ゲーム実況初心者におすすめの編集ソフト10選!編集のコツも紹介
ゲーム実況動画を編集するコツ
ゲーム実況の編集にはたくさんの手順と要素がありますが、大きくまとめるなら以下の3つが重要なポイントといえるでしょう。
- 余分な箇所を削りメリハリをつける
- 音量とゲームBGM・SEとのバランスを取る
- エフェクトを活用する
余分な箇所を削りメリハリをつける
ゲーム映像と音声を収録してそのまま視聴してみると分かりますが、録画時間は長くても、見どころは意外に少ないものです。まずは全体を俯瞰して、特に見せたいポイントを探し出しましょう。レアなアイテムがドロップした瞬間などはもちろん、面白い死に方をしてしまった場面など、その内容はさまざまです。
逆に、特に自分が喋っていない場面や、長い移動の場面など、絵的に変化が少ない場面は勇気をもってバッサリカットすることで、間延びを防ぐことができます。
また、視聴者が動画視聴のために使える時間は限られているので、動画が長くなりすぎないよう注意しましょう。一般的には10~15分が適切といわれています。不要な部分をカットした上で動画が20分以上ある場合は、それを更に半分にカットして2本分の動画にするのが良いでしょう。
声のボリュームとゲームBGM・SEとのバランスを取る
ゲームのBGMやSE(効果音)は場面によって切り替わり、実況音声と混ざって音全般が聞き取りにくくなるなど、動画的には割とやっかいな存在です。先述したようなカット編集を行うと音がトビトビに変化してしまい、聞き苦しい状況が生まれてしまう事も少なくありません。そのため、まずは実況が(うるさくない程度に)ハッキリと聞こえるボリュームを確保し、ゲーム自体の音はやや低めに設定するのが良いでしょう。
なお、ゲームプレイの時点でBGMを完全にシャットアウトして収録し、BGMを後乗せするという手段もあります。これはカット・倍速が多くなる場合に特に有効で、画面がめまぐるしく変化していても「ひとまとまりのシーン」として認識されやすくなる、という利点があります。
エフェクトを活用する
さて、不要な場面をカットして音量調整をするだけでも割と動画として”見れる”ようになりますが、人気動画と見比べてみると「何かが足りない」と思えるかもしれません。それが、動画編集ソフトの機能であるエフェクトの有無です。
シーンチェンジ
画面の切り替わりが行われる際、設定に応じて画面上にさまざまな効果を発生させます。使用するソフトによっては、本をめくるように画面を切り替えたりと、ちょっとおしゃれな演出も可能です。
フィルター
画面全体に特殊な効果を発生させます。色合いを調整するのはもちろん、編集ソフト次第ではモザイクをかけたり、特定のエフェクトをまとめて適用したり、多様な使い道が存在します。
クロマキー
画像を表示させる際、特定の色を指定して、その色を透過できます。jpg画像を画面に出す際、見栄えが良くなります。
キーフレームアニメーション
画像やテロップを移動させたり、表示時に特殊な演出を設定できます。
例えばカットをひとつするにしても、予兆もなくパッと画面が切り替わると「切り替わったこと」を認識するまでに時間がかかり、違和感の原因となります。その場合は、何らかのエフェクトを掛けてあげた方が見やすい動画になるでしょう。ちょっとした効果音とともにシーンチェンジを入れることで、視聴者に「あ、今画面が切り替わったんだな」と認識してもらえます。
地道で細かな作業ですが、これらを入れることで動画のクオリティは劇的に向上するものです。
ゲーム実況動画おすすめ編集ソフト10選
- Premiere Adobe Elements
- Adobe After Effects
- Premiere Rush
- PowerDirector
- Vegas Pro
- VideoStudio
- Filmora Scrn
- Final Cut Pro
- DaVinci Resolve
- Aviutl
一部フリーウェアも含め、おすすめの動画編集ソフトを紹介します。
有料ソフトに劣らないほど多機能なフリーウェアも存在しますが、多くの場合で操作の利便性の面では有料ソフトが勝っています。こうした要素はカタログスペックからは見えてこない部分です。フリーウェアで動画を制作する場合は、自分で細かな情報収集をしながら動画制作を行う心構えを持っておきましょう。
Premiere Adobe Elements | Adobe After Effects | Premiere Rush | PowerDirector | Vegas Pro | |
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メーカー | Adobe | Adobe | Adobe | サイバーリンク | Sony Creative Software |
価格 | 年額2万6160円 | 年額2万6160円 | 月額980円 | 1万2790円 | 6万3494円 |
特徴 | 高機能でサポートが豊富。実況動画で求められる機能はすべて揃っている。プロも使用しているソフトで、スキルとして身につける価値が高い。 | キーフレームアニメーションなど、より高度な演出を使用できる。こちらもプロ仕様なので、スキルとしての価値が高い。 | より操作が簡単で、スマートフォンでも利用できる。クラウドを活用したデータのやり取りも可能に。 | 価格と性能のバランスが良い定番ソフト。利用できる機能の説明も手厚く、基本が全て揃っている。 | 情報の視覚化を進め、独自の路線を進む高機能なソフト。頻繁にセールが行われており、時期を見れば安く買える。 |
