おとはすが「DIGITAL DIYer」にインタビュー!こだわりのPCデスク周りの裏側に迫る!
【おとはすの自作やろうぜ!! 第6回】
前回、自作PCのDIYに挑戦し、「インテリアに合うおしゃれなPC」に変身させたおとはす。すっかりDIYの魅力にハマったようで、「もっともっといろいろなものをDIYしたい!」という気持ちが芽生えたよう。
ということで今回は、PCデスク周り晒しサイト「DIGITAL DIYer」に投稿してくださっている方の中から、週末DIYで理想のPC環境を作ってしまった「ちんわきDIY」さんこと脇山さんにインタビュー。これまでDIYしたものや、PCデスク周りのこだわりなど、いろいろとお話を聞きました!
十束おとはさん
アイドルグループ「フィロソフィーのダンス」メンバー。愛称「おとはす」。ファミ通4代目ゲーマーズエンジェルとしても活動し、ゲーマー・自作PC好きアイドルとして活躍中。ニッポン放送で放送されていたラジオ番組「十束おとは自作PCの世界」など、自作PC愛にあふれた活動も注目を集めている。2020年にメジャーデビュー、2021年4月28日にはセカンドシングル「カップラーメン・プログラム」をリリース。
YouTube「おとはすチャンネル」:https://www.youtube.com/c/otohasuchannel
Twitter:@ttk_philosophy
Instagram:https://instagram.com/otohasu/
フィロソフィーのダンスHP:https://danceforphilosophy.com
ちんわきDIY(脇山)さん
趣味で週末DIYを楽しむ会社員。普段は株式会社フェルマーの「ふもっふのおみせ」でeSports用ゲーミングデバイス・海外輸入品を一部担当。戸建(注文住宅)に住みたい東京住まいの田舎者が、DIYでなんとか理想に近づけていく様子をアップするYouTubeチャンネル「賃貸脇山DIY」では賃貸2LDKの自宅のセルフリフォームの様子などを公開(現在は活動を終了)。
賃貸脇山DIY:Youtube: https://www.youtube.com/c/ChintaiDIY
ふもっふのおみせ:https://www.fumo-shop.com/
DIYに目覚めたおとはす、デコりたい宣言!
前回、スワロさんに教えていただきながらDIYに挑戦した記事の公開後、Twitterで「モニター/キーボード/マウスもデコりたいな〜!!」とつぶやいていたおとはす。
PCケースをDIYで可愛くしました♡
次は、モニター/キーボード/マウスもデコりたいな〜!! pic.twitter.com/8MI9URRQTi— 十束おとは🎮フィロソフィーのダンス (@ttk_philosophy) March 28, 2021
ということで今回は、「DIGITAL DIYer」に投稿してくださっている方の中から、DIYを楽しみながら理想のPCデスク周りを追求している「ちんわきDIY」さんにお話を聞いてみることに。Twitterのリンクをたどってみると、どうやら賃貸2LDKの自宅をセルフリフォームしたツワモノのよう。実際にDIYしたお部屋、PCデスク周りをリモート内覧させていただきながら、お話をお伺いします。
(参考記事)相棒の自作PCを「映えるPC」に!カリスマDIYer・スワロさんと初心者でもできるPCケースDIYに挑戦!【前編】
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おとはす:はじめましてフィロソフィーのダンスの十束おとはです。今日はよろしくお願いします。投稿されたPC環境の写真を拝見したのですが、すごいですね!!
脇山:「ちんわきDIY」こと脇山です。「賃貸脇山DIY」というYouTubeチャンネルで賃貸の制約がある中、DIYの力で理想の空間に近づけていく様子を投稿していました。自作PCにも昨年ガッツリはまってしまい、「DIGITAL DIYer」にも投稿させていただきました。実は……普段は株式会社フェルマーの「ふもっふのおみせ」で海外製品の仕入れ担当としての役割を担っています。
おとはす:ええー! ふもっふのおみせの方なんですか?
脇山:そうなんです。「DIGITAL DIY」さんには先日、代表の松本を取り上げていただきまして。ただ、「ちんわきDIY」はあくまで個人の趣味&勉強活動としてやっていて、自作PCも趣味のDIYの延長で、商材勉強の一環としてチャレンジしたのですが、どっぷりと沼にはまってしまいました(笑)。
おとはす:そうだったんですね!
(関連記事) 人気ショップ「ふもっふのおみせ」に聞いた!手軽でおしゃれなキーボードの作り方 |
脇山:あくまで個人の範囲内でやっていたので、特に公表はせずに「DIGITAL DIYer」に参加していましたが、ふもっふのおみせのYoutubeにも顔出しをしていますし、今回の取材をきっかけにカミングアウトすることに決めました(笑)。実際にPC周りのアイテムは自社商品がほとんどです。
おとはす:脇山さんが投稿されたお写真やYouTubeを拝見したのですが、想像をはるかに超えたカスタマイズというか、相当本格的ですよね。DIYに目覚めたきっかけは何だったんでしょうか?
