【PCVR初心者向け】低価格帯のVRゴーグルおすすめ5選!安い&入門に最適
VR元年とうたわれてから数年がたち、市場には多くのVRゴーグルが流通しています。
VRゴーグルの価格帯やスペックは幅が広く、これから初めてVRに挑戦する方には「どの製品を選べばいいかわからない」と選択が難しい一面があるのではないでしょうか。
今回は、これからVR体験をしてみたい方に向けて、低価格帯に特化して、PC向けVRゴーグルを5つ選定。1つ1つ紹介いたします!
安価なVRゴーグルには3通りある
安価なVRゴーグルは3種類に大きく分けることができます。分類は以下の通りです。
- スマートフォン向けVR
- スタンドアロン型VR
- PC用VR
スマートフォン向け
スマートフォン向けVRゴーグルは、これからVRデビューする方には試しやすい「入門機」。VRゴーグルにスマートフォンを取り付けることで、簡単にVR体験が可能です。
スマートフォン向けVRゴーグルは低価格から提供されていることが特長。中には100均などで売られる格安商品もあるほか、Google Cardboardの図面を利用することで自作も可能です。
一方で、VR体験の「質」は後半で紹介するOculus Rift SやOculus Quest 2などのデバイスには及びません。格安のゴーグルがあれば、スマートフォン一台でVRが体験できるという「お試し」に近い位置づけの製品と言えるでしょう。代表的な製品は以下の2つです。
Gear VR
引用:https://www.samsung.com/global/galaxy/gear-vr/
Gear VRはスマートフォン向けVRゴーグルとしては発売年が早く、2015年から販売開始。
2015年当時は、スマートフォン向けVRに対応した高品質のゴーグルが非常に少なく、人気を博していました。ただし対象となるスマートフォンがGalaxyに限られていたため、iPhoneユーザーなどにとっては手を出しづらい製品であったことも事実です。
対象スマートフォンは以下の通りです。
- Galaxy Note8
- Galaxy S8/S8+
- Galaxy S7/S7 edge
- Galaxy Note5
- Galaxy S6/S6 edge/S6 edge+
なお近年は多くのVRゴーグルが発売され、ハイエンドの製品の価格も下落。Gear VRは2019年に生産終了し、2020年4月にサポートも終了しました。
ハコスコ
引用:https://hacosco.com/vr-goggle/
ハコスコは「もっと手軽に、いつでもどこでも、みんなにVR体験を」というキャッチコピーを掲げ、段ボール製ゴーグルの販売や各種VRソリューションの提供をしています。
オリジナルプリントや折り畳み式ゴーグルなどの注文ができ、イベントやキャンペーンの販促やノベルティとしても利用できる点が好評。
価格は600円のライブ向けVRゴ―グルから、ビジネス用の99,880円の商品まで紹介されており、用途に合わせた注文ができます。
スタンドアロン型
スタンドアロン型VRとは、VRゴーグル単体でVRを堪能できるデバイスを指します。PCやスマートフォンなどの外部デバイスとの接続が不要であることが最大の特徴。
PC向けのVRと比較すると「VR ReadyのPCを用意する必要がない」「PCとのケーブル接続が不要のため、行動範囲が広くなりやすい」といったメリットがあります。
PC接続型のVRと比較して敷居が低く、なおかつスマートフォン型より上質なVRを体験できるので少し本格的なVRを求める際にはおすすめ。市場での価格も落ち着き、手が届きやすい価格帯になりつつあります。
代表的なデバイスには、記事の後半でも紹介する「Oculus Quest 2」が挙げられます。商品の特徴やスペックの紹介は、後半で行います。
PC向け
スマートフォン向けやスタンドアロン型と比較し、より本格的にVRを堪能したい方にはPC向けVRをおすすめします。
PC用VRゴーグルはスタンドアロン型と比較すると軽く、長時間装着しやすい点も魅力の一つです。また外部センサーを活用して「ルームスケールでがっつりVR空間で遊びたい」方にも、PC用VRが最適。
既に高性能のVR対応のPCを使っているのならば、スタンドアロンよりも高い処理性能が実現できるのでぜひPC用VRを購入してみるのもよいでしょう。
代表的なデバイスには「Oculus Rift S」が挙げられます。このほかにも多くのPC向けVRゴーグルが販売されており、低価格帯の製品でも優れた性能を持つものもあります。
【PC向け】低価格帯のおすすめVRゴーグルの選定基準
