ゲーム実況初心者が最初に知っておくこと&再生回数を伸ばすコツ
まずはゲーム実況の種類を知ろう
ゲーム実況には大きく分けて、収録した動画を配信サイトにアップする動画投稿と、リアルタイムでの動画配信を行うライブ配信があります。
動画投稿とライブ配信について、それぞれの特徴をまとめてみましたので、ゲーム実況をはじめる際の参考にしてみてください。
動画投稿
プレイの様子を録画した動画を投稿する場合、あらかじめ決めておかなければならないポイントがいくつかあります。
編集を行うのか、行わないのか
編集することを前提に撮影するなら、言い間違えやRPGにおけるレベル上げなど、中だるみするシーンがあっても編集でカットすることができますが、編集を前提としていないのであれば、あらかじめ見ごたえのあるシーンの直前などでセーブを行っておき、そこから録画をはじめるなどの工夫が必要となります。
一回の収録で何本の動画を作成するのか
配信サイトに投稿されているゲーム実況動画は平均で10分程度、長くても30分程度のものがほとんどです。これ以上、長い動画は見られない傾向にあります。プレイ動画を録画する際は、編集を前提としている場合もどの程度プレイ(録画)して、何本の動画にするか決めておくと良いでしょう。
実況しながら録画するのか、声を編集で入れるのか
多くのゲーム実況者は、実況しながらゲームをプレイして録画していますが、難易度の高いゲームを実況している方は、プレイに集中するため無言でゲームをプレイして、後から編集で声を入れていたりもします。また、自分の声で実況するのではなく、VOICEROIDなどの音声読み上げソフトを使ってゲーム実況動画を作成している投稿者もいます。
ライブ配信
ライブ配信のメリットは、視聴者とリアルタイムでやりとりできることです。視聴者とチャットをしながら、指示を仰いでプレイしたり、選択肢が出るゲームなら、視聴者の投票で選ぶ選択肢を決めるなど、一体感を演出しやすいのが特徴です。視聴者との会話が続けば長時間配信していても、中だるみすることなく、満足度の高い配信を行えますが、視聴者が少なく、反応がない場合は一人でしゃべり続けなければ間が持ちません。このように、ライブ配信は視聴者との一体感が強い一方で視聴者の反応がないと寂しい動画になりがちです。
動画投稿ですでに一定の視聴者を獲得している場合は、ライブ配信は視聴者との距離をさらに縮めるために有効ですが、そうでない場合は発売間際の人気ゲームを選ぶなど、できるだけ多くの視聴者に配信を見てもらうための工夫が必要です。
ゲーム実況をする際に決めること
動画投稿とライブ配信の違いについて説明したところで、実際にゲーム実況をはじめる前に決めておいたほうが良いポイントを解説していきます。
実況するサイト
まず動画を投稿したり、ライブ配信を行うためサイトを選びましょう。
視聴者の数で考えるとYouTubeが圧倒的ですが、その分、YouTubeにはライバルとなる実況者が多く、人気タイトルを実況しても埋もれてしまう可能性があります。それでもYouTubeには多種多様な視聴者がいるので、マイナーながらも熱烈なファンがいるゲームを実況する場合などでも、一定の再生数を確保できる可能性があります。
YouTube以外のサイトについては、その特徴を下記にまとめました。
Twitch
Amazonが運営するゲーム実況に特化したプラットフォーム。コアなゲーマーを中心に1億人を越える世界中のゲームファンが登録しています。
OPENREC
サイバーエージェントの関連会社が運営する日本発のゲーム実況配信プラットフォーム。任天堂のゲーム機を利用した配信が多く、ライト層や比較的若い視聴者が多いのが特徴です。
ニコニコ動画
ドワンゴが運営する動画配信プラットフォーム。画面に視聴者のコメントが表示されるシステムで人気を集め、ゲーム実況に限らず多くの動画が投稿されています。
ツイキャス
モイ株式会社が運営する動画配信プラットフォーム。スマートフォンからのライブ配信機能も充実しており、10代の若い視聴者が多いのが特徴です。
上記を参考に、どんな視聴者にご自身のゲーム実況を見てほしいのか、考えながら配信を行うサイトを選んでみてください。
デバイス