脇山:2019年の年末に、1年間、趣味を極めようと思いまして。それで週末DIYを始めました。だからキャリアは1年半くらいですね。
おとはす:ええっ! そんなに短期間でここまでできるようになったんですか!
脇山:なりました(笑)。仕事のような感じで1年間の週末のスケジュールを自分で立てて、「この週は和室」「この週はリビング」というように、2LDKの部屋をすべてセルフリフォームしました。そうなってくると、「次は机を作らなきゃ」「そして次は棚」「壁を塗らなきゃ!」みたいにやることが常にあったので、少しずつ順番にやっていきました。
おとはす:すべて独学ですか?
脇山:独学です。詳しい方に聞いてみたりもしましたが、結局「ググればわかるよ」と言われるので(笑)、調べながら覚えました。資格が必要になところ以外はすべてやってみたという感じです。
おとはす:すごい行動力ですね! 見習いたい……!
脇山:もともと性格的にこだわりが強くて、身の回りにはなるべく好きなものを揃えたいタイプなんです。でも、いろいろと探してみてもなかなか100%自分好みのものには出会えなくて……。好みのものを追求して行き着いた先が「自分で作る=DIY」でした。
おとはす:そして自宅のDIYの流れで自作PCにも手を出したわけですね。
脇山:はい。仕事上、自作PCは避けては通れない道なので、挑戦してみたらハマってしまい、現在に至ります。
おとはす:どうやったらこんな風にできるのかなと思いました。
脇山:でも、実はそんなにたしたことはやっていないんですよ。既製品をうまく使ってお金も時間もかけずに、見た目もそれなりに仕上げました。
おとはす:そうなんですか?
脇山:デスクは既製品を塗装して、デスクの周囲はすべてパイプと有孔ボードという穴の空いたボードで仕切っているんです。有孔ボードにフックをつけることで、キーボードなどのアイテムをディスプレイできるラック機能を持たせています。有孔ボードとパイプは100円均一の結束バンドで留めているので、案外簡単にできますよ。材料費も1万円程度で、作業時間は1日弱でできました。
おとはす:それはびっくりです! ただ、私もこの連載でDIYに挑戦してみてわかったのですが、便利な道具がたくさん揃っているし、実は意外に簡単なんですよね。
脇山:そうなんですよ。やってみると意外に簡単ですよね。
こだわりが過ぎる、脇山さんのPCデスク周り
おとはす:現在のPCデスク周りを見せてください!
脇山:「DIGITAL DIYer」に投稿したあとに引っ越しをしまして、今回もまた同じように環境を作り直しています。
おとはす:カッコイイ! そのキーボードの奥にある脳みそみたいなのは何ですか?
脇山:「DIGITAL DIYer」に投稿したときもTwitterで突っ込まれたのですが、スピーカーです。以前、誕生日に会社のみんなからプレゼントしてもらったものです。
おとはす:PCデスク周りのこだわりを教えてください!
脇山:こだわりはいろいろとありますが、まずは先ほどお話した有孔ボードを使った拡張で、デバイスラック化しているところです。私が持っているデバイスはカラフルなデザインのものが多いので、使用していないものも飾っておきたいなと思いまして。そして、長時間のPC作業でも肩が凝りにくいデバイス構成にもこだわっています。具体的にはキーボードの2台使いや最軽量マウス。デスク一面を覆うデスクマットのサイズ。それから自作パイプラックで最適な位置に固定できるモニターなどです。
おとはす:キーボードの2台使いって、どう使い分けるんですか?
脇山:以前は、Mistelの「BAROCCO」という左右を分離できるキーボードを使っていたんです。手の位置を自由に置けるので疲れにくく、それに慣れてしまっていたんですよね。ただ、そのキーボードの新作が出なかったのでどうしようと思ったときに、「左右で2台キーボード使えば同じじゃね?」ということに気づいたんです(笑)。それでゲーミング用途で愛用していた「Ducky one 2 mini」と「Ducky One 2 SF」を左右に置いて使ってみたら、疲れにくくていい感じでした。
おとはす:え? 左のキーボードの左側だけと、右のキーボードの右側だけを使って打っているんですか? すごい!
脇山:あとは、たまに妻がリモートワークで使うとき用に日本語配列のキーボードも置いています。これは以前、開発して思い入れのある「魔法少女まどか マギカ」のキーボードです。
おとはす:本当だ、ほむらちゃんがいる!