VideoStudio | Filmora Scrn | Final Cut Pro | DaVinci Resolve | Aviutl | |
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メーカー | コーレル | Wondershare | Apple | ブラックマジックデザイン | KENくん |
価格 | 1万3824円 | 永久ライセンス 5980円 | 3万6800円 | 無償/有償版 3万3980 | 無償 |
特徴 | 録画、音声収録から出力までを一本で済ませられる。編集ソフトとしても必要十分な機能を揃えており、コストパフォ―マンスが良い。 | 録画や音声収録を含む実況に必要な機能をワンセットにしたソフトウェア。機能は抑えめだが、無償版も存在するので練習にも使用できる。 | Mac向けの高品質な動画編集ソフト。エフェクトや無償ライブラリが充実しており、OSをリリースしているAppleのソフトということもあって安定性も抜群。 | 無償版でも機能制限が少なく、その他の低価格路線ソフトと比較しても遜色ないレベルの編集を行える。有償版へのデータ移行も可能。 | 国産フリーウェアの中でも特に人気の高い動画編集ソフト。拡張性が極めて高く、有志制作のプラグインを導入すればプロ向け顔負けの編集も可能。 |
Adobe Premiere Elements
Adobeの動画編集ソフト。こと動画編集という点に関しては必要なものがすべてそろっており、テロップの追加や音声調整などをこれ一本で済ませられます。ただし、高機能なだけにスムーズな動作にはそれなりの性能のパソコンが求められるうえ、インターフェイスにさまざまな機能が詰まっているために初心者は少し混乱してしまうかもしれません。
有名なソフトウェアだけあってサポート情報も極めて豊富なので、編集を始める前の勉強が苦でなければ、今後ずっと使える一本になってくれるでしょう。
おすすめポイント
- 極めて高機能で、基本的になんでもできる
- スキルに将来性がある
- 1ヶ月の無料体験版がある
商品名 | Premiere Adobe Elements |
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メーカー | Adobe |
価格 | 年額2万6160円 |
対応OS | Windows/Mac |
特徴的な機能 | 4K画質、縦長動画、自動映像補正機能、180度/360度 動画対応、ほか |
公式サイト:https://www.adobe.com/jp/products/premiere.html
Adobe After Effects
先に紹介したAdobe Premiere Elementsと同じくAdobe社の動画編集ソフトですが、こちらはエフェクトの適用やアニメーションの作成に特化したソフトウェアです。テロップや画像データにアニメーションをつけたり、何重にも特殊演出を加えることで、やろうと思えばゼロからアニメーションを作ることも不可能ではありません。
実況動画とは無関係に見えるかもしれませんが、アニメーションを加えることで動画のクオリティが一段上昇するのは間違いありません。例えばオープニングやエンディングの映像など、テンプレートとして使用する部分に豪華さを出したい場合、演出のひとつとして活用するのが良いでしょう。
高性能なPCが求められる点や、ある程度の勉強が必要になる点、サポート情報が充実している点はAdobe Premiere Elementsと同様です。月額制も選べますので、まず体験版に触れて練習を行い、必要な部分のデータを作って必要な時だけ契約する、といった使い方も可能です。
おすすめポイント
- 豪華な演出を映像に加えられる
- スキルに将来性がある
- 1ヶ月の無料体験版がある
商品名 | Adobe After Effects |
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メーカー | Adobe |
価格 | 年額2万6160円 |
対応OS | Windows/Mac |
特徴的な機能 | モーショングラフィックス、マスキング機能、トラッキング機能、キャラクターアニメーション、3D制御、ほか |
公式サイト:https://www.adobe.com/jp/products/aftereffects.html
Premiere Rush
こちらは、先に紹介したAdobe Premiere Elementsの機能を厳選して搭載した縮小版ソフトです。インターフェイスもシンプルで、手軽に編集を行えることが強みといえます。また、大きな特徴としてスマートフォンやタブレットにも対応しており、クラウドにアップロードした映像データを使って編集を行えるため、複数のデバイスをまたいで編集ができることも特徴です。
当然、プロ向けのソフトウェアと比較すると機能は抑えめですが、カット編集や音声編集、軽いエフェクトなどはそろっているので、初のゲーム実況なら十分すぎるほど。ソフトウェアとしての負荷も抑えられているため、Adobe系映像編集ソフトウェアの入門編として活用するのも悪くありません。ここでノウハウを学び、後にPremiereやAfter Effectへの移行を目指してみましょう。
おすすめポイント
- 対応機種が広く、動作も軽快