ここからはPC向けの低価格帯のおすすめVRゴーグルを選定し、ご紹介します。選定基準は以下の3つとしました。
- 安さ・コストパフォーマンス
- 入手のしやすさ
- サポートの安定性
安さ・コストパフォーマンス
低価格帯に特化し、製品を選定するため「コストパフォーマンス」を重視しています。
たとえば、コストパフォーマンスに優れたVRゴーグルの1つとして今回した製品が「Oculus Rift S」です。
引用:https://www.oculus.com/rift-s/
OculusはFacebook社の参加でVRデバイスを手掛けており、Oculus Rift SはPCゲームのプラットフォームである「Steam」でも人気があるハードウェアの1つです。
2021年2月には通常価格50,722円(税込)から29,800円(税込)に価格が改訂され、より多くの人にとって手が届きやすい製品となりました。
なお、Facebook社は2020年に「Oculus Rift Sの将来的な販売終了」をアナウンスしています。
入手のしやすさ
amazonやビックカメラなど、大手通販サイトや家電量販店での製品の取り扱いの有無も評価基準に含めました。
PC向けのVRゴーグルは、低価格帯でも数万円の価格帯となっているケースが少なくありません。「店頭で体験したい」「他のユーザーのレビューも購入の参考にしたい」といったニーズにお応えすることを意識しました。
サポートの安定性
初めてVRデバイスを購入する方にとっては、購入したデバイスのサポートの継続期間も気になるところでしょう。
PC向けのVRゴーグルは、Facebook社がOculus Rift Sの販売終了を公表した通り、デバイスの移り変わりも比較的早い傾向にあります。PC向けのVRゴーグルの生産を終了するメーカーも複数存在していることも事実です。
そのためサポート期間を気にする方は、スタンドアロン型のVRゴーグルの現行機種を購入し、PCに接続して使うという手段もあります。
たとえばFacebook社は、今後はスタンドアロン型のVRに注力することを表明済み。スタンドアロン型のVRデバイスはサポート期間が長く続くことが予想されます。Oculus Quest 2では、PC接続向けのサポート用アクセサリーも別途発売されるなど「単体でも、PC接続しても遊べる」デバイスとしてアップデートが続いています。そのため、スタンドアロン型のデバイスを購入するというのも有力な選択肢となります。
低価格帯のおすすめPC向けVRゴーグル4選
ここからは、低価格帯のおすすめPC向けVRゴーグルを4つ紹介いたします。
Oculus Rift S
引用:https://www.oculus.com/rift-s/?locale=ja_JP
記事の前半でもご紹介した、Facebook社傘下のOculusが開発する「Oculus Rift S」です。2021年2月に価格改定が行われ、29,800円(税込)に値下げ。
2021年5月現在、PC向けのVRゴーグル・ヘッドセットとしてもっともコストパフォーマンスに優れたデバイスの1つに位置づけられます。
Oculus Rift S | |
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解像度 | 1280×1440×2(LCDパネル) |
レンズ | 新型フレネルレンズ |
リフレッシュレート | 80Hz |
視野角 | 115 |
サウンド | スピーカー内蔵 |
トラッキング | 5つの内蔵式光学カメラ |
IPD調整 | ソフトウェアが調整 |
推奨スペック | OS:Windows10<br/ >GPU:NVIDIA GTX 1060、AMD Radeon RX 480以上<br/ >CPU:Intel Core i5-4590、AMD Ryzen 5 1500X以上<br/ >メモリ:8GB |
重量 | 約500g |
価格 | 29,800円(税込) |
Oculus Rift SはSteamVRに対応しており、Steamが実施する月例のVRデバイス調査では「Oculus Rift S」利用者数が全体の23%越えでトップ。同じOculusが手掛ける、スタンドアロン型VRの「Oculus Quest」を大きく上回るシェア率を獲得しています。
Oculus Rift Sの魅力の1つは、フィット感。クッションが柔らかめで、なおかつダイヤルでフィット感を調整可能。ヘッドセット装着時の安定感や快適さが高いです。
またヘッドセット本体に内蔵されている5つのカメラはコントローラーの位置や頭の動きを3D把握するトラッキングを擁しているため、空間把握が正確。快適なVR体験を実現できます。
