ゲーム実況・配信用ノートパソコンに必要なスペック&おすすめPC8選
ゲーム実況に使うノートPCに必要な性能
ノートPCに限らず、ゲーム実況用のPCを選ぶときにチェックすべき性能は以下の3つです。
- 画像処理:グラフィックの処理を担当。“GPU”と呼ばれる処理装置を指す
- 処理能力:パソコンの頭脳と言われる“CPU”のこと。併せてメモリの確認も重要
- 容量:データを保存するパーツ。“HDD”と“SSD”があり、後者のほうが優秀
性能が高いほど作業を行いやすくなりますが、性能と価格は比例しており、ハイスペックなマシンほど高価になりがちです。ゲームの実況・配信を行うなら、ゲーミングPCと呼ばれる高性能なマシンを選ぶのが堅実な手段となりますので、ショップのスタッフと相談しながら、予算に応じてできるだけハイスペックなマシンを選ぶといいでしょう。
ちなみに、OSはMacよりもWindowsを選ぶのがおすすめ。ゲーム実況で使われるアプリの多くがWindows用なうえ、ゲーム実況に必要なキャプチャーボード(プレイステーション4やNintendo Switchなど、家庭用ゲーム機の画面をPCに映し出す機材)も、Windowsにのみ対応した製品が多いからです。
ゲーム実況用ノートPCの選び方
ノートPCはデスクトップPCと比べて拡張性に劣るため、購入時に確認すべき4つのポイントがあります。
- 液晶パネル:ゲーミングノートPCの液晶パネルの主流は、“グレア”と“ノングレア”の2種類。きれいな映像でゲームを楽しみたいなら、グレアの液晶パネルを選ぶといいでしょう
- 解像度:画面の精細さを表します。基本的に解像度が高いほど映像がきれいになります。ゲーミングノートPCが採用している解像度は、主に“フルHD(1,920×1,080)”と“4K(3,840×2,160)”の2種類。きれいな映像でプレイしたいなら後者がおすすめですが、レスポンスが重要な格闘ゲームやFPSには不向きです
- リフレッシュレート:1秒間に最大何フレームの映像を表示できるか示す値です。この数値が高いと、ゲームの映像が滑らかになります。最低でも60Hzは欲しいところですが、動きの激しい格闘ゲームやFPSを滑らかな映像で遊びたいなら、144Hz以上のマシンを選ぶのが理想です
- 冷却性能:コンパクトなノートPCは、デスクトップPCと比べて熱を逃がすのが苦手。ハイスペックなCPUやGPUを稼働させると熱を持ちやすくなるので、冷却ファンを複数搭載しているマシンだと安心です
とくに解像度やリフレッシュレートは、プレイしたいタイトルのジャンルによって変わってくるので、自分に合った性能のマシンを選ぶことが重要です。
ノートPCとデスクトップPCのメリット・デメリット
ノートPCとデスクトップPCには、特徴に応じたメリット・デメリットがそれぞれ存在します。そのため、ゲーム実況や配信にノートPCが向いているかというと、一概に言い切ることはできません。
まずは、ノートPCとデスクトップPCのメリット・デメリットを確認していきましょう。
ゲーム実況をノートPCで行うメリット
ノートPCの最大の強みは、何と言ってもサイズがコンパクトで持ち運べること。自室以外の部屋でもゲーム実況が行えるうえ、配信環境さえ整っていれば、外出先でも実況や配信にチャレンジできます。
小型のノートPCは場所を取らないため、部屋が狭い人でも、ゲーム実況を行いやすいです。デスクトップPCと違って、モニターやキーボードを買わなくてもよいのも利点です。
ゲーム実況をノートPCで行うデメリット
デスクトップPCと比べると、性能面で見劣りがするのは事実です。単純にパーツの性能差もありますが、ノートPCは冷却性能が低く、大きな電源ユニットを搭載できないぶん、高性能なパーツを稼働させるには電力がやや不足気味にもなります。
また、モニターを買う必要がないとはいえ、画面サイズはどうしても小さくなってしまいますし、本体の拡張性やカスタマイズ性が低いのも難点です。
ゲーム実況をデスクトップPCで行うメリット
デスクトップPCは、拡張性に優れていてカスタマイズがしやすく、ノートPCよりも高性能なマシンが組みやすいです。モニターやキーボードを別途買う必要があるのはデメリットですが、逆に考えれば、自分に合った最強の環境を作ることも可能です。
ノートPCよりも本体の容量が大きいぶん、外付けのHDDやSSDに頼らなくても、録画データの保存・編集が行いやすいのも強みです。
ゲーム実況をデスクトップPCで行うデメリット
拡張性・カスタマイズ性に優れた巨大なボディは、大きくて場所を取るという弱点にもなります。先述したとおり、モニターやキーボードなど、周辺機器をそろえないと使えないのも財布には厳しいです。
ノートPCと違って基本的に有線での接続になるのも、スマートフォンやノートPCの操作になれていると不便に感じるでしょう。
ゲーム実況にはどちらがおすすめ?
