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    【おとはすの自作やろうぜ!! 第7回】「自作PCの楽しさをもっともっと広めたい!」という思いからスタートした連載『おとはすの自作やろうぜ!!』。今回は「PCパーツメーカーさんにお話を聞いてみたい!」ということで、台湾のPCパーツメーカー「Thermaltake」の日本担当アカウントマネージャーの江崎英樹さんとマーケティング担当のRuru.Tsengさんに、おとはすがアレコレとお話を聞いてきました!
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初めての自作

台湾のPCパーツメーカーThermaltakeにアレコレ聞いた! おとはの知らない自作PCの世界【前編】

  • DATE
    2021.05.28
  • WRITTEN BY
    栗山琢宏

PCの前でポーズをとるおとはす

 

【おとはすの自作やろうぜ!! 第7回】

「自作PCの楽しさをもっともっと広めたい!」という思いからスタートした連載『おとはすの自作やろうぜ!!』も今回で7回目。秋葉原でパーツを買ってPCを組み、さらにケースをDIYするなど自作PCの世界の未知なる扉を開け続けてきたおとはす。今回は「PCパーツメーカーさんにお話を聞いてみたい!」ということで、台湾のPCパーツメーカー「Thermaltake」の日本担当アカウントマネージャーの江崎英樹さんとマーケティング担当のRuru.Tsengさんに、おとはすがアレコレ聞いていきます! 本来ならば、PCパーツの聖地でもある台湾にお伺いしたかったのですが、今はそれもかなわず。日本と台湾、海を越えてのリモート取材となりました。

 

十束おとはさん

十束おとはさんプロフィール

アイドルグループ「フィロソフィーのダンス」メンバー。愛称「おとはす」。ファミ通4代目ゲーマーズエンジェルとしても活動し、ゲーマー・自作PC好きアイドルとして活躍中。ニッポン放送で放送されていたラジオ番組「十束おとは自作PCの世界」など、自作PC愛にあふれた活動も注目を集めている。2020年にメジャーデビュー、2021年4月28日にはセカンドシングル「カップラーメン・プログラム」をリリース。

YouTube「おとはすチャンネル」:https://www.youtube.com/c/otohasuchannel

Twitter:@ttk_philosophy

Instagram:https://instagram.com/otohasu/

フィロソフィーのダンスHP:https://danceforphilosophy.com

 

Thermaltake

Thermaltakeグループのみなさん 

1999年に台湾で設立された、PCケース、電源、冷却装置などのパーツを開発・発売しているメーカー。世界中のマーケットで人気のあるPCパーツメーカーだが、特に日本ではPCケース、電源などが人気。デザイン性に優れ、使いやすさとコストパフォーマンスの良さで、市場でのシェアも高い。日本では株式会社アスクが総代理店となっている。

公式Webサイト:https://www.thermaltake.com/

アスクのサイト:https://www.ask-corp.jp/products/thermaltake/

 

 

ThermaltakeのはじまりはCPUクーラー

 

Thermaltakeの担当者さんとおとはす

台湾と日本をリモートでつないでインタビュー! 左が江崎さん、右上がRuruさん

 

おとはす:はじめまして! フィロソフィーのダンスの十束おとはです。本日はお忙しいところ、取材を受けていただきありがとうございます。はじめにおふたりが担当されているお仕事について教えていただけますか?

 

江崎:はじめまして。江崎と申します。主な業務は日本全体の管理や、営業やマーケティングなどさまざまな業務をこなしています。

 

Ruruはじめまして。Ruruです。私はマーケティング業務を担当しています。よろしくお願いいたします。

 

おとはす:Thermatakeさんの商品は私もいくつか愛用しているのですが、まずは会社の歴史について教えてください。

 

江崎:Thermaltakeは1999年11月に設立したPCパーツメーカーです。一番初めに発表したのは、自作用CPUクーラーの「Golden Orb」という製品。2002年にPCケース市場に、2003年に電源ユニットの市場に参入しています。その後、2010年にはeスポーツ用のマウスやキーボード、ヘッドセットなどのアイテム、2014年には自作の水冷パーツ、2019年にはメモリ市場に参入し、製品ラインナップを増やし続けています。

