WindowsのPCが重いときの原因と改善方法~動作が遅い、止まる…できる対策は?
パソコンが重い原因と解決策
パソコンの動作が重くなったと感じる場合、以下のような原因が想定されます。
- メモリの空き容量が少ない
- ソフトやアプリを複数起動している
- PCの不具合
- インターネット回線の不具合
- 重いサイトやアプリを開いている
- 省電力モードになっている
- 視覚効果が有効になっているハードディスクが劣化している
- ウィルスに感染している
原点は1つとは限らず、複数の原因が複合的に絡んでいる場合もあります。思い当たる原因を1つずつ解決していきましょう。
メモリの空き容量が少ない
メモリの容量が足りないとパソコンの動作は一気に重くなりますので、まずはメモリの容量不足を疑いましょう。
メモリの容量と現在の使用量はタスクマネージャーで確認できます。タスクマネージャーは、Windowsのスタートボタン上で右クリックをし、「タスクマネージャー」をクリックすることで表示できます。ここでメモリの容量と使用率を確認し、使用率が70~80%に達しているようでしたら、メモリの増設や交換を検討しましょう。
Windows10の場合、メモリは最低でも4MB、できれば8MBは必要です。動画編集や最新のゲームをプレイするならそれ以上のメモリが必要となりますので、使用するソフトの推奨スペックを確認しつつ、増設する容量について検討しましょう。
ソフトやアプリを複数起動している
メモリの容量不足と同時に疑うべきは、複数のソフトやアプリを同時に起動しているかどうかです。使用していないアプリやソフトを閉じるだけでも、パソコンの動作が軽くなる場合があります。
また、パソコンの起動と同時に自動で起動するスタートアップに登録されているアプリやソフトも普段使わないものは無効にしましょう。
スタートアップに登録されているアプリやソフトの確認方法は、先ほどと同じ手順で「タスクマネージャー」を開き、スタートアップのタブをクリックします。ここにスタートアップに登録されているアプリの一覧が表示されますので、普段使わないアプリを無効化してください。
パソコンの不具合
動作が重くなる原因には、パソコンそのものの不具合も考えられます。複数のパーツが不具合を起こしている場合もありますが、もっとも不具合を起こす可能性の高いパーツはCPUです。
CPUはパソコンの頭脳ともいえる重要なパーツですが、発熱しやすく、CPUクーラーで冷却していても、ケース内に熱がこもりパソコンの動作が遅くなる場合があります。デスクトップPCを使用しているなら、ケースを空けて中にたまった埃をエアダスターなどで掃除してみてください。掃除をするだけでも、ケースに熱がこもらなくなり、CPUの温度を下げることができます。
また、ケースを開けたままパソコンを起動してみて、CPUクーラーがちゃんと稼働しているかも確認してみましょう。CPUクーラーの挙動がおかしい場合は、CPUクーラーの交換も検討してください。
インターネット回線のトラブル
動画閲覧やネット検索をしていてパソコンが重くなっていると感じる場合は、インターネット回線のトラブルも考えられます。光回線やケーブルテレビの回線でインターネットに接続しており、Wi-Fiルーターでパソコンと無線LAN接続している場合は、ルーターとパソコンの距離を近づけてみましょう。それでも改善しない場合は、回線の混雑が疑われます。
インターネット回線の混雑を回避する方法には、接続方式の切り替えがあります。最新のIPv6という方式でネットに接続することで、混雑の回避が可能です。契約しているプロバイダーに契約内容を確認してみて、旧来のIPv4方式での接続契約であったら、IPv6方式の契約に切り替えましょう。
4Gの電話回線によるモバイルWi-Fiルーターでインターネットに接続されている場合は、多くの人がスマートフォンを使用する日中も回線の混雑による影響を受けがちです。自宅で快適にインターネットを使うなら、光回線やケーブルテレビの回線による接続に切り替えましょう。
重いサイトやソフトを開いている
動画編集ソフトの使用や、最新ゲームのプレイ、高画質の動画サイトの閲覧は大量にメモリを消費するため、前述のようなメモリ不足に陥りがちです。また、この場合はメモリだけでなくCPUやグラフィックボードの性能も求められます。スペック不足の場合は、高性能なパーツへの交換を検討してみましょう。
省電力モードになっている
ノートパソコンを使っていて動作が重くなったと感じたら、省電力モードになっている可能性があります。
ノートパソコンの場合、バッテリーで起動していると省電力モードになり、一時的にスペックが低下してします。省電力モードとは、スペックを落として電力の消費を抑えるモードです。そのため、AC電源に接続することで動作が軽くなる可能性があります。
バッテリー駆動の際の省電力モードは、以下の手順で解除できます。
- Windowsのスタートボタンを押して、「Windowsシステムツール」内にある「コントロールパネル」を開く
- 「コントロールパネル」内の「ハードウェアとサウンド」をクリックする
- 開いた画面の「電源オプション」をクリックする
- 「省電力設定の変更」を選択し「高パフォーマンス」選ぶ
視覚効果が有効になっている
Windowsでは、ウィンドウを最大化・最小化する際にアニメーションが表示されたり、デスクトップのアイコンに影が表示されていたりなど、さまざまな視覚効果が採用されています。
これらの視覚効果は、グラフィカルで見栄えがよくなる半面、動作を重くする原因にもなります。視覚効果をオフにするだけで動作が軽快になる場合もあるので試してみましょう。
視覚効果をオフにする手順は以下のとおりです。
- Windowsのスタートボタンを押して、「Windowsシステムツール」内にある「コントロールパネル」を開く
- 「コントロールパネル」内の「システムとセキュリティ」をクリックする
- 開いた画面の「システム」をクリックする
- 「システム」画面内の左側にある「システムの詳細設定」をクリックする
- パフォーマンス項目の「設定」から「パフォーマンス優先」を選択する
ハードディスクが劣化している
ソフトの起動が極端に遅くなったり、パソコンの内部から「ギギギッ」といった異音が聞こえたりする場合は、バードディスクの劣化を疑いましょう。
ハードディスクが劣化しているかどうかは、フリーソフトなどで確認できます。劣化が確認された場合は、なるべく早くハードディスク内のデータを移し替え、ハードディスクを交換しましょう。
ウィルスに感染している
コンピューターウィルスへの感染は、パソコンの動作に悪影響をおよぼします。市販のウィルス対策ソフトを使って感染の有無をチェックし、感染していた場合はウィルス対策ソフトで駆除しましょう。
フリーのウィルス対策ソフトもいくつかリリースされていますが、日々登場している新しいコンピューターウィルスに対応するには、常に対策を行っているシェアソフトの使用がおすすめです。
まとめ
パソコンが重くなる原因は、メモリ不足に代表されるスペック不足と、CPUやハードディスクなどの劣化に代表されるハード面の故障がほとんどです。
なお、購入から5年以上経過した古いパソコンを使っている場合は、パーツの交換や修理の検討よりも、新しいパソコンの購入も考えてみてください。