まとめると、腰を据えてハイスペックのFPSなどをプレイしたい人は、性能面で軍配の上るデスクトップPCのほうが有利です。一方で、部屋が狭くてデスクトップPCを置くスペースがない人は、ノートPCを選んだほうがいいでしょう。
このように、プレイしたいタイトルや自宅の環境によっておすすめのマシンが異なるので、一概にどちらがいいとは断言できないのです。熟考したうえでノートPCがいいと思った方は、以下を参考にベストなマシンを探してみてください。
ゲーム実況ノートPCおすすめ8選
2020年に発売したゲーミングノートPCの中から、おすすめのマシンを8台選んでみました。モニターサイズは、前半の4台は15.6インチ、後半の4台は17.3インチになっています。コンパクトで持ち運びやすさを重視したい方は前者を、少しでも大きな画面でゲームをプレイしたい方は、後者を選ぶといいでしょう。
ASUS:TUF Gaming FX505DT
引用元:価格.com
10万円を切る価格がウリのマシン。低価格なぶん、今回紹介するほかのマシンとCPUやGPUの性能は劣りますが、画質などにこだわらなければ、ある程度のゲームはプレイできるでしょう。
とにかく初期投資を抑えて、テレビゲームの実況や配信をしてみたいという方にはピッタリです。将来、高性能なマシンがほしくなったときは、サブのマシンとして使い回すことも可能です。
参考価格 | 87,780円(税込) |
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サイズ | 15.6インチ |
CPU | 第2世代 AMD Ryzen 5 3550H 2.1GHz/4コア |
GPU | GeForce GTX 1650 + AMD Radeon Vega 8 Graphics |
メモリ | 8GB |
SSD | 512GB |
HDD | ― |
購入サイト | 価格.com |
Dell:G5 15 プラチナ
引用元:価格.com
性能と価格のバランスがいい、コストパフォーマンスに優れたマシンです。CPUには、第9世代のインテル Core i7 9750Hを搭載。GPUにGeForce GTX 1660Tiを積んでおり、比較的スペックを要求されるPCゲームも、高画質でプレイできます。
256GBのSSDに加えて、1TBのHDDが搭載されているのもうれしいポイント。容量を増やさなくても、ある程度は搭載された容量だけでやりくりできるでしょう。
参考価格 | 144,587円(税込) |
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サイズ | 15.6インチ |
CPU | 第9世代 インテル Core i7 9750H(Coffee Lake Refresh) 2.6GHz/6コア |
GPU | GeForce GTX 1660Ti |
メモリ | 16GB |
SSD | 256GB |
HDD | 1TB |
購入サイト | 価格.com |
MSI:GF65-10SER-259JP
引用元:価格.com
DellのG5 15プラチナと比べてやや高価ですが、そのぶん搭載されているCPUとGPUの性能は勝っています。とくに、第10世代のインテル Core i7 10750Hは、2020年春に登場した最新のCPU。予算に余裕のある方は、こちらを検討してみるといいでしょう。スペックもさることながら、本体の重量が1.86kgと非常に軽量で、持ち運びやすいのも好印象です。
ただし、HDDは搭載されていないので、ゆくゆくは外付けHDDの購入も検討してください。
参考価格 | 177,800円(税込) |
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サイズ | 15.6インチ |
CPU | 第10世代 インテル Core i7 10750H(Comet Lake) 2.6GHz/6コア |
GPU | GeForce RTX 2060 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB |
HDD | ― |
購入サイト | 価格.com |
GIGABYTE:AORUS 15G KB-8JP2130MH
引用元:価格.com
価格は約25万円と非常に高価ですが、性能は折り紙付き。最新のCPUに加えて、高性能なGPUを搭載しており、PCゲームを実況・配信したい人も安心のマシンです。
ノートPCの弱点である、冷却性能が強化されているのもポイント。2機の巨大ファンや5本のヒートパイプ、4つの排気口が搭載されており、従来の製品と比べて冷却性能が30%も向上しています。
重量も2.2kgと軽量ですが、HDDは搭載されていない点には注意してください。
参考価格 | 252,780円(税込) |
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サイズ | 15.6インチ |
CPU | 第10世代 インテル Core i7 10875H(Comet Lake) 2.3GHz/8コア |