どのデバイスでゲーム実況を行うのかも大事なポイントです。PCを使ってゲームを実況するなら、ヘッドセットや画面のキャプチャーソフト、配信ソフトだけで実況することができますが、PS4やSwitchのゲームを実況する場合は、搭載されている録画機能を使うよりもキャプチャーボードという機材を使って実況を行うほうが便利です。
PS4の場合はコントローラーのシェアボタンを押すことで、単体でライブ配信を行うことができます。しかし、自分がプレイしている様子をワイプで出したり、プレイ中に他の画像を見せたいのであれば、PCに接続して実況を行う必要があります。
ちなみに、Switch Liteにはキャプチャーボードに接続するためのHDMI端子が搭載されていないので、ゲーム実況を行いたい場合は、通常のSwitchを用意してください。
スマートフォンのゲームアプリを実況する場合は、録画やライブ配信などを単体で行うことができ、また、録画した動画も編集アプリで編集することが可能です。
スマートフォンによるゲーム実況にキャプチャーボードを使用する場合、iPhone、Android端末ともに専用のHDMI変換アダプタが必要になりますので、HDMIケーブルと一緒に用意しておきましょう。
有名ゲームかマイナーゲームか
有名なゲームを実況するか、マイナーなゲームを実況するかは迷うところだと思います。有名なゲーム、特に発売間際のゲームは多くの視聴者がその内容を気にしているので、再生数が伸びる傾向にあります。一方で、同じゲームを実況するゲーム実況者も多くなるため、意外と再生数が伸びない、などという事態にも陥りがちです。
マイナーなゲームの場合、そもそも視聴者がそのゲームに興味をもってくれないことには再生されませんので、目を引くタイトルやサムネイルの工夫が必要です。一方、一部に熱狂的なファンをもつゲームもありますので、そういったゲームを上手く見つけ出すことができれば、コアなファンたちの口コミで再生数が飛躍的に伸びることもあります。
いずれにしろ、ゲーム実況動画は、実況者のゲーム愛が再生数を伸ばす上で大きなポイントになります。まずは、自分が一番好きなゲームから実況をはじめることをおすすめします。
動画タイトル
動画投稿やライブ配信をはじめる前にしっかりと決めておきたいのが動画のタイトルです。
多くの視聴者は、ゲームのタイトルで動画を検索します。そのため、動画のタイトルにゲーム名を入れるのはもちろんとして、どのような実況なのか、具体性のある言葉を入れ込んで、わかりやすいものにする必要があります。
「ガチ攻略」や「まったりプレイ」、また「キャラクター紹介」や「対戦」など、タイトルやサムネイルに具体的な言葉を盛り込みつつ、「まさかの全滅!?」「10連勝なるか!?」など、動画の内容を期待させる煽り文句も入れ込めると、インパクトを出すことができます。
サムネイル
サムネイル画像も重要です。中にはテロップの入っていないサムネイル画像をアップしている方も見受けられますが、そういった動画は動画そのもののクオリティも低いのではないかと視聴者に判断され、敬遠されがちです。
略称でも構わないのでゲームのタイトルを必ず入れて、どんな動画なのかわかりやすいテキストを添えましょう。また、スマートフォンで見られることも想定し、サムネイルの画像に入れるテキストは、できるだけ大きく、背景の画像に埋もれないような色を使うと良いでしょう。
見やすさを重視して、テキストに白枠や黒枠で縁取りをしている実況者も多いので、人気のゲーム実況者が使っているサムネイルを参考に工夫を凝らしてみてください。
ゲーム実況の注意点
ゲーム実況を行う際に注意しなければならないのは著作権です。著作権法の第23条1項では、公衆送信は原則として著作者のみが認められていると定められています。
つまり、ゲームの動画をネットで公開して良いのは著作者(ゲームメーカー)のみ、ということになります。しかし、任天堂をはじめいくつかのメーカーはゲーム実況動画の公開を認めています。また、PS4のシェアボタンでライブ配信が可能なタイトルもゲーム実況が認められているタイトルと判断して良いでしょう。
ただし、タイトルによっては動画を公開して良い範囲がメーカーによって指定されている場合もあるので、公式サイトなどで必ず確認するようにしましょう。
