PCデスク晒しちゃってる方に突撃インタビュー!2021 あなたのこだわり語っちゃってください!第15弾!
昨年末開催された
『Ultimate PC デスク グランプリ 2020 ~究極のPC環境No.1決定戦~ 』
このグランプリで見事受賞された方々で、これまで取材を行っていなかった方に取材のお声がけをさせていただきました!
今回は、DSP 版 Windows 10賞を受賞し、かつ取材のご承諾をいただいた“さば”(@saba_samba)さんにお話をお伺いしました。
超高スペックだけでなく、“見映えの意識”を含めて受賞されたさばさんのPCデスク周り。その大きさも、そして存在感たっぷりの本格水冷に圧倒されますね!そして、そのスペックから出力される視覚的な要素を存分に活かせそうな大型の湾曲モニタも存在感大!です。
さばさんがお使いのPC、そして本格水冷の構成は以下の通りです。
■PC
CPU | AMD Ryzen 9 5950X |
グラフィックカード | NVIDIA RTX 3090 |
マザーボード | MSI MEG X570 Unify |
メモリ | Corsair Vengeance 16GB x 2 |
SSD | Corsair MP600 + Samsung 960 Evo |
HDD | Seagate BarraCuda 3TB x 2 |
ケース | Thermaltake The Tower 900 |
■CPU水冷構成
ポンプ・リザーバー | Thermaltake PR15-DDC |
水冷ブロック | Thermaltake Pacific W4 RGB |
ラジエーター | EK CoolStream CE 420 |
センサー | Barrowch multimode OLED display protector |
■グラフィックカード水冷構成
ポンプ・リザーバー | EK-Quantum Kinetic TBE 300 D5 PWM |
水冷ブロック | EK-Quantum Vector RTX 3080/3090 |
ラジエーター | EK CoolStream CE 560 |
センサー | Barrowch multimode OLED display protector |
さばさんのDigital DIYerの投稿文を拝見させていただくと、CPUとグラフィックカードをそれぞれ独立したループ(冷却水の循環)で冷却しているところがこだわりとのこと。なので、水冷構成がそれぞれにあり、冷却水のカラーを2色独立することができるんですね!また、480mm + 560mmの大型ラジエータにNoctua製のファンを取り付けて、安定した冷却を実現しているとのことです。
水冷の楽しさを表現するためハードチューブのレイアウトにはかなりこだわり、2本のパイプが中央で平行になるところや、パイプが交差するところなど魅せるポイントを用意しているとのことで、またクーラントの色に合わせたCableMod製のスリーブケーブルも使って統一感を出しているとのことです。チューブのレイアウトで魅せる技ですね!
・PCの用途を教えていただけますでしょうか?
PCゲームで遊ぶのが好きなので、最高画質でプレイできるようにと考えて組みました。ゲーム以外では一眼レフで撮影した画像の編集や、趣味のプログラミングなどに使っております。どの用途も処理性能の高さを十分に感じられて満足しております。
・この度は受賞おめでとうございます!超高スペックの構成ですが、どのような優先順位で構成していかれましたでしょうか?また、妥協できなかったポイントはどこでしょうか?
ありがとうございます!まさか受賞するとは思っていなかったので、嬉しい限りです。
構成を練っているとき、ゲームの描画性能に直結するGPUは絶対に妥協できないと思い、GPU中心で考えていきました。RTX3090を発売の翌月位に買ったのですが、当時使っていた旧世代のPCに挿してもCPU(i7-7700)がボトルネックになり、期待するほどのフレームレートが出ませんでした。CPUをアップグレードして、折角ならPCIe4.0の性能を活用したいと思いZen3のRyzenを買おうと決心しました。
良いGPUを買ったのでCPUもそれに見合うものにしたいと思いRyzen 5950Xを購入し、それならマザーボードやSSDも… と考えた結果、かなり高スペックなPCが出来上がりました。
・本格水冷の導入にあたり、さばさんがされた事前準備はございますでしょうか?
はじめに全体のループの概略図を紙に描き、フィッティング等の必要なパーツの総数を決定しました。次に実物のケースにポンプなどを仮置し、具体的な配管のイメージを整えました。その後、具体的なチューブの長さや曲げの位置を計算しました。
・配管の長さ決定やそのカット、曲げの位置などは非常に重要で、かつ難しい部分かど思いますが、コツみたいなものはございますでしょうか?
直線の長さを決める際、チューブをフィッティングに差し込む際の数ミリのギャップを予め測っておき、その分長くしておくのがポイントです。
曲げ位置はチューブの外径と曲率で変わってくるので、事前に要らないチューブにペンで印をつけてから印を中心に曲げ、どの程度ずれるのかを測っておくと良いです。本番の曲げでは水性ペンで印をつけておき、曲げた後に拭き取ります。これでも狙った位置で曲げるのは難しいので、両端を長めに切って置いて、曲げてから改めて短く調整するのもおすすめです。
・水冷の2色の配色はどのようなコンセプトで決められましたでしょうか?
メインカラーはいかにも冷えてそうな水色が良いなと思っていたので、GPU用のループとケーブルは水色で統一しました。もう一色を何にするか悩んだのですが、青とのコントラストが映え、楽しげな印象の黄色をチョイスしました。
・実際のPCの組み立てに要した時間、また水冷の導入に要した時間を教えていただけますでしょうか?
少しずつ組んで5日程かかりました。最小構成での起動はすぐに確認できましたが、とにかく水漏れしないように気を使いながら作業したので、殆どの時間は水冷に関する作業に費やしました。時間がかかりましたが、完成したときの喜びも大きかったです。
・水冷のメンテナンスはどのくらいの頻度で行っていますでしょうか?
ラジエータ周りは他のケースファンと同様2〜3週間に1回程度でほこりをとっています。また、クーラントの入れ替えは1年に1回程度行っています。
さばさんの水冷の構成はメンテナンス性も考慮されており、2系統の水冷ループの底面にドレイン用のポートを取り付け、背面のラジエーターとの接続にはソフトチューブを利用されています。将来新しいパーツを装着しても干渉しないよう、マザーボードとチューブの距離に気を配っているとのこと。美しさを保つには配慮も必要ですね! |
・本格水冷に初めてチャレンジされる方にアドバイスをお願いします!
本格水冷は手間がかかりますが、世界で一台だけのマシンを組める楽しさと達成感があります。どんなPCを作ろうかと考える時間も楽しいものです。みなさんもぜひ本格水冷にチャレンジして、個性あふれるPCを組んでみてください!
現時点で最高スペックのPC構成と、こだわりの本格水冷でゲームを楽しんでいるさばさん。ゲームの合間に、水冷を眺めて思いを馳せる……達成感ならではかもしれませんね!また、本格水冷にはメンテナンスがつきものですが、そのメンテナンスをやりやすくするような工夫も、非常に参考になりますね!
さばさん、ありがとうございました!
※PCのスペックやデスクの写真、間取り図などは、取材時点のものになります。