脇山:そして、この環境に至るまでに通ってきたキーボードたちを上のラックの部分に飾っています。
おとはす:歴代のキーボードたちがいるんですね!(笑)モニターはどうなっているんですか?
脇山:今のモニターは正面の横置きと、右側の縦置きをメインにして使っています。その奥にあるPC本体に透過型のディスプレイを組み込んでいるので、それもモニターとしても使えます。あとは液晶タブレットがあるので、それをつなげてモニターとして使うこともできます。基本はこの4つですね。
おとはす:透過型のディスプレイ!
脇山:「DIGITAL DIYer」に投稿した際にも、Twitterなどで「どうやっているのか」という問い合わせを受けました。
おとはす:こだわりがすごいですね。
自宅DIYの経験が自作PCにも役立った
おとはす:動画で作成した自作PCが最初の自作だと聞いたのですが、自作PCを組むのは大変でしたか?
脇山:自宅DIYの経験があったので、自作PCはそれほど大変には感じなかったです。たとえば、机を作るとなると設計から始めなくてはいけなくて、サイズを合わせるために素材を切るのが結構大変なんです。でもPCの場合は、決められた規格の中に決められた規格のパーツを入れていくので失敗が少ないですよね。0から1を作り出すDIYよりはやりやすかったです。
おとはす:私は中に入れるパーツなどのセレクトはお店の人に聞くところから始めて、自分でも調べながら選んだのですが、脇山さんはどうされました?
脇山:私も自分で調べて独学で選びましたが、仕事柄、秋葉原のPCショップに行く機会が多かったので、ショップの方にもいろいろ聞きましたよ。
おとはす:やっぱり秋葉原の店員さんはやさしいですね!
脇山:自作PCの手順を調べるときに、いろいろな記事を読んだり、動画を参考にしたりしたので、私も誰かの参考になればいいなと思い、自分のチャンネルやふもっふのおみせのチャンネルでも手順を紹介しています。
おとはす:実際に自作PCを組んでみて実感したメリットを教えてください。
脇山:オリジナルの1台だということと、長く愛用できることが一番のメリットだと思います。性能もデザインもすべて自分の好みに合わせることができて、他のデバイスともデザインが統一しやすいですし。あとから追加や組み換えもできるので、用途に合わせて進化させられるので、長く続けて使用できることもメリットとして大きいと思います。
おとはすにおすすめのカスタマイズとは?
おとはす:私もまだまだデスク周りをカスタマイズしてみたいと思っているのですが、何かおすすめはありますか?
脇山:この前、PCをカスタマイズされていた記事を見て、ぜひ紹介したいと思っていたのがキーボードとマウスのカスタマイズです。フルカスタマイズが可能なオーダーメイドの「VARMILO(アミロ)」というサービスがあって、キーキャップやボディの色、LEDはもちろん、配列や軸まで選べるんです。軸の硬さなどもキーごとに好きに変えることもできるので、ゲーマーの人にもとても喜ばれているんですよ。そのあたりは「DIGITAL DIY」さんで紹介してもらった「ふもっふのおみせ」の記事にも詳しく書いていただいているのですが、その中のベースになるモデルが前回塗装した自作PCのハクくんにもすごく合うんじゃないかと思ったんです。細かくカスタマイズして自分好みにして、それでも満足できなかったら塗装してみてもいいのではないかなと思いました。
おとはす:軸ごとに硬さが選べるのはゲーマーにとってはめちゃくちゃありがたいです。ゲームで使うキーは限られているので、自分で選べて変えられるのはとても嬉しい! 良い情報をありがとうございます!
脇山:そういっていただけて嬉しいです。もうひとつ、マウスのカスタマイズもあって、こちらは「Pwnage(ポウネイジ)」というメーカーの商品です。本体のカバーの色からボタンまで自在にカスタマイズできて、交換できるエクストラカバーセットは全部で11色ありますので、好みのカラーリングができると思います。好みに合わせて光らせるRGBのLEDもついています。機能面でもマウス自体は無線タイプと有線タイプから選べて、有線タイプの最低重量は58gで無線タイプでも69gとかなり軽量です。ボタンのクリック感もスペーサーでカスタマイズできます。有線タイプなら12個のウエイトで重量とバランスの調整も可能なんですよ。マウスもカスタマイズすると、かなり自分好みのPCデスク周りになると思います。
おとはす:これめちゃくちゃかわいいですね! もう今日買いたい(笑)。
脇山:ありがとうございます。このカスタマイズでも100%自分好みにならなければ、最後は、DIYの記事でも登場していた多用途プライマー「ミッチャクロンマルチ」を吹きかけて塗装ですね。保証対象外になってしまうので自己責任で……。「ミッチャクロンマルチ」はうちにもあって、めちゃくちゃ使っています(笑)。
DIYはゼロからやろうとすると機材や材料を揃える必要があるので高くついてしまいますが、自分の好みに近い既製品を選んで、少し足りない部分をDIYするのがおすすめです。たとえば、デスクもゼロから作るのではなくて、現在使用しているデスクを塗装したり、有孔ボードなどを活用して拡張改造したりするほうがコスパもいいですよ。
「自作er」たちはもっと自慢してまわったほうがいい!