PSVR
引用:https://www.playstation.com/ja-jp/ps-vr/
PSVR(CUH-ZVR2モデル) | |
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ディスプレイ | OLED 5.7インチ |
解像度 | 1920×RGB×1080 |
リフレッシュレート | 120hz、90hz |
マイク | 内臓 |
搭載センサー | 加速度、ジャイロ |
接続端子 | HDMI、USB |
重量 | 600g |
プロセッサーユニット機能 | 3Dオーディオプロセッシング、ソーシャルスクリーン(ミラーリングモード/セパレートモード)、シネマティックモード |
価格 | 34,980円(税込) |
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが販売しているPlayStation VR(PSVR)も、コストパフォーマンスに優れるVRデバイスの1つ。
3万円台で購入が可能なことに加え、2020年冬には1万円引きのキャンペーンが行われるなど、値下げや特別キャンペーン、セールなども行われています。
PS4、PS5で使用可能なVRデバイスという特長があり、大手家電量販店での取扱いが多いこともメリット。VRをまだ体験したことがない方は、店頭でPSVRを試しに触れたり、店員にセットアップ方法やおすすめタイトルを尋ねることができるのも大きな安心材料ではないでしょうか。
なお、PSVRはPCに接続して遊ぶことも可能です。詳細な設定方法は、こちらで解説しています。
G-Tune GTCVRBK1
引用:Amazon
G-Tune GTCVRBK1 | |
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ディスプレイ | 5.5 インチ |
解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | 60Hz |
視野角 | 100 |
レンズ | 非球面レンズ |
推奨スペック | OS:Windows10 CPU:インテルCore i5 プロセッサー以上 GPU:GeForce GTX 1060同等以上 メモリ:8GB以上 |
重量 | 530g |
価格 | 18,144円(税込) |
マウスコンピューターから発売された「G-Tune GTCVRBK1」は、価格の安さに強みを持つPC向けVRゴーグル。Steam VRにも対応しています。
コントローラーは付属していないものの、定価18,144円(税込)という価格設定が大きな魅力です。
PC向けVRの入門として、価格を重視して商品を選ぶ際に有力な選択肢となるでしょう。
一方「G-Tune GTCVRBK1」は頭の動きを把握することはできるものの、ポジショントラッキング用のセンサーはついていないためVR空間の移動はできません。また解像度がフルHDのため、解像度の高さや強い没入感を求める方には他の製品がより適しているでしょう。
HP Reverb G2(2021年発売予定)
引用:https://jp.ext.hp.com/immersive/reverb_g2/
HP Reverb G2 | |
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ディスプレイ | 2 × 2.89″ LCD |
解像度 | 2160 × 2160 ピクセル(片目あたり) |
視野角 | 114 |
リフレッシュレート | 90Hz |
トラッキング | 4カメラ 6DoF |
最小構成 | OS:Windows 10 May 2019(Version1903)以降 CPU:インテル® Core™ i7 / インテル®Xeon® E3-1240 v5 / AMD Ryzen 5 以上 メモリ:16 GB RAM 以上 |
重量 | 500g |
価格 | 65,780円(税込)~ |
HP Reverb G2は、日本HP製のVRヘッドセット。MicrosoftとValveが共同開発を手掛けた製品です。
価格は65,780円(税込)とエントリーモデルとしては安くはないものの、ハイエンドモデルのVRデバイスと比較すると安価。これまでに紹介したVRデバイスよりも、ワンランク上のVR体験を求める方にとってのエントリーモデルの製品としておすすめです。
Windows MRの規格で動作するVRヘッドセットであることも特長。同製品の共同開発を手掛けるValveはSteam VR、MicrosoftはWindows MRをそれぞれ展開しており、Reverb G2はその両方に対応します。
2021年5月現在、Reverb G2は一次販売停止中のステータスとなっているものの、映像品質の高さや操作性、デバイスの装着感に対する前評判は非常に高く、販売再開が期待される製品の1つです。
【Oculus Link】スタンドアロン型HMDをPC接続する選択肢も
PC用のVRゴーグルは製品の移り変わりが比較的早く、早期に販売終了やサポート受付が終了してしまうものも少なくありません。
中長期的なサポートを求める方は、記事の前半でも紹介した通り「スタンドアロン型のヘッドセットを購入する」という選択肢も検討の価値があります。
Oculus Linkを使用してPC接続して遊べるスタンドアロン型のデバイスとして、現行機種である「Oculus Quest 2」を紹介します。
Oculus Quest 2
引用:Amazon
Oculus Questは、「Oculus Rift S」を手掛けるOculusが展開しているスタンドアロン型のVRデバイスのシリーズ。2019年に「Oculus Quest」が販売開始され、2020年に後継機種「Oculus Quest 2」が発売されました。
2019年「Oculus Link」という機能が実装されました。この機能はデバイスとPCを接続することで、PCVRゲームをOculus Questで遊べるサービス。スタンドアロン型のデバイスを、PC向けのVRゴーグルと同様に使用することができるということです。
Oculus Rift S | Oculus Quest 2 | |
---|---|---|
解像度 | 1280×1440×2(LCDパネル) | 1832×1920(LCDパネル) |
リフレッシュレート | 80Hz | 60、72、90 Hz |
視野角 | 115 | 90 |
トラッキング | 6Dof | 6Dof |
価格 | 29,800円(税込) | 37,180円(税込) |
上記の表はOculus Rift SとOculus Quest 2の比較です。
多少のスペックの差はあるものの、ゲームなどの作業時に大きな違いを感じることはないでしょう。
Oculus Quest 2はスタンドアロンとしても、Oculus Link機能を用いてPC接続しても遊べるため「デバイス単体のみでも遊びたいし、PCに接続してPCVRも楽しみたい」という方におすすめです。
低価格帯のPC向けVRゴーグルについてよくある質問
最後に低価格帯のPC向けVRゴーグルについて、よくある質問をまとめました。
PC向けのVRゴーグルのメリット・デメリットは?
メリットは既にVR ReadyのPCを持っている人にとっては、スタンドアロン型のVRゴーグルよりも安価にVRゲームが始めやすいことです。
また「将来的にセンサーを用いたルームスケールのVRを体験してみたい」など、より高品質なVR体験を求めている方はPC向けのVRゴーグルがおすすめです。一方で、次のようなデメリットもあります。
- ケーブル接続が邪魔になりやすい
- 賃貸住宅では、センサーが設置できないことが多い
- ゲーミングPCを持っていない場合、スタンドアロン型に比べて初期投資が高いケースがある
メリット・デメリットをよく比較したうえで、製品選びを行うことをお勧めします。
スタンドアロン型のHMDよりもPC向けを買うべき人とは?
スタンドアロン型のHMDよりもPC向けを買うべき人は、次のような方が該当します。
- 既にゲーミングPCを持っていて、HMDだけ買いたい
- ルームスケールなど高品質なVR体験も、将来的にやってみたい
将来的により高品質なVR体験を実現したい場合、いずれかのタイミングでVR ReadyのPCやGPUなどの用意が必要となります。
スタンドアロン型のVRデバイスを世代ごとに何回か買い替えるよりは、初期投資としてゲーミングPCを購入。PC向けのVRゴーグルを用いて、VR体験をした方が長い目で見ると安上がりというケースもあります。
なお、VR向けのゲーミングPCに必要なスペックや推奨環境、GPU、CPUなどはこちらの記事でもまとめています。
もしVR体験向けに、ゲーミングPCの購入を検討している方はこちらの記事を併せてお読みください。
まとめ
PC向けの低価格帯のVRゴーグルを5つ紹介しました。PC向けのVRゴーグルは値下げが続いており、多くの人にとって手が届きやすい商品となりました。一方で、facebook社がOculus Rift Sの販売終了をアナウンスするなどスタンドアロン型のデバイスへの移行も始まりつつあります。
今回の記事を参考に、自分に適したデバイスを見つけてみてください