Steamで遊ぶのに必要なスペックとは?人気のPC構成とゲーミングPCを紹介
かつてはPCゲームもソフトを購入していましたが、昨今はネット上で配信されるゲームデータをダウンロードすることが多くなりました。現在そのゲームの配信プラットフォーム最大手が「Steam」です。
もはやPCゲーマーにとって必須と言えるSteamですが、軽い動作のタイトルからAAA級の重たい動作のタイトルまで様々なゲームが配信されています。それゆえ必要となるPCスペックの見極めが難しくなってきています。
今回はそんなSteamで配信されているゲームを快適に遊ぶためのPC構成、およびゲーミングPCを紹介していきます。
Steamとは?
Steamはオンライン上でゲームデータの配信と販売を行なっているゲーム配信プラットフォームです。無料でアカウントを作成でき、ダウンロードしたゲームを管理するアプリを利用することができます。
Steamを利用するためのPCスペック
Steamを利用する為にはクライアントアプリをダウンロードし、そこからSteam内のストアを通じて各ゲームタイトルの購入とダウンロードができます。
OS | Windows XP以降 Mac OS X以降 |
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CPU | 1.0GHz以上 |
メモリ | 512MB以上 |
このクライアントアプリを使用する上でのPCスペックの条件もあるのですが、現在流通している新品・中古PCにおいて、この条件を下回る物を見つける方が困難な状況です。
なので、Steamクライアントアプリの動作環境について心配する必要はありません。
ゲームによって必要/推奨スペックは異なる
Steam内のストアから、各ゲームタイトルの購入及び商品紹介ページにアクセスできます。そして紹介ページの下部には必要/推奨スペックの記載がされています。
「いっき団結」の場合
GPUIntel HD Graphicsーストレージ4 GB 利用可能ー
最低・必要スペック | 推奨スペック | |
OS | windows10 | ー |
CPU | intel core i5 7500 | ー |
メモリ | 8 GB RAM | ー |
ファミリーコンピューター専用ソフトの「いっき」を現代のオンラインゲームスタイルにモダナイズしたタイトル。元がファミリーコンピューターゲームということもあり、グラフィックもドット絵。そのため動作が驚くほど軽いのが特徴です。
強いて言えばCPUが第7世代以上のCore i5と同等以上という条件になっているのですが、これは10世代以降のCore i3であれば十分超えられる性能。エントリークラスのグラボすら不要の、手軽に遊びやすいゲームタイトルとなります。
「APEX Legends」の場合
GPUAMD Radeon™ HD 7730
NVIDIA GeForce® GT 640AMD Radeon™ R9 290
NVIDIA GeForce® GTX 970ストレージ56 GB 利用可能56 GB 利用可能
最低・必要スペック | 推奨スペック | |
OS | 64-bit Windows 7 | 64-bit Windows 7 |
CPU | AMD FX 4350 or Equivalent Intel Core i3 6300 or Equivalent |
Ryzen 5 CPU or Equivalent |
メモリ | 6 GB RAM | 8 GB RAM |
人気のFPSタイトルである「APEX Legends」もSteamから遊べるゲームタイトルの一つです。
こちらはゲームの性質上フレームレートが高いほど有利になるので、推奨以上のPCスペックでなければ物足りなくなります。そのため公式アナウンスの推奨スペックは、現状では殆どあてにならない物となっています。
実際にゲーム内のグラフィック設定や戦闘時に発生するエフェクトによってフレームレートの上下動が大きいのも特徴で、安定したフレームレートを維持するのが難しいゲームタイトルです。
APEX Legendsを快適にプレイするためのゲーミングPCについては、過去記事においても解説しているので、気になる方はそちらも参考にしていただければと思います。
「Warlander」の場合
GPUAMD Radeon™ HD 7730
GeForce GTX 960, 4GB
Radeon RX 560, 4GBAMD Radeon™ R9 290
GeForce RTX 2060, 6 GB
Radeon RX 5700 XT, 8 GBストレージ10 GB 利用可能10 GB 利用可能
最低・必要スペック | 推奨スペック | |
OS | Windows 10 64-bit | Windows 10 64-bit |
CPU | Intel Core i5-7400 @3.00 GHz AMD FX-6300 Six-Core |
Intel Core i7-8700 @ 3.20Ghz AMD Ryzen 7 2700 |
メモリ | 4 GB RAM | 12 GB RAM |
APEX Legendsの推奨スペック表はあてにならないものですが、高スペックのゲーミングPCを用意すれば確実に高いフレームレートが出せます。一方で高スペックすぎても恩恵が得られ無いパターンもあります。極端な話ミドルクラスのゲーミングPCとハイエンドのゲーミングPCで、フレームレートによる優劣が殆どないのです。
「Warlander」もそんなゲームタイトルの一つで、推奨スペックとしてはPS5と同等クラスのものを要求しています。このゲームが特殊なのは、高スペックのゲーミングPCを用意しても劇的なフレームレートの伸びは少なく、その上でCPUとGPUの稼働率が低くなるところです。
単純に動作の軽いゲームであれば、モニターのリフレッシュレートを大幅に超えるフレームレートを叩き出してしまい、結果として恩恵が得られず優劣も無いということが多いのです。ですがWarlanderはフレームレートが一定水準をキープするような挙動がみられます。
過去の記事では、「プレイヤー間の使用端末による格差を小さくする処置」ではないかと結論付けています。ゲーム性から考えても高いフレームレートを必要としませんし、PS5などとのクロスプレイも考慮されているので、この動作は妥当であると思います。
他のsteamユーザーはどんなパソコンを使っているのか?