おとはす:この連載では、マニアックな世界だと思われがちな自作PCをもっと盛り上げるためにどうしたらいいのかを考えているのですが、もっと多くのみなさんが「こんなPC作りました」とか、「こんなカスタマイズしました」みたいに自慢を投稿してくださったらいいのにと思うんです。まだまだ少数派な気がしていて。脇山さんはどう思われますか?
脇山:同じくそう思います。「もっとたくさん自作PCを楽しんでいる方がいるはずなのに」と思っています。自作している方たち全員が、どんどん自慢してまわったほうがいいですよね(笑)。SNSに映え写真を投稿するのでも、「DIGITAL DIYer」さんに投稿するのでもいいですし。それを見た人が「まねしたい!」「自分でもできるかも?」「意外と簡単そう」と思ってやってみる、そんな好サイクルが生まれるといいですよね。投稿するときに参考になった記事や動画のリンクなどをつけておけば、少しずつ輪が広がっていくような気もします。自作PCを楽しむ流れは、以前よりも今のほうがだいぶきているようにも思っています。
おとはす:そうですよね。ただ、私がお仕事などで「趣味が自作PC」というようなことをお話すると、お金がかかる趣味だと思われがちなんです。自作PCやDIYを始めてもらうための第一歩を踏み出してもらうには、そのイメージを払拭しないとですよね。
脇山:やっぱり今使っているものを拡張するのがいいと思います。たとえば、自分が使っているデスクやチェアを塗装するだけで見た目はガラリと変わります。それをきっかけに、さらにDIYをしたいと思ってもらえたらいいなと。デスク周りにパイプを立てるなど、ほんのひと手間を加えるだけでDIYっぽく見えたりしますから。
自作PCも安い構成で作ることもできますよね。スペックや目的次第ですが、5万円以内でも作れちゃいますし。自分の予算と自作PCというキーワード、「5万円 自作PC」で検索すれば、パーツ構成もだいたいわかりますし。「DIGITAL DIY」さんの記事にもたくさんありますよね。
おとはす:発信と反響でどんどん輪を広げていくのは大切ですよね。以前、ご自身のPCを「DIGITAL DIYer」に投稿されたときの周りからの反響はいかがでしたか?
脇山:古い液晶を自作のケースに埋め込んだ透過液晶についてのやり方や、使っているデバイスについての問い合わせが結構来ました。ちゃんと見てもらえているんだなと思いましたし、私がやりたかった「発信してまねしてもらう」といった流れにつながったので、そういった意味ではいい反響ばかりでした。
おとはす:今日はいろいろと教えていただいてありがとうございました。とても楽しかったです。脇山さん、説明上手ですね! 何か困ったことがあったら相談できる助っ人を得たような気がしました。それから、脇山さんのモチベーションと実行力に感動しました。
脇山:こちらこそお話できて楽しかったです。自作まわりの活動はあくまでも趣味の延長と勉強の一環として一人で週末にちょこちょこやっていた活動だったので、わかってくれる方とわいわい話せる機会を得られて嬉しかったです。
おとはさんのように他業界への影響力のある方が、自作愛、デバイス愛をどんどん布教していってくれることも嬉しい限りです。私たちもできる範囲でいろいろとご協力しますので、おとはさんの力をぜひ貸してください!
おとはす:そうですよね。これからは個でなくチームで広げていく時代だと思うんです。アイドルとしての私とPC業界の「ふもっふのおみせ」さんの力を合わせれば、何か面白いことができるのではないかという気がしてきました。有意義な時間をありがとうございます。
脇山さんのPCデスク周りが、案外簡単なDIYでできることを知り、俄然、カスタマイズへの関心が高まったおとはす。フルカスタマイズできるキーボードの情報などを知り、デバイス愛もさらに深まった様子です。「おとはす×デバイス」といったコラボ企画も実現できるかもしれません!
案外手軽で、予算に沿って実現が可能なDIY。この記事を読んで興味を持ってくださった方は、ぜひPCデスク周りをカスタマイズして、「DIGITAL DIYer」に投稿してみてください。もっともっとあなたの素敵な自作PCを自慢していきましょう!
PCデスク周り晒しサイト「DIGITAL DIYer」
PHOTO BY_橋本千尋