GPU | GeForce RTX 2060 + Intel UHD Graphics 630 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB |
HDD | ― |
購入サイト | 価格.com |
ドスパラ:GALLERIA GCR1650NF
引用元:価格.com
これから紹介するノートPCは、いずれもモニターのサイズが17.3インチと大きくなります。ドスパラのGALLERIA GCR1650NFは、17.3インチのサイズの中でも価格が約11万円と、手を出しやすいエントリーモデル。
ASUSのTUF Gaming FX505DTと同じく、CPUやGPUの性能はほかのマシンと比べて控えめですが、家庭用ゲーム機なら問題なくプレイできるでしょう。
参考価格 | 109,978円(税込) |
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サイズ | 17.3インチ |
CPU | 第9世代 インテル Core i5 9300H(Coffee Lake Refresh) 2.4GHz/4コア |
GPU | GeForce GTX 1650 + Intel UHD Graphics 630 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB |
HDD | ― |
購入サイト | 価格.com |
マウスコンピューター:G-Tune E7-MKB-KK
引用元:価格.com
ドスパラのGALLERIA GCR1650NFよりも、高性能なCPUやGPUを搭載したミドルレンジのマシンになります。SSDに加えて、HDDも搭載されており、価格と性能のバランスが取れたマシンと言えるでしょう。リフレッシュレート144Hz対応の液晶パネルが採用されているのも魅力。
性能的にはPCゲームもプレイしやすいので、予算に余裕のかる方は、このぐらいの性能のマシンを選ぶのがおすすめです。
参考価格 | 179,800円(税込) |
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サイズ | 17.3インチ |
CPU | 第9世代 インテル Core i7 9750H(Coffee Lake Refresh) 2.6GHz/6コア |
GPU | GeForce RTX 2060 + Intel UHD Graphics 630 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB |
HDD | 1TB |
購入サイト | 価格.com |
MSI:GP75-10SFK-009JP
引用元:価格.com
15.6インチのノートPCで紹介したMSIのGF65-10SER-259JPがエントリー向けで軽量のモデルだったのに対して、GP75-10SFK-009JPはミドルクラスのマシンになります。
20万円を超えるだけあって、最新のCPUに加えて高性能なGPUを搭載しており、ゲーミングノートPCとして優れたスペックを誇ります。PCゲームはもちろん、144Hzの液晶でFPSや格闘ゲームをプレイするのにも向いています。
参考価格 | 224,800円(税込) |
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サイズ | 17.3インチ |
CPU | 第10世代 インテル Core i7 10750H(Comet Lake) 2.6GHz/6コア |
GPU | GeForce RTX 2070 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB |
HDD | 1TB |
購入サイト | 価格.com |
HP:OMEN by HP 17-cb0066TX エクストリームモデル
引用元:価格.com
最高クラスのCPUとGPUを搭載したハイスペックモデル。30万円に迫る価格はなかなか手を出しにくいですが、価格に見合うだけの性能を備えています。デスクトップゲーミングPC並みのパワーを誇るので、FPSで実況や配信をバリバリ行いたい人は、思い切って購入するのもいいかもしれません。
また、メモリが32GB搭載されており、4K動画の編集作業も快適に行なえます。作業用のPCのとしても非常に頼りになるでしょう。
参考価格 | 286,000円(税込) |
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サイズ | 17.3インチ |
CPU | 第9世代 インテル Core i9 9880H(Coffee Lake Refresh) 2.3GHz/8コア |
GPU | GeForce RTX 2080 |
メモリ | 32GB |
SSD | 1TB |
HDD | ― |
購入サイト | 価格.com |
まとめ
ご覧のとおり、ノートPCは価格が高くなるほど性能もよくなりますが、プレイするゲームや使うツールによっては、宝の持ち腐れになってしまう可能性も。どんなゲームを実況・配信したいのか、動画の編集にはどれだけ力を入れるのかをしっかりと考えたうえで、自分に合ったスペックのゲーミングノートPCを探してみてください。