Steam内のゲームには動作の軽いエントリー層向けの物から、ハイスペック志向のAAA級タイトルまで様々な種類があります。基本的にはプレイヤーがどのゲームをプレイするかによって必要とされるゲーミングPCは変わるのです。
Steam Hardware & Software Survey: March 2023
では他のSteamユーザーはどんなパソコンでゲームを楽しんでいるのか?実はSteamではユーザーから任意参加で得られた情報を元にした統計調査を行い、これを約1か月ごとの月次報告として公開しています。これを参照することで、どういった構成のパソコンがSteamユーザー内で人気なのかを把握することができます。
CPUはが6コアCPUが人気
2023年3月時点で人気なのが6コアCPU。全体の45.78%にもなり、増加傾向にもあります。具体的な製品例でいえば、Intelの「Core i5-12400」やAMDの「Ryzen5 5600X」などがこれに当てはまります。
他は10コアや12コアのCPUが増加傾向にあるので、おそらく「Core i5-13400」「Core i7-12700」あたりも新規購入者の中では人気となっていると思います。
GPUはRTX3060が人気
グラボはRTX3060が全体の10.44%となり、増加傾向にあります。次いでRTX2060、GTX1060、RTX3070と続いています。
全体的にミドルクラスのグラボが増加傾向となっており、ミドルスペックのゲーミングPCを揃える傾向が強いです。
Steamで遊ぶためのおすすめゲーミングPC
Steamを利用するゲーミングPCの構成は、プレイするゲームタイトルによって変動します。明確にやりたいゲームタイトルがあるなら、それらのゲームタイトル内で一番スペックが要求される物を参考にしてゲーミングPCを組むと良いでしょう。
もしくは予算の許す限り高性能化するというのも手段の一つ。今プレイするゲームにおいてオーバースペックであっても、将来的にリリースされるゲームタイトルにも対応しやすく、長く使い続けられるというメリットもあります。
フロンティア FRGBZ790/D
引用元:BTOパソコン通販のFRONTIERGB-Z790 シリーズ: 直販
CPU | Core i9-13900F |
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GPU | NVIDIA GeForce RTX 4090 |
メモリ | 32GB (16GB x2) PC5-38400 (DDR5-4800) DDR5 SDRAM DIMM |
ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD (OSインストール) |
OS | Windows 11 Home 64bit版 [正規版] |
引用元:BTOパソコン通販のFRONTIERGB-Z790 シリーズ: 直販
第13世代Core i9とRTX4090を組み合わせたフラグシップ級ゲーミングPCです。
4K/120fpsでの動作が可能で、現状グラボに関してはこれ以上ないスペックとなります。メモリも32GBとなっており、AAA級のゲームタイトルでも対応可能です。
ツクモ G-GEAR neo GX9A-T231/XB Ryzen 9 7950X3D × GeForce RTX 4090構成
引用元:GX9A-T231/XB – BTOパソコン eX.computer
CPU | Ryzen9 7950X3D |
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GPU | NVIDIA GeForce RTX 4090 / 24GB (GDDR6X) |
メモリ | 32GB (16GBx2枚) DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB SSD (M.2規格 / NVMe Gen4接続) |
OS | Windows 11 Home |
引用元:GX9A-T231/XB – BTOパソコン eX.computer
Zen4世代のRyzen9とRTX4090を組み合わせたフラグシップ級ゲーミングPCです。
CPUが3D V-Cacheを採用したRyzen9 7950X3Dとなっており、メモリ周りでのボトルネックが発生しにくく、特定のゲームタイトルによっては絶大な効果を発揮します。
組み合わせられているグラボもRTX4090、メモリも32GBとなっており、2023年4月時点でのゲーミングPCとしては最強クラスの性能を誇ります。
ドスパラ GALLERIA ZA9C-R49
引用元:https://www.dospara.co.jp/TC30/MC12010-SN4144.html
CPU | Core i9-13900KF |
