「はじめて自作」第9回 組み立てその④ -CPUとCPUクーラー/ファン 【取り付け】編-
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データ処理の中枢『CPU』と、それを冷やす『CPUクーラー』
『CPU』は、中央演算処理装置の名前の通り、パソコンの中心でデータの演算処理を行い、その結果を他のパーツや周辺機器に渡しています。また、他のパーツの動作制御も行っています。CPUの処理能力は、「クロック周波数」という数値で表され、一般的にこの数値が大きいほど、演算能力が高くなります。しかしながら、昨今のCPUは、クロック周波数以外にも、処理を高速化する仕様や機能が搭載されており、クロック周波数だけでは性能をはかることはできません。
CPUは、一般的にIntel社だと主に「Core(コア) i 〇」、AMD社だと「Ryzen(ライゼン) 〇」と言ったようなブランド名で呼ばれています。このブランド名の〇の部分や、そのあとに数字や英字が記載されており、その記載内容で、CPUの仕様や性能を知ることができます。CPUは、演算時に熱を発生します。これをそのままにしておくと、熱でCPU自体が壊れてしまいます。そのために熱を外部に逃がしてあげる必要があります。それが『CPUクーラー』です。CPUが安定して動作するために、CPUクーラーは必要不可欠な存在なのです。
用途に応じて最適なCPUとそれに合ったCPUクーラーを!
CPUは、ブランド名や、そのあとに続く「プロセッサー・ナンバー」と呼ばれる数字で性能が判別しやすいパーツの1つです。一般的に、数値が高いほうが性能が高く、同じブランド内であれば、プロセッサー・ナンバーの数値が高いほど高性能になります。今回使用するIntel社のCPUを例にとると、事務作業やインターネットなど、一般的な用途にパソコンを使用するのであれば「Core i3」ブランドのCPU、高精細な3Dゲームや高解像度・画質の映像編集などであれば「Core i7」ブランドのCPUなどが挙げられます。AMD社のCPUも、同じく「Ryzen 5」や「Ryzen 7」などのブランドがあります。
そして、CPUは、高性能であればあるほど、たくさんの電力を必要とし、熱を出しますので、ハイスペックなパソコンを作りたい人は、高出力の電源を用意したり、良く冷えるCPUクーラーを合わせて選んだりしても良いかもしれませんね。また、CPUによっては、グラフィック出力の機能を備えたものがあり、その場合、対応するマザーボードを購入すれば、別途グラフィックカードを用意する必要がありません。また、あらかじめCPUクーラーが付属しているCPUのパッケージもありますので、初めてパソコンを作る人は、そちらを選んでもよいでしょう。
CPUクーラーも、実に様々な種類があります。CPUの上にクーラー全体をのせる空冷タイプのものから、冷却に水を使用した水冷タイプなどがあります。製品によっては、音が静かなものもありますので、パソコンを使っている時のファンの音が気になる人は、静音性を重視してもよいでしょう。また、ケースの背面や天面を利用して取り付けるタイプのものもあります。
CPUクーラーは、取り付けるCPUのソケット形状に依存しますので、CPUクーラーの対応形状を必ず確認しましょう。CPUクーラーの中には、リテンションと呼ばれる金具で、様々なCPUの形状に対応できるものもあります。
マザーボードにCPUとCPUクーラーを取り付けよう!
では、いよいよマザーボードにCPUとCPUクーラーを取り付けましょう。
① マザーボード上のCPUソケットカバーを開きます
この時、マザーボード上のソケットのピンに触れないように注意しましょう。非常に繊細な部品で、折れたり曲がったりすると、正常動作しない場合があります。
次にCPUの裏面を触れないように気を付けながら、CPU本体をパッケージから取り出します。(CPUの裏面は、マザーボードとのデータをやり取りする重要な部分です)
※今回の構成では、CPU本体にマザーボード付属のCPUインストールツールを取り付けています。
② CPUを取り付ける向きを確認します
CPU本体の金色の矢印の方向が、ソケットカバーのちょうつがいを上にしたときに、左下にくるようにします、CPU本体をソケットの上に静かにのせます
CPU本体が、ソケットから浮いていないことを確認したら、ソケットカバーを元に戻し、レバーで固定します。
※今回の構成では、レバーで固定すると、ソケットのフタ部分に予めついていたカバーが外れます
③ ソケットカバーを元に戻します
④ レバーで固定します
次に、CPUクーラーを取り付けます。
CPUクーラーを取り付ける前に、CPUにグリスを塗ります。グリスは、CPUとクーラーの間に、隙間や空気が入らないような役目をします。そのため、CPU本体に均一に薄く塗ります。へらなどがあると良いでしょう。
⑤ CPUにグリスを付けます
⑥ グリスをCPU表面に薄く均一にのばします
⑦ CPUクーラーをCPUの上にのせます
純正のファンなど、CPUクーラー本体にあらかじめグリスが塗ってある場合があります。その場合は、グリスを保護しているフィルムを外しましょう。
グリスを塗ったら、CPUの上にクーラーをのせ、クーラーを固定します。今回の構成で使用しているクーラーは、4か所あるレバーを上から押さえます。
⑧ CPUクーラーをマザーボードに固定します
これでCPUとCPUクーラーの取り付けは終了です。CPUクーラーにファンが付いている場合は、クーラーを動かすためのコネクタをマザーボードに後ほど接続しなければならないことを覚えておきましょう。
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次回は『メモリ』の取り付けです。
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