VTuberが動画を収益化する条件!切り抜き動画や収益化停止問題についても解説
VTuber動画の収益の仕組み
YouTubeに投稿した動画に広告をつけためには、収益化という手続きが必要です。この収益化をすることで、はじめて動画の再生回数に応じた収入を得られるようになります。
広告が挿入された動画を嫌がる視聴者もいるため、広告が入ることのメリットとデメリットを理解したうえで、収益化するかしないかを選択しましょう。
YouTubeで動画を収益化する手順
YouTubeでの収益化を行うための手順は、以下のとおりです。
- Googleのアカウント登録
- YouTubeのチャンネル作成
- AdSenseのアカウント登録
- 動画をアップし、収益化の条件をクリアする
- 収益化の申請を出す
Googleのアカウント登録
YouTubeで収益を得るためには、Googleのアカウントを取得してチャンネルを開設する必要があります。
YouTubeのトップページの右上に表示されている「ログイン」ボタンをクリックし、すでにGoogleアカウントをもっている場合はそのままログイン。アカウントがない場合は、Googleアカウントの作成ページから、アカウントを作成します。
YouTubeのチャンネル作成
YouTubeチャンネルの作成手順は、以下のとおりです。
- YouTubeにログイン
- 自身のアカウントのアイコンをクリック
- メニューに表示されている「チャンネルを作成」をクリック
- Googleアカウントの名前で活動する場合は「自分の名前を使う」を選択。別の名前で活動する場合は「カスタム名を使う」を選択
- チャンネルのプロフィール写真や、チャンネル説明などを設定
- 保存してチャンネル作成完了
なお、チャンネルを作成した段階でYouTube の利用規約に同意したことになりますので、作成前に必ず規約を読むようにしましょう。
AdSenseのアカウント登録
チャンネルを作ったら、Google AdSenseアカウントを取得します。
まず自身のアカウントのアイコンをクリックして、「YouTube studio」に入り「収益受け取り」を選択します。後述する収益化の条件を満たしているとYouTubeパートナープログラムに加入できます。
加入後に、「AdSenseに申し込みます」ボタンをクリックします。申し込みページにアクセスし、自身のチャンネルURLをウェブサイトの項目に入力し、支払先の住所を入力することでAdSenseの申請が完了します。
収益化の申請を出す
収益化の申請は、YouTubeパートナープログラムの加入後に、YouTube studioの「収益受け取り」を選択することで行えます。
AdSenseの申請が終わったら、広告のフォーマットなどにチェックが入った状態で保存することで、収益化の審査対象になります。収益化の条件をクリアし、審査対象になった場合、2週間から1か月(早ければ2日程度)で審査が行われ、動画に広告が挿入できるようになります。
動画をアップし、収益化の条件をクリアする
収益化を行うためには、下記の条件を満たす必要があります。
- YouTubeのポリシーとガイドラインに準拠していること
- チャンネル登録者数が1,000人以上
- 有効な公開動画の総再生時間が4,000時間以上
- YouTubeパートナープログラムの利用規約に同意する
- もっている Google AdSense アカウントが1つだけであること
動画の収益化で見込める収入
広告を挿入した動画が再生されることで得られる金額は、1再生あたり0.1円といわれています。ただし、実際に広告収入を得ているYouTuberの話をまとめてみると、広告収入の金額は一定ではなく、低いものだと0.01円、比較的高いものでは0.5円といったようにかなりの幅が見られます。
広告収入のほか、ライブ配信(YouTube Live)を行っている最中に視聴者から支援金を送ってもらえるスーパーチャット(スパチャ)というシステムもあります。なお、視聴者が送れる支援金は、100円から50,000円までの範囲です。
VTuberの切り抜き動画とは
VTuberの切り抜き動画とは、VTuberがアップした複数の動画から見どころを抜粋(切り抜き)し、繋ぎ合わせた動画のことです。
VTuber本人が、自己紹介用に「10分でわかる○○○」などのタイトルで切り抜き動画をアップしていることもありますが、応援しているVTuberを宣伝するためにファンが作るケースも見られます。
切り抜き動画収益化の問題点
YouTubeのチャンネル収益化ポリシーには、収益化できない動画の例として「再利用されたコンテンツ」が挙げられています。
もちろん、著作権に違反するような動画は収益化できないので、応援しているVTuberを紹介するためにファンが作った切り抜き動画は収益化できません。
また、VTuberが自分自身の切り抜き動画をアップした場合も、ただ動画を切り抜いて繋ぎ合わせたものだと「再利用されたコンテンツ」とみなされ、広告をつけられない場合があります。
にじさんじの二次創作への対応
多くの人気VTuberが所属する団体『にじさんじ』では、公式で切り抜き動画を作成するスタッフを募集するなど、ファン活動を支援しています。
VTuberのイラストやグッズを作成する同人活動についても、『にじさんじ』を運営する「株式会社いちから」が二次創作活動のガイドラインを発表し、ガイドラインに沿ったものならコミックマーケットなどで、自分自身が描いたVTuberのイラストや漫画、グッズなどの販売を認めています。
なお、ガイドラインにも記載されていますが、公式キャラクター(VTuber)のイラストをそのままコピーしただけのグッズなどの販売は認められていませんので、注意してください。
VTuber収益化停止問題
2020年に入ってから、次々とVTuberの収益化が停止する問題が発生しました。
収益化が停止された理由としては、チャンネル収益化ポリシーにある、「繰り返しの多いコンテンツ」と「再利用されたコンテンツ」に触れていたためです。
YouTube側は、同じような背景をバックにキャラクター(VTuber)がただトークをしているだけといった構成を「繰り返し」と判断し、トーク内容が異なっていたとしても機械的に「再利用された」と判断したのです。
この問題に対応するため、各VTuberは、ゲーム実況や商品紹介、チャレンジ系動画など、動画の幅を広げることで、収益化停止問題に対応しています。
まとめ
定期的に動画をアップし、「チャンネル登録者数が1,000人以上」「総再生時間が4,000時間以上」という条件さえ満たすことができれば、収益化の手順自体は難しいものではありません。
しかし、2020年に発生した収益化停止問題のように、単純な動画は収益化が停止され、広告をつけられなくなってしまうことがありますので、工夫を凝らした動画をアップするように心がけてください。