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    外付けのHDDを購入する際などに、RAID(レイド)という言葉を目にしたことはありませんか? RAIDとは複数のHDDを組み合わせて、ひとつのドライブとして扱う技術のことです。RAIDを行うことで、処理の高速化や、HDDか故障しても復旧できる確率が高まるなど、多くのメリットがあります。
    こちらでは、RAIDのメリットとデメリットを詳しく紹介するとともに、RAIDに設定されたレベルの違いについても解説します。
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RAIDとは?レベルによる違いと導入メリット・デメリット

外付けのHDDを購入する際などに、RAID(レイド)という言葉を目にしたことはありませんか? RAIDとは複数のHDDを組み合わせて、ひとつのドライブとして扱う技術のことです。RAIDを行うことで、処理の高速化や、HDDか故障しても復旧できる確率が高まるなど、多くのメリットがあります。
こちらでは、RAIDのメリットとデメリットを詳しく紹介するとともに、RAIDに設定されたレベルの違いについても解説します。

>> 関連記事 :SSDとHDDを比較~どちらがおすすめ?速度や使用用途の違い

RAIDとは?

RAIDは「Redundant Arrays of Inexpensive Disks」の略で、複数のHDDを組み合わせてひとつのドライブとして認識させる技術です。データを複数のHDDに分散して保存することで、処理速度を向上させたり、HDDが故障した場合でも復旧を可能にしたりするなど、安全性の向上も期待できます。

RAIDには 用途により、その技術を分類した「RAIDレベル」というものがあり、それぞれ特徴が異なります。RAIDそのもののメリットやデメリットを解説した上で、よく使われるRAIDレベルについても把握し、導入の際の参考にしてください。

 

 

 

RAIDのメリットと導入シーン

RAIDのメリットは、処理速度の向上と故障の際にデータの復旧を可能にする安全性にあります。処理速度を向上させたいなら、「RAID0」を、安全性を向上させたいなら「RAID1」でRAIDを構築すると良いでしょう。

自作PCでRAIDを構築する場合、OSのインストール前に、BIOSと呼ばれるマザーボードに搭載されたプログラムを使って設定する必要があり、これまでは初心者には敷居の高いものでした。しかし、Windows10では、OS上でRAIDを構築することができるようになりました。

 

ただし、「RAID0」はどのエディションでも構築が可能ですが、「RAID1」はWindows10 Professional以上のエディションでしか構築できません。Windows10のOS上でRAIDを構築する場合は、新しく同じ容量のHDDを搭載し、以下の手順で行いましょう。

 

1.タスクバーから「エクスプローラー」をクリックします。

2.「エクスプローラー」が表示されるので画面左側のナビゲーションウィンドウから「PC」をクリックします。

3.「PC」が表示されるので、「コンピューター」タブから「管理」をクリックします。

4.「コンピューターの管理」が表示されるので「ディスクの管理」をクリックします。

5.新しく搭載したHDDがそれぞれ「未割り当て」領域として表示されますので、どちらかを右クリックし、「RAID0」を構築する場合は「新しいストライプボリューム」を、「RAID1」を構築する場合は「新しいミラーボリューム」を選択しましょう。

 

「RAID0」と「RAID1」は上記のようにWindows10のOS上で構築できますが、その他のレベルを構築するには高度な知識が必要です。他のRAIDレベルを試してみたい場合は、あらかじめRAIDが構築されている外付けHDDの購入をおすすめします。

 

 

メリット①……安全性が向上する

RAIDを構築することで、同じデータを二つのHDDに二重に保存(「RAID1」)したり、三台以上のHDDを一つのHDDとして扱い、それぞれのHDDにデータを修復するための符号データを保存しておくことで、どれか一つが故障してもデータを復元(「RAID5」)できるようになります。

「RAID1」や「RAID5」でRAIDを構築しておけば、構成するHDDのどれか一つが壊れても、データが失われることはほとんどありません。壊れたHDDを取り出し、新しいHDDと交換することで、これまでのデータを新しいHDDに復元してくれるので、複数のHDDが一斉に故障しない限りは半永久的にデータを保存し続けることが可能です。

 

 

メリット②……処理速度が向上する

「RAID0」でRAIDを構築すると、複数のHDDに一つのデータを分散して保存してくれます。これにより書き込み、読み込みともに複数のHDDが処理を交互に行いながら実行してくれるようになり、処理速度が向上します。

ただし、「RAID0」にはデータの保護機能がないので、一台でも故障するとすべてのデータが使用できなくなってしまいます。アプリケーションの起動や、処理に時間のかかる大容量データの読み書きには向いていますが、保存には向いていないので、データのバックアップは別のHDDなどにとっておく必要かあります。

 

 

メリット③……容量が拡大する

複数のHDDを一つのドライブとして認識させることで、HDDの容量そのものを増やすことができます。いまでは6TBや8TBといった大容量のHDDも安価で購入できるようになりましたが、データを一括で管理したい場合などは、RAIDによって生み出された大容量のドライブが活躍してくれるはずです。

ただし、二つのHDDにデータを二重で保存する「RAID1」で構築されたドライブは、データを二重で保存するため容量が合算されず、それぞれのHDDの容量のままとなるので注意が必要です。

 

 

 

RAIDのデメリット・注意点

メリットの多いRAIDですが、デメリットが存在しないわけではありません。複数のHDDを一つのドライブとして認識させ、処理速度や安全性を向上させても、複数のHDDが一度に故障すれば、それらは一瞬で失われます。