 

ゴールドが印象的なCPUクーラー「Golden Orb」

ゴールドが印象的なCPUクーラー

 

Thermaltake製品ラインナップ

現在では主軸のPCケースのほかにも多彩な製品ラインナップが揃う

 

おとはす:私がはじめて自作PCを組んだとき、秋葉原の店員さんに「おすすめの電源はどれですか?」と聞いたんです。そのときにすすめられたのはThemaltakeさんの製品でした!

 

江崎:おとはさんにすすめてくださった店員さんにも感謝ですね。初めて日本のマーケットで電源ユニットに本格的にRGBを導入し始めたのはThermaltakeです。

 

おとはす:おおー! 電源を最初に光らせたんですね!(笑)

 

江崎:日本での営業拠点は秋葉原が中心ですが、今はコロナでなかなか行くことができず、本当に残念です。

 

おとはす:私も秋葉原にはよく行っているので、コロナ禍が落ち着いたときにはぜひ秋葉原で集合したいですね!(笑)

 

江崎:それはいいですね!

 

Ruruよろしくお願いします(笑)。

 

 

光らせるのは当たり前! ド派手なPCケースラインナップ

 

おとはす:ThermaltakeさんといえばPCケースが人気だと思うのですが、どのような商品があるか、おすすめのものを教えていただけますか?

 

江崎:では、派手なPCケースをいくつかご紹介しますね。「DistroCase 350P」なんですが、これは単なるPCケースと言うよりも、水冷のリザーバータンクを一体化したケースです。世界初の水冷ポンプ一体型のオープンフレームPCケースで、フロントには5mmの厚さの強化ガラスを採用しています。

 

水冷PCケースの最高峰「DistroCase 350P」

側面にアクリル製のリザーバータンクを搭載したオープンフレームのケース

 

Ruru実際にファンを取り付けた写真がありますが、かなり派手で、水冷ユニットが含まれているのでとても重いです。大人ひとり分くらいの重さがありますので、気をつけてください(笑)。

 

ケースファンをたくさん取り付けて光らせたPCケース

ガラスパネルなので大量のケースファンを取り付けた姿がよく見える

 

江崎:「AH T200」は、ヘリコプターをイメージしたデザインを採用したケースです。このデザインでフルタワーAH T600という製品があったのですが、その小型モデルです。日本では、白と黒のほかに、女性に人気のピンクもリリースしています。

ヘリコプターをイメージしたというデザインが斬新でかわいい

 

江崎:「The Tower 100」はフランスのWatermodスタジオとのコラボレーションで生まれた「The Tower900」をMini-ITX仕様にしたケースです。3面強化ガラスを採用した、ショーケースデザイン設計で組み込みパーツを美しく見せられます。

 

フランスのWatermodスタジオとのコラボレーションで生まれた「The Tower100」

デザイン性の高い「The Tower 100」は組み立てやメンテナンス性のよさも特徴

 

おとはす:どれもこれもとてもかわいいです! 日本で売れているケースはどんなものですか?

 

Ruru今年4月のある週の価格.comのランキングデータがあるのですが、1位がVersa H26シリーズで、当社の製品が1位〜4位までを占めています。

 

価格.comのランキング

4月のとある週の価格.comのランキング。Thermaltakeの製品が1位〜4位までを占めていた

 

おとはす:確かにPCショップではThermalatakeさんのPCケースをダントツでよく見かけます。

 

RuruBCNさんのデータに基づくと、日本でのPCケースのマーケットシェアは、平均29〜30%。PCマーケット市場の1/3近くを占めているという数字が出ています。

 

おとはす:それはすごいですね!

 

 

もはやカオス!? 世界のモッダーが作る自作水冷PC!