また、ゲーム実況を行いながら、そのゲームやメーカーへの批判を繰り返していると、炎上につながり、場合によってはアカウントの使用が停止されてしまう場合もあります。節度を守った実況を心掛けましょう。
ゲーム実況で再生回数を増やすコツ
ゲーム実況動画の再生数を増やすコツは、明確なコンセプトと定期的な動画投稿にあります。まずは自分がどんなスタンスで、どんな視聴者に向けてゲーム実況動画を公開するのか決めましょう。
たとえば、そのゲームの初心者として、おなじ初心者の視聴者を対象に楽しむというコンセプトでも良いですし、そのゲームのベテランプレイヤーとして初心者にゲームの魅力を解説しても良いでしょう。自分の立場や想定する視聴者を決めておけば、コンセプトに即したゲーム実況を行えるはずです。
また、投稿頻度についても決めておきたいところです。ゲーム実況をはじめるにあたって、できるだけ多くの動画を投稿したい気持ちはわかりますが、まずは決められた曜日や時間に必ず動画を投稿したり、ライブ配信をしたりするようにしましょう。
確実に同じ曜日の同じ時間に投稿される動画のほうが視聴者の視聴ルーチンに組み込まれやすく、再生数のアップにも繋がります。
ゲーム実況をするメリット・デメリット
最後にゲーム実況をするメリットとデメリットをまとめてみました。
好きなゲームを実況することで、有名になれたり、収入を得ることができるなど、メリットも多いゲーム実況ですが、著作権の侵害により提訴に繋がる可能性があったり、ネガティブな発言を繰り返すことで炎上騒ぎに発展するなどデメリットもあります。メリットとデメリットの双方をよく理解しておきましょう。
メリット
ゲーム実況は、好きなゲームを実況して収入を得たり、有名になれたりと、多くのメリットをもたらしてくれます。
YouTubeをはじめ多くの配信サイトでは動画に広告つけることで得られる広告収入や、視聴者からゲーム実況者に支援金を送れる制度などが導入されています。人気の実況者になれば、広告収入や視聴者からの支援金で生活することも可能ですし、また、イベントやテレビへの出演依頼などがくることもあります。
実況者として人気を博すのは簡単なことではありませんが、好きなゲームをプレイして収入を得られるというのは魅力的なことです。せっかくなら人気実況者を目指して投稿を続けてみましょう。
デメリット
ゲーム実況のデメリットは、前述のように著作権を侵害した場合に提訴される可能性があったり、ネガティブな発言を繰り返すことで炎上騒ぎに発展したりすることです。
ただし、もし気づかずに著作権を侵害していた場合でも、必ず注意や警告がありますので、その時点で動画を削除するなどの対応をとり、今後、そのゲームを実況しなければ提訴にまで発展することはありません。炎上についてもネガティブな発言をしないように心がければ良いだけのことです。
一番のデメリットと思われるのは、再生数の伸び悩みによる自信の喪失かもしれません。「自分よりおもしろくない実況者の動画がなぜたくさん再生されているのか」など、ネガティブな気持ちになりやいものですが、そこはグッとこらえて、人気の動画を素直な気持ちで研究したり、実況するゲームのタイトルを変えてみたり、根気よく実況を続けてみましょう。努力を続け、定期的に動画を投稿していれば、少しずつ視聴者が増えてくるはずです。
ゲーム実況はこんな人におすすめ
ゲーム実況者に向いているのは、もちろんゲームが大好きな人です。ゲームへの愛に溢れ、「ゲームが好き」という気持ちを素直に表現できる人ほど実況者として人気を博しています。
再生数がなかなか伸びなくても、ゲームが好きという気持ちを持ち続けていれば、ネガティブになったり、落ち込んだりすることも少なくて済むので、投稿を続けることができます。
また、視聴者を増やし再生数を伸ばすためには、定期的に投稿を行うことが重要となるので、無理のない計画を立てて、しっかりとスケジュールを守って作業できる人もゲーム実況に向いています。
まとめ
ゲーム実況をはじめるにあたって知っておくべき知識や、再生数を伸ばすためのコツについて詳しく解説しました。「ゲームが好き」という気持ちさえあれば、人気実況者になることも夢ではありません。まずは、自分の好きなゲームを選んで、愛情をたっぷり込めて実況してみてください。