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GPU | GeForce RTX 4090 24GB |
メモリ | 16GBメモリ DDR5 |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD/追加ストレージ 無し |
OS | Windows 11 Home |
引用元:https://www.dospara.co.jp/TC30/MC12010-SN4144.html
13世代Core i9とRTX4090を組み合わせたフラグシップ級ゲーミングPCです。
こちらはCPUがKモデルとなっているので、無印版よりも高いクロック数で動作します。その分発熱も大きいため、CPUクーラーは240㎜ラジエーターを使った水冷仕様となっています。
パソコン工房 LEVEL-R779-LC127-ULX
引用元:https://www.pc-koubou.jp/products/detail.php?product_id=974818&ref=geforce_rtx4070_ti_level_desk
CPU | Core i7-12700 |
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GPU | GeForce RTX 4070 Ti 12GB GDDR6X |
メモリ | DDR5-4800 DIMM (PC5-38400) 16GB(16GB×1) |
ストレージ | 1TB NVMe対応 M.2 SSD [PCIe 4.0×4] |
OS | Windows 11 Home [DSP版] |
引用元:https://www.pc-koubou.jp/products/detail.php?product_id=974818&ref=geforce_rtx4070_ti_level_desk
12世代Corei7とRTX4070Tiを組み合わせたアッパーミドル級のゲーミングPCです。
RTX4070TiはRTX3090Tiを超える性能を持っており、4Kゲーミングにも対応可能となりました。進化したレイトレーシング性能やDLSS 3への対応などもあり、これらが有効な場面では更に快適な動作が期待できます。
アーク arkhive Gaming Custom GC-A7G37R AG-AR8X57AGA7I-FM2
引用元:ARK (アーク) arkhive Gaming Custom GC-A7G37R AG-AR8X57AGA7I-FM2
CPU | AMD RYZEN 7 5800X3D |
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GPU | NVIDIA RTX3070Ti 8GB |
メモリ | SanMax DDR4-3200 32GB |
ストレージ | 【NVMe・PCIe4.0】1TB – Crucial P5 Plus シリーズ SSD M.2 (PCIEx Gen4 x4) |
OS | Windows 11 Home 64bit 日本語版 |
引用元:ARK (アーク) arkhive Gaming Custom GC-A7G37R AG-AR8X57AGA7I-FM2
ZEN3世代のRyzen7とRTX3070Tiを組み合わせたアッパーミドル級のゲーミングPCです。
CPU、グラボ共に一世代前の物になりますが、フルHD〜WQHDまでのモニター解像度であれば十分快適な動作環境が得られます。またCPUが3D V-Cacheを搭載したRyzen7 5800X3Dということもあり、今後より強力なグラボに載せ替えてもボトルネックとなることは少ないと思われます。
まとめ|ゲームタイトルに合わせてPCスペックを決めよう
基本的に各ストアページに記載されている推奨スペックを参考にすれば良いのですが、APEX Legendsやフォートナイトのようなシューター系の場合は、高いフレームレートが活かせる環境になるほど有利。そういったタイトルに合わせて、推奨スペックよりもリッチなPC環境を構築する場合が多いです。
そこで参考になるのがYouTubeにアップロードされている、各種ゲームのベンチマーク動画です。やりたいゲームタイトルとCPUやGPUの型番を入れて検索すれば、大抵のゲームでの動作が確認できます。ゲーム中のフレームレートが表示されていれば更に分かりやすいです。
極端な話「予算の許す限りPCスペックと環境を上げれば良い」となるのですが、オーバースペックすぎてもコストパフォーマンスは下がるばかりで、そのPCスペックを持て余すだけです。
「足るを知る者は富む」という老子の教えがあるように、「自分がゲームをプレイする環境が満足するに値するものなのか?」が、本当に必要なPCスペックとなるのです。