「はじめて自作」第6回 組み立てその① -ケース編-
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パーツを収めるだけの『箱』じゃない!ケースの重要な役割
まずは、個々のパーツを取り付けていく『土台』と『収納』の役割をするケースを開けて、パソコンを組み立てる準備を行います。
ケースは、個々のパーツを収めるだけでなく、「パソコン本体内部の空気の循環を良くする」という大事な役割も担っています。ケースの前面や背面には、そのためのファンが搭載されています。
CPUやグラフィックカードなどの演算を行うパーツは、データの処理や計算を行うときに熱が発生します。ですが、パーツは熱に弱い面もあり、うまく放熱できないと、パソコン自体が止まってしまう熱暴走を起こしてしまう場合があります。それを防ぐために、ケースに搭載されているファンを使って、パソコン本体の外部から空気を取り入れ、パーツから発生した内部の熱とともに排気するのです。
デザイン?拡張性?ケースの選び方
両手のひらに乗るサイズから、机の高さとほぼ変わらない大きなサイズまで、ケースの大きさは色々あります。また、黒色のケースが多い昨今、赤や青などカラーにこだわったもの、LEDで光るものなど、デザインに富んだものも多く見かけるようになりました。デザインを重視しようか、それとも大きさを重視しようか…、悩みどころですが、やはり一番の決め手は「目的」です。
ゲームを最高画質のグラフィックで楽しみたい、ゆくゆくはパーツを増設したい…などがあれば、拡張性の高い大きめのケース(ミドルタワーなど)を選ぶと良いでしょう。また、動画編集などで、DVDやBlu-rayなどを作りたい…といった場合は、5インチベイと呼ばれる、光学ドライブの搭載スペースを備えたケースなどの選択肢もあります。とにかく省スペースなパソコンが欲しい!といった場合は、高さや幅が30センチ以内のキューブ型のケースなどもあります。もちろん、カラー決め打ちで買う!という手もあります。作る目的とパソコンを置く部屋や位置を考えながら、納得のいくケースを選びましょう。
いよいよ組み立て開始!ケースにパーツを取り付ける準備をしよう!
では、さっそくケースにそれぞれのパーツを取り付ける準備をしましょう。パーツは、ケースのサイド(横)部分を開けて、組み立てる場合がほとんどです(キューブ型のケースなどは、上蓋を開ける場合があります)。また、ケースはその材質から、静電気が発生することがあるので注意しましょう。
① ケースのサイドパネルが止めてあるネジを外します
② サイドパネルを外します
サイドパネルを外したら、ケースの中を確認します。とくに、ケース前面の裏側などに、ネジや取扱説明書などが同梱されている場合があります。
また、ケースの中には、反対側のパネルが外せ、内部のケーブル類をきれいにまとめるスペースが設けられているものもあります。その場合は、反対側のパネルも外しておきましょう。
ケースには、ケース本体のボタンからパソコンの電源を入れるためのケーブルや、ハードディスクのアクセスランプ、ファンの電源ケーブルなどが予め接続されています。これらのケーブルは、すべてのパーツを取り付けた後に、任意の場所に接続するので、今はパーツを取り付ける時に邪魔にならないよう、ケースの外や裏によけておきます。
次に、電源を取り付ける位置を確認します。
通常は、ケース背面の上部か下部に、電源を取り付けるためのスペースがありますので、その場所を確認します。
取り外したネジなどは、なくならないように小さな箱などにまとめておくと便利です。
確認したら、次回は「電源」をケースに取り付けます。
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パソコン本体を動かすために、各パーツに電気を供給してくれる電源。パソコンを作らなければ、あまり意識することのないパーツですが、実は「こだわれる」パーツでもあるのです。