特に安全性が高い「RAID1」や「RAID5」を構築している場合、RAIDの安全性を過信して、他にバックアップをとっていなかった場合、複数のHDDが故障すれば、大切なデータが完全に失われることになりますので、過信は禁物です。

 

 

デメリット①……故障リスクの増加

処理速度の向上を狙って、複数のHDDを一台のHDDとして運用する「RAID0」を構築している場合、どれか一つでも故障するとそれだけでデータの読み書きができなくなってしまいます。構築するHDDが二台、三台、四台と増えれば増えるほど、どれか一つが故障する確率は高くなり、HDDを一台のみで運用している時よりも故障リスクは高まります。

「RAID0」で処理速度の高速化を図る際は、常に故障リスクを意識して、バックアップを心がけましょう。

 

 

デメリット②……削除データの復旧ができない

二つのHDDにデータを二重に保存する「RAID1」を組んでいる場合に勘違いしやすいのが、自分で削除したデータの復旧です。「RAID1」で構築されたドライブにデータを書き込むと、同じデータを二台のHDDに同時に書き込んでくれる一方で、データの削除を行うと両方のHDDからデータが削除されます。

削除前のデータがどちらか片方のHDDに残っていると勘違いしがちですが、自分で削除したデータは両方のHDDから削除されてしまいますので注意しましょう。

 

 

デメリット③……ソフトウェアトラブルには対応していない

例えRAIDを構築していたとしても、保存していたプログラムファイルが破損し、正しくデータを読み込めなくなることによる障害などが発生した場合、すべてのHDDに影響が及ぶ場合があります。また、コンピューターウィルスに感染した場合も、RAIDを構築しているすべてのHDDに影響が及ぶ場合があり、HDDが一斉に故障してしまうことがあります。

このように、RAIDはソフトウェア的なトラブルには弱く、決して万全ではありません。複数のHDDが一斉に故障することもありえますので、RAIDを構築している場合も常にバックアップは取っておく必要があります。

 

 

 

RAIDの種類・レベル

RAIDには、用途により、その技術を分類したRAIDレベルというものがあります。ここでは使用頻度の高い「RAID0」、「RAID1」、「RAID5」について詳しく解説します。

 

 

RAID 0

複数のHDDに一つのデータを分散して保存する「RAID0」は、データを読み書きする際、複数のHDDが処理を交互に実行してくれるため、処理速度が飛躍的に向上します。台数を増やせばそれだけ容量も処理速度も増しますが、「RAID0」にはデータの保護機能がないので、一台でも故障するとすべてのデータが使用できなくなってしまいます。台数を増やす際は故障のリスクについても考えましょう。

 

 

RAID 1

「RAID1」でRAIDを構築すると二台のHDDに同時に同じデータを書き込んでくれます。もしも、どちらか片方のHDDが故障しても、故障したHDDを新しいものに交換すれば、もう片方のHDDに保存されていたデータがそちらに書き込まれるので、壊れたHDDを交換することで半永久的にデータを保存することが可能です。

しかし、同時に二台とも故障した場合、データは完全に消失してしまうので、「RAID1」を構築している場合もバックアップは定期的に行うようにしましょう。

 

 

RAID 5

「RAID5」は、三台以上のHDDを一つのHDDとして扱い、それぞれのHDDにデータを修復するための符号データを保存しておくことで、どれか一つが故障してもデータを復元できるようなる構成です。三台のうち、どれか一台が壊れても残り二台にデータを修復するための符号データが記録されているので、壊れたHDDを新しいものに交換すれば、残り二台の符号データからデータを復旧し、故障前の状態に戻すことが可能です。

ただし、「RAID1」と同様、一度に二台故障すると復旧できないので、過信はできません。

 

 

RAIDレベル一覧

使用頻度の高い「RAID0」、「RAID1」、「RAID5」の他のRAIDレベルについても、比較表を用いて解説していきます。

「RAID6」は、「RAID5」に近い構成で、四台以上のHDDを一つのドライブとして扱い、データ復旧のための符号データを各HDDに二重に保存することで、一度に二台のHDDが故障しても復旧が可能です。

 

「RAID10」は、「RAID1」と「RAID0」を組み合わせた構成で、最低でも四台のHDDが必要になります。「RAID10」では、まずはそれぞれ二台のHDDで「RAID1」を二つ構築します。続いて「RAID1」で構築された二台一組のHDDで、「RAID0」を構築します。これにより、四台のうち「RAID1」でペアになっているどちらかのHDDが壊れても復旧が可能なうえ、「RAID1」のHDDを二組使って「RAID0」を構築しているため処理速度も向上しています。

 RAID0  RAID1  RAID5  RAID6  RAID10
 処理速度  ◎  ×  △  ×  〇
 安全性  ×  ◎  〇  ◎  〇
 必要なディスク台数  二台以上  二台以上  三台以上  四台以上  四台以上
 ディスク容量の利用効率
(n=ディスクの台数)
 100%  50%  (n-1)/n%  (n-2)/n%  50%
 許容される故障台数
(n=ディスクの台数)
 なし  n-1  1  2  n/2*3
 初期導入コスト  小  中  中  大  大

 

 

 

まとめ

RAIDは処理速度や安全性の面で、大きなメリットを提供してくれます。ただし、処理速度や安全性に優れたRAIDも万能ではありません。RAIDを構築する複数のHDDが同時に故障することもありえます。RAIDを構築する場合も、過信することなく、バックアップを心がけましょう。


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