- インターフェイスがシンプルで扱いやすい
- adobe社のほかのソフトと比べて安い
商品名 | Premiere Rush |
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メーカー | Adobe |
価格 | 月額980円 |
対応OS | Windows/Mac/iOS/Android |
特徴的な機能 | スマートフォン対応、縦長動画、縦長クラウドデータ共有、ノイズリダクション |
公式サイト:https://www.adobe.com/jp/products/aftereffects.html
PowerDirector 18 Ultra
初めて動画編集に触れる人におすすめなのが、このPowerDirectorです。ソフトウェアとしての機能面ではPremiere Adobe Elementsと比較するとやや劣るものの、無駄を廃した扱いやすい簡潔なインターフェイスと、手厚いチュートリアルではPowerDirectorに軍配が上がります。カットや倍速といったよく使用する機能は視覚的に分かりやすく、必要な時だけ使うエフェクトなどの機能はメニューに格納するなど、細かな気遣いのおかげで使っていてストレスがありません。
また、Web上にある公式のユーザーガイドや説明書も充実しています。それらを参照しながら編集を進めれば動画を完成させられるでしょう。
おすすめポイント
- 高機能低価格でコストパフォーマンスが高い
- 国内向けサポートが手厚い
- 定番ソフトなので外部情報も多い
商品名 | PowerDirector 18 Ultra |
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メーカー | サイバーリンク |
価格 | 1万2790円 |
対応OS | Windows |
特徴的な機能 | 4K画質対応、モーショングラフィックス、モーショントラッキング、オーディオスクラブ、縦長動画、デスクトップ録画可能、360度動画対応 |
Vegas Pro
独特なインターフェイスを採用しているVideoStudioは、ソニーが提供するプロ向けの動画編集ソフトです。タイムライン上で動画ファイルを重ね合わせることで自動的にシーンチェンジ演出が入るなど、よく使用する動作をより手軽に、少ない手順で実行できる工夫が施されているのが特徴で、編集に慣れれば高速でさまざまな演出を動画に適用できます。操作に慣れさえすれば手早く規定の編集を済ませられるため、定期的に動画を作って投稿したい人におすすめです。
ただし、インターフェイスが独特なだけあって慣れるまでは時間がかかり、他への流用が効きづらい点には注意が必要です。
おすすめポイント
- 細かな操作を手早く終わらせられる
- 高価だがセールで安く買える場合がある
商品名 | Vegas Pro 17 |
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メーカー | Sony Creative Software |
価格 | 6万3494円 |
対応OS | Windows |
特徴的な機能 | 4K/8K画質対応、縦長動画、デスクトップ録画可能、360度動画対応、モバイルデバイス向け出力 |
公式サイト:https://www.sourcenext.com/product/vegas/vegaspro/
VideoStudio Pro 2019
コーレルが手掛ける家庭向けの動画編集ソフトです。国産ソフトウェアだけあって扱いやすさはピカイチで、とりあえず買ってきて起動して動画データを放り込むだけでも、それなりに使えてしまうくらいには簡単です。
また、エフェクトは視覚的にどんな効果が発生するのかを一覧で確認できるなど、細かな部分に配慮が行き届いているのもプラス点。PCの画面をその場で録画したり、音声を収録するといった機能もあるので、気軽にゲーム実況をやってみたい人には特におすすめの一本です。
おすすめポイント
- 高機能低価格でコストパフォーマンスが高い
- PC画面の録画から編集までまとめて行える
商品名 | VideoStudio Pro 2019 |
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メーカー | コーレル |
価格 | 1万3824円 |
対応OS | Windows |
特徴的な機能 | 4K画質対応、縦長動画、画面分割ビデオ、モーショントラッキング、デスクトップ録画可能、360度動画対応 |
公式サイト:https://www.videostudiopro.com/jp/products/videostudio/
Filmora Scrn
PC画面の録画や音声収録から動画編集までを1本でこなせる多機能かつ安価な動画編集ソフトです。インターフェイスも可能な限り簡略化されており、複雑な操作は必要ありません。ただし、そのぶん動画編集専用のソフトウェアと比較すると機能面で劣る部分があり、手の混んだ演出を適用するのは難しい面もあります。
もちろん、一般的なカット編集やテロップの書き出しといった作業は可能で、専用の無料素材が提供されるなどの利点もあります。機能は制限されていますが無料版もありますので、まずはそちらを触れてみるのが良いかもしれません。
おすすめポイント
- 無償版が存在し、永久ライセンスも安い
- シンプルなインターフェイスでとっつきやすい
- 実況動画向けの公式サポートが手厚い
商品名 | Filmora Scrn |
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メーカー | Wondershare |
価格 | 永久ライセンス 5980円 |
対応OS | Windows |
特徴的な機能 | デスクトップキャプチャ、最大120fps対応 |
公式サイト:https://filmora.wondershare.jp/screen-recorder/
Final Cut Pro X
Apple社が販売しているMac専用の動画編集ソフトです。いわゆる「iMove」(Macに標準で搭載されている動画編集ソフト)の上位互換ともいえるソフトウェアで、高水準な動画編集機能を備えるだけでなく、よく使われるエフェクトがカテゴリごとに纏められており、ワンクリックでそれらを適用できるため、目的がはっきりしていれば素早く編集作業を行えるのが魅力です。
さまざまなSEを標準で搭載しており、細かな素材を用意する必要がないことも大きな利点といえるでしょう。
おすすめポイント
- 高機能な買い切りソフトとしては安い
- 対応OSが限られている代わりに動作が軽快
- 独自ライブラリが豊富で素材を自分で用意する必要性が薄い
商品名 | Final Cut Pro X |
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メーカー | Apple |
価格 | 3万6800円 |
対応OS | Mac |
特徴的な機能 | 4K画質対応、縦長動画、360度動画対応、無償エフェクトライブラリ、ノイズリダクション、iMovieとの連携 |
公式サイト:https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/
DaVinci Resolve
ブラックマジックデザインによる動画編集ソフトウェアです。映像の色彩調整が得意で、特に写実的な映像を使用したい場合に適しています。基本的な機能はもちろんのこと、モーショングラフィックスなどの高額な編集ソフトウェアの象徴のような機能もしっかり搭載。また、YouTube向けに特化した動画の出力設定が用意されているなど、実況動画の編集に便利な機能も備えています。
有償版と無償版が存在しますが、無償版でもほとんどの機能を問題なく利用可能です。有償版に変更するとウォーターマークが消え、4K画質のサポートや、120fpsまでのフレームレートへの対応、追加のエフェクトが利用可能になりますので、まずは無償版を使用し、より高度な編集をしたくなったら有償版の購入を検討するのが良いでしょう。
おすすめポイント
- ほかの高額ソフトに負けない高機能
- 無期限で使える無償版が存在し、機能制限が極めて少ない
- YouTube向けの動画出力設定が存在する
商品名 | DaVinci Resolve 16 |
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メーカー | ブラックマジックデザイン |
価格 | 有償版 3万3980 |
対応OS | Mac/Windows/Linux |
特徴的な機能 | 4K画質対応、縦長動画、360度動画対応、3D制御、カメラトラッカー、キーフレームエディタ、高性能な自動カラーバランス |
公式サイト:https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/
Aviutl
アマチュアの実況動画製作者が使用している動画編集系フリーウェアにおいて、おそらく一番の人気を誇るソフトウェアです。「ゲーム実況 編集ソフト」と検索して、まずこの名前を見かけた人も少なくないことでしょう。その人気の秘訣は、シンプルな構成ゆえの軽快な動作と、圧倒的な拡張性の高さにあります。
Aviutlは単体ではさほど高機能ではありませんが、有志作成によるプラグインを適用することでさまざまな機能が利用可能になります。有料ソフトウェアに収録されているようなエフェクトを使用した映像はもちろん、3D制御を活用した立体的な表現や、Adobe After Effectsのようなキーフレーム・アニメーションなど、驚くほど多様な動画を作成できます。
ただし、有志によるサポートは充実しているものの、基本的にトラブルは自分で解決するのが当たり前の世界なので、何らかのエラーが発生しても自分で原因を探り当てなければいけません。自分で調べることが苦でない人であれば、まずAviutlに挑戦してみるのも悪くないかもしれません。
おすすめポイント
- 動作が軽快、かつ無料
- 有志によるプラグインでどこまでも機能を拡張できる
- 外部のサポート情報が多い
商品名 | Aviutl |
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製作者 | KENくん |
価格 | 無償 |
対応OS | Windows |
特徴的な機能 | 有志による機能拡張、キーフレームアニメーション、3D制御 |
公式サイト:http://spring-fragrance.mints.ne.jp/aviutl/
まとめ
基本的に動画編集は、自分で調べて細かな部分を調整する作業からは逃れられません。ですので、まずは自分に必要な機能をリストアップし、それに符合するソフトウェアを選ぶところから始め、実践における「調べ作業」の練習をしておくと良いでしょう。