。
なお2022年は「GeForce RTX3050」や「Radeon RX6500」などが登場予定で、これによってエントリークラスの世代交代が進むと予測されます。
2021~2022年のPCパーツ別の価格動向は?
結論からいえば「CPUはIntel第12世代の下位モデルが登場して流通する」まで様子見しても良いでしょう。
DDR5メモリが品薄なので、その動向も見ながらCPUとマザーボードを選べば良いでしょう。場合によっては旧世代CPUやDDR4対応マザーボードを選ぶことも出来ます。
GPUは前述の通り、半導体不足の影響を最も強く受けているパーツの1つです。エントリークラスのグラボの新発売を除けば、値下がり要素も見当たらず「買いたいときが買い時」といえます。
CPU:2022年はCPU性能が上がる
結論から言えば、第12世代の下位モデルの普及を待つのがベターでしょう。2021年末時点ではIntel第12世代の下位モデルが登場していません。
たとえば「FF14 暁月のフィナーレ」をプレイするのであれば、6コア以上のCPUが欲しいところです。
「BF2042」などはRTX3060を推奨動作環境にしています。求められるスペックが高いことを意味しており、CPUがボトルネックになる可能性が高いです。第12世代では性能向上が見込まれるため、型落ちを購入するよりは新たな世代のものを購入するのが望ましいでしょう。
なお、ゲームではなく事務作業や軽い動画編集目的であれば「型落ち」も狙い目。新世代のCPUがリリースされると旧世代の価格も下がります。型落ちや中古市場狙いの方も、第12世代の登場を待つのがおすすめです。
GPU:ハイエンド~ミドルは今が買い時、エントリークラスは2022年の次世代待ち
GPUは特にハイエンド~ミドルは「買いたいときが買い時」です。前述の通り、半導体不足の影響を強く受けているパーツであり、価格帯は高騰傾向。ハイエンド~ミドルのグラボには直近で特に値下がりする要因が無いため、価格を細かく気にするというよりは「必要な時に買う」のが良いでしょう。
一方、エントリークラスのグラボは2022年にいくつか新発売も予定されています。あくまでエントリークラス相当の性能ではありますが「初めてグラボを購入する」方はそちらの発売まで待つのも良いでしょう。
メモリ:DDR5は供給不足で高値、場合によってはDDR4を
DDR5を購入するか、DDR4を購入するかで大きく市場環境が異なります。
従来品に相当するのが「DDR4」。在庫が豊富で、2021年末~2022年初頭現在ではなお現役。入手しやすく、特に高騰もしていません。
一方、CPUの世代交代に伴って徐々に広がりだしているのが「DDR5」。こちらは第12世代のCPUの登場も控えており、市場全体で在庫薄。価格も高騰しています。
初めて自作PCを組む方は従来品の「DDR4」を選ぶ方が、入手しやすく価格面でも恩恵を受けやすいでしょう。性能に強くこだわる方はDDR5の流通が落ち着くまで待ちましょう。
SSD:2018年から価格破壊が継続中で今が買い時!
SSDは製造メーカー間の競争もあって値下がり傾向が続いています。「いまが買い時」と言えます。極端な高速モデルのSSD以外は発熱も少なく、起動も迅速です。特別な理由が無ければ、OSの入ったCドライブにはSSDを採用しましょう。
HDD:価格は長期安定しているので時期はいつでもOK
SSDの登場で価格が下落した時期もありましたが、価格低下もある程度底を打ち「安定」のフェーズです。特に大きく価格が下がる要因も、上がる要因もない状態と言えるでしょう。「大量の動画や写真を扱う」「NASなどを構築する」といった用途ではまだまだ需要があります。
自作PCの買い時に関するよくある質問
最後に自作PCの買い時に関するよくある質問をまとめました。
予算別のおすすめGPU・CPUは?
自作PCにかける予算が「5万円」と「10万円」の2パターンに分け、おすすめGPUとCPUを紹介します。
引用元:Amazon
まず予算5万円の自作PCの場合、おすすめCPUは「Intel Core i3-10105」です。エントリークラスのCPUのため、初めての自作に最適。性能不足感は否めませんが、別途予算が確保できたタイミングでGPUを後付けすると良いでしょう。
第10世代CPUなのでPCIe Gen4のM.2スロットが使えない点は注意してください。
引用元:Amazon
なお後付けのGPUは、エントリークラスの「GeForce GTX1650」がおすすめ。補助電源不要GPUなので、スロットに差し込むだけで拡張が出来ます。
引用元:Amazon
10万円の予算であれば、CPUは「Intel Core i5-11400F」がおすすめ。内蔵グラフィックは搭載していませんが、予算自体にある程度余裕があるためエントリークラスのGPUが用意できます。
引用元:Amazon
OS込み10万円以内を目指すなら、組み合わせるGPUは引き続きGTX1650が候補となるでしょう。
なおCPU/GPU以外のパーツは、予算5万円~10万円であれば以下がおすすめです。以下のパーツと紹介したCPU/GPUを組み合わせると安価な自作PCが組めるでしょう。
メモリ | crucial CT2K8G4DFS8266 [DDR4 PC4-21300 8GB 2枚組] | 6,000円~8,000円 |
---|---|---|
マザーボード | ASRock H570 Phantom Gaming 4 | 11,000円~14,000円 |
SSD | WESTERN DIGITAL WD Blue SN570 NVMe WDS500G3B0C | 6,000円~7,000円 |
ケース | Thermaltake Versa H26 Black /w casefan CA-1J5-00M1WN-01 [ブラック] | 4,200円~5,000円 |
電源 | Corsair RM550x CP-9020177-JP | 7,300円~9,300円 |
CPUクーラー | CPU付属の物を使用 | 0円 |
合計 | 34,500円~43,300円 |
中古のCPU・GPU(グラボ)を購入するという選択肢はあり?
特に初めて自作PCを組む場合、中古パーツの採用はおすすめできません。パーツの故障リスクが高いうえ、十分な保証が付きません。またパーツ同士の世代が違う場合、「どの中古パーツ同士を組み合わせれば問題なく動作するか」見極める難易度が非常に高いです。
特にCPUは中古を購入する必然性が薄いです。2022年現在はCore i3でも4コア8スレッドあり、旧式のi7と同等以上の性能を持っています。わざわざ古いCPUを買う必要性は低いでしょう。一方で自作PC組み立ての十分な知見を得られたタイミングで、自身のニーズに合わせて中古パーツを個別に買い集めるのは有りでしょう。
BTOパソコンを購入するという選択肢もあり?
有りです。特に自作PCを組む場合、各パーツの互換性や相性の確認が必要となります。特に初期不良に当たった時には、かなり手間取ります。
対してBTOパソコンでは出荷前に動作確認が行われます。仮に初期不良などがあってもPCショップの保証で対応してもらえます。以下の記事でおすすめのBTOパソコンメーカーも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
組みたい時が組むべき時期!自作PCは予算より情熱を優先するのがおすすめ
以上、自作PCのおすすめの組む時期について解説してきました。
結論から言えば、2022年初頭はCPUに関しては第12世代の普及を待つべきタイミング。GPUは「買いたい時に買うべき」。メモリはDDR5を選ぶか、DDR4を選ぶか検討すべきタイミングといえるでしょう。
自作PCを組むときは「少しでも価格を抑える」ことを考えがちですが、すべてのPCパーツの価格が一気に下がる時期というのはありません。昨今で言えば、繰り返しにはなりますがGPUの価格下落は当面見込めないことも事実です。
あなたが自作PCを組みたいときが、組むべき時期。そういう風に考えるといいでしょう。パーツの価格動向よりも、自分の気持ち・熱意を優先して自作PCを組んでみてください。