 

江崎:ほかにも電源ユニットや水冷用のパーツなどを使い、RGBで美しく光らせるものにも力を入れています。 DIY水冷はとてもキレイですよ。水冷液もたくさん色があるので、色を自分で決めることができるんです。

 

DIY水冷の解説画像

見た目と性能を向上させる自作PCの水冷に関するパーツを数多くリリースしている

 

おとはす:かわいい! いつか本格的な水冷PCにも挑戦してみたいです!

 

Ruru実は海外では自作PCをカスタマイズするモッダーと呼ばれる人たちがたくさんいるんです。そうした人たちにThermaltakeの製品を使ってもらい、自作水冷PCのカスタマイズをサポートすることもあります。

 

モッダーが作った自作水冷PC

世界の強者モッダーによる自作水冷PC

 

おとはす:すごい! カッコいいのがたくさんありますね。

 

Ruru中には甲虫型やバイク型など、PCのケースの原型を保っていないものもあります(笑)。

 

甲虫型の自作PC。これがPC?と驚く出来栄え

 

おとはす:何ですかこれは! カオスですね!(笑)これはPCとして動けば形は何でもいいんですか?

 

江崎:一応、原型はなるべく保って欲しいのですが、世界のアイデアマンたちはオリジナリティーのあるものを作っていますので、絶対に原型を保たなきゃいけないという強制はできません。強制すると自作する際に制限がかかってしまうんですよね。個性を自由に発揮していただきながら自作していただければと。他には戦車やヘリコプター型のものもあります。

 

Ruruモッダーさんの作品はThermaltakeのサイトでもいろいろ公開していますのでぜひご覧ください!

 

おとはす:見てみます! さらにすごい自作PCが見られそうです。

 

もはやPCとは思えないバイク型の自作PC。このほかにもThermaltakeのHPには、たくさんの作品が掲載されている。
https://3dmakers.thermaltake.com/modderGallery.aspx

 

 

PCパーツ開発にかかる時間は8カ月以上!

 

PCパーツ開発の裏側を聞いて驚くおとはす

 

おとはす:Thermaltakeさんの自作PCパーツがどのように開発されているかを教えていただいてもよろしいですか?

 

江崎:PCケース、クーラー、電源、eスポーツ用の商品などがありますが、開発の流れとしては、Thermaltakeで設計を行い、スペックなどを決めて中国の提携工場に発注し製造しています。

 

おとはす:開発をはじめてから、実際にできあがるまでどのくらいの時間がかかるのでしょうか?

 

江崎:国やマーケットによっても違います。一例ですが、本社で立案されてから製品ができるまでは、少なくとも平均で8カ月以上かかりますね。

 

おとはす:8カ月!

 

江崎:各製品によって異なりますが、設計をする際にはまず、デザインを起こしてからどのような機能や仕様にするかを考えます。そこからソフトウエアに対応する製品や対応しない製品に分類し、テスト環境も作らなくてはなりません。さらに、実際工場で製品を生産する際、生産用のモジュールなど量産するための準備をする期間も平均3〜4カ月はかかります。工程はかなり複雑なので、時間もかなりかかるのです。

 

Ruru販売にあたっては、代理店とも綿密にコミュニケーションをとり、販路や人材のフォローをするなどの業務もあります。マーケティングをして製品の露出やPRも計画しなくてはなりません。そうした多様な業務を経て販売することになるので、どうしても8カ月くらいはかかってしまうんです。販売後も、使用していただいたユーザーさんからのフィードバックを受けたり、製作した工場と意見交換をしたりと、パーツ開発には本当にさまざまな業務があります。

 

おとはす:かなり時間をかけて大切に作られているんですね。

 

PCパーツ開発のデザイン案の一例

デザイン案の一例。これをもとに工場で製品を作っていく

 

 

世界でも「家ナカ需要」で自作PCがアツい!

 

リモートでお話を聞くおとはす

 

おとはす:今、コロナ禍でさまざまな変化が起こっていると思うのですが、世界のPC市場はどうなっているのでしょうか?

 

Ruruグローバルで考えると、一番大きなPC市場はやはりアメリカです。アメリカでもPC-DIY(自作PC)は難しいものと考えられていた時期がありましたが、最近ではコロナの影響でアメリカでも在宅時間が増えたことによって、新しいゲームをプレイしてみようとか、YouTuberになって収入を増やそうといった需要が伸びているようです。一時は市場が縮小してしまうのではないかと心配していたのですが、反対に前年比で35〜45%くらい伸びています。

 

おとはす:そうなんですね! ゲームをする人やYouTuberが増えているという点は日本とも同じような気がします。日本の市場では、どんなものが売れているのでしょうか?

 

江崎:Thermaltakeは5〜6年くらい前までは、日本であまり有名なメーカーではなかったのですが、2018〜2020年にかけて、3年連続でBCNアワードのPCケース部門で1位を受賞することができました。そのときに受賞した製品がPCケースでミドルタワー型の「Versa H26シリーズ」です。使いやすく買いやすい価格帯なので多くの方に購入していただき、いまだに人気です。

 

日本市場で人気の「Versa H26シリーズ」

コストパフォーマンスに優れて人気の高い「Versa H26シリーズ」

 

おとはす:日本の市場では、ピカピカ光るような派手なものと、シンプルなものはどちらが売れていますか?

 

江崎:2〜3年前はRGBで光る、デコレーションできる製品の人気が高かったのですが、昨年末から今年にかけて、従来よりも性能が優れたAMDやNVIDIAといったグラフィックボードが登場しました。それに合わせて、冷却性に優れたコストパフォーマンスの高いものが人気になってきています。

 

おとはす:それはどういう理由があるんでしょうか?

 

江崎:AMDやNVIDIAの新しいアーキテクチャーを採用したグラフィックカードの製品の登場や、仮想通貨のマイニングが流行するようになり、性能がどんどん上がってきています。性能が上がるにつれ、供給電力も増えてきました。そうなると当然、熱暴走への対策が必要になってくるので、最近ではRGBよりも冷却性能を重視する流れになっているのだと考えられます。

 

おとはす:自作PCの世界もいろいろ変わってきているんですね。

 

 

ゲーミング製品が一般ユーザーにも使われはじめた!

 

おとはす:私はゲームが大好きなので聞いてみたいのですが、ここ数年、日本も含めてeスポーツが盛り上がっていると思うんです。その影響で売上に変化などはあったのでしょうか?

 

江崎:eスポーツに関しては、台湾でも盛り上がっていると思います。日本でもそうだと思うのですが、eスポーツでは、所属しているゲーミングチームが大会に出て優勝するといったことがブランドにも影響します。Thermaltakeは、PCケースやPC-DIYのイメージのほうが強いので、eスポーツに関しては少々弱いです。

ただ、以前はゲーミングPCに使うマウスやキーボード、ヘッドセットなどはゲーム専用という印象が強かったのですが、今は考え方が変わってきています。社会人の方やお子さんといった一般的なユーザーに受け止められるようになり、ゲーミング製品を日常的に使われるようになりました。その影響から、eスポーツ関連のアイテムがここ数年で大幅に伸びてきていることは確かです。

 

おとはす:江崎さんはゲームされますか?

 

江崎:時間があればゲームをしたいのですが、あまり時間がなくてできていないんです。

 

おとはす:お忙しいんですね!それにしても、おふたりの説明がとてもわかりやすくて、私のような初心者でも理解できてありがたいです。コラボ製品のことなど、まだまだ引き続きお話お伺いできればと思います!

 

ポーズをとるおとはす

 

後編では、Thermaltakeでこれまでに発売されたコラボアイテムや台湾の自作PC事情や普及状況についてなど、さらに濃いお話を伺っていきます。おとはす考案のオリジナルPCケースのアイデアにThermaltakeさんからコメントもしていただきますので、どうぞお楽しみに!

 

 

PHOTO BY_橋本千